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【意味怖恐】急に飛び出してくるなよ
辺り一面静寂につつまれ
窓を開けると心地よい風が吹いてくる。
絶好のドライブ日和だな。
0:00を回ると途端に人出は少なくなり
シーンと静まり返った野山を走り抜ける。
これが俺の週末の楽しみ。
ご機嫌でドライブをしていると、100mほど先にクロネコが飛び出してきた。
ゴンッ!
ブレーキを踏む事なく、クロネコは物言わぬ骸になる
「またか、今度は猫かよ。ほんと、急に飛び出してくるなよな〜、こっちは急に止まらないっての。良い感じで走れるからこの時間帯を選んだったのに・・・」
なんで猫とかたぬきとかって急に飛び出してくるんだろうなぁ〜
その30分後、男は物言わぬ骸となった。
死の瞬間に訳のわからない不快なノイズを聞きながら。




