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【意味怖】農業の担い手不足

農家は今瀕死の危機だ。

何せ原油高で肥料が高騰している。

肥料の価格は約二倍近く上がっているが、農協は野菜を2倍の値段では買取ってくれない。

どうやって生きていけばいいんだ。



それに、人手も足りない。

これから固くなった畑の土起こしをしなければならないが

トラクターの燃料代も倍になっている。

燃料代を入れたら赤字にってしまうから、人力で畑を耕す。

にも拘わらず人を雇う金だってない。



せめて肥料代だけでも価格が上がらなければ何とかなったのに。



最近飲み屋では愚痴ばっかりです。

今年こそ廃業だな。首・・・くくらなきゃなんないかな。

そんなことばかりいっていると、なじみのマスターから良い話を聞かせてもらった。



「良い肥料?そんなものが本当に・・・?」


「あぁ、うちの女房と子供がちょうど・・・」


「殺して肥料に!?それはちょっと」


「・・・お金は弾むからよ、頼むわ」



翌日から、3日間、飲み屋ではマスターと奥さんと娘は姿を消した。



私は、マスターがいなくなる前に店の金庫番を任された為

店の金庫を触っていた。



すると突然、警察官が目の前に現れた。



「通報がありましたので。ちょっと署まで良いでしょうか」



私は警察署に連れていかれた。

飲み屋のマスターの奥さん・娘さんを殺したんじゃないか。

という容疑に関する者だった。



「お前が殺したんだろう!この店のお客何人かが

店主とアンタが話をしているのを聞いていたんだ。

アンタ、農業で行き詰って困っていたらしいじゃないか。

奥さんと娘さんをマスターに殺すよう依頼されてたって聞いている」



「こ・・・殺してなんかいません!」



「肥料が高騰して困っていたそうじゃないか。マスターから殺した奥さんと娘を肥料にしてくれって言われたんじゃないのか?マスターはその保険金の手配を取っているんじゃないのか?」



「し・・・知りません!」



「じゃあ、お前の畑を探させてもらってもいいよな?」



「あ、いや・・・」



「所内全員で捜索だ!それまではあんたも軟禁させてもらう」



私は警察の拘置所に捕らえられた。

その間3日間にわたり、警察は私の畑を捜査した。



その翌日、マスターとその妻、娘が姿を現した。

「よぉ、飼い犬を殺して畑に埋めろっていったけどやったか?」


「やってませんよ!殺すのはちょっと!って言ったじゃないですか」



警察はそのやり取りを見てポカーンとしている。


「えーと、ご主人ご夫妻、娘さんご無事なのでしょうか・・・?」



マスターはニヤリと笑い

「無事ですが?1週間温泉旅行に行ってきただけですよ」


と答えた。

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