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その2、もう一人
まだ僕は柳瀬のことを忘れられなかった、そして謎であった。なぜみんな柳瀬のことを忘れてしまったのか。
ぼーっとクラスに飾ってあるみんなの似顔絵の、柳瀬の似顔絵が飾ってあったところを見つめていた。
「どーしたんだそんなに見つめて」
聞いてきたのはあまり話したことのない、林康介であった。
「なんだそんなキョトンとした顔して」
「いや、林から話しかけてくるなんて意外だなと思って。」
「お前もそこにいた人探してんのか。」
展開が早すぎてびっくりした。打ち切りの漫画かよ。
「ああ、いやしらねぇよな、ごめん変なこと言って。」
「いや!違う、探してるよ人。」
興奮して声を荒げてしまう。
「なんだよ急に大声出して。」
「おれ、柳瀬探してるんだ。」
「なんだ、お前もか。」