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2話 初戦闘

周囲は、上が見えないくらいの木々に囲まれていて、薄暗い。さらに、じめじめと蒸し暑く、森というかジャングルのようだ。

そして、所々から奇妙な鳴き声が聞こえてくる。



「ここが、ユークリア。」



呟いては見るが、もちろん返事が帰ってくることはない。あの神様が言うには、町にはそこそこ近いらしい。

どっちの方角にあるのかも、神様にとってのそこそこがどれくらいなのかも分からないが。



「確か、こうか。」



神様に言われたスキルを見る方法を試してみる。といっても、見たいと念じるだけで分かるらしいので簡単だ。これは、その人が理解できる形で表示されるらしい。

つまり、文字が読むことが出来なくても自分のスキルは理解できるのだ。




~~~

名:蓮池史也


レベル:1

スキルポイント:100

ユニークポイント:10

メンタルポイント:5


 スキル


パッシブ

陣魔法補助(陣魔法適正) LE:1

終焉属性補助(終焉属性適正) LE:1

槍術補助(双槍士) LE:1

両手装備補助(双槍士) LE:1

身体能力強化(超人) LE:1

生命・魔力自然回復強化(泉人) LE:1


アクティブ

なし


アクション

陣魔法(陣魔法適正) LE:1


ユニーク

バースト(バーストフォーム) LE:1


メンタル

一般言語理解(転移者) LE:-

フォルテ(フォルテ) LE:1

上限消失(無限廻廊) LE:-

誓約《レベルアップ条件》(無限廻廊) LE:-

属性《終焉》 (終焉属性適正) LE:1



タレントスキル

転移者

フォルテ

無限廻廊

バーストフォーム

陣魔法適正

終焉属性適正

双槍士

超人

契約者

泉人

運命からの祝福


~~~




「スキルってタレントスキルだけじゃないのか。」



たくさんある項目に戸惑うが、確かポイントがどうとか言っていた気がする。神様のところで見たものとは違うようだが、スキルリストも見ることが出来た。ポイントは、ここで使うのだろう。

しかし、あのときのやつより多そうだ。全部確認しきれるだろうか。



パラメーターのようなものは、ないようだ。ゲームみたいな表示なのであるのかと思ったのに。

その分、スキルが重要になってきそうなのでここで適当に振るのはためらわれる。



つくづくあの神様が教えてくれたことは本当に少ない。というか、もうない。タレントスキルを選んだら、次の瞬間には、ここにいた。



普通の人よりはスキルが、多いようだがハードモードとしか思えない。

戦い方も分からないのに、魔物が出たら死んじゃうだろ!



「はぁ。ぬるりと行くとするか。」



いつものように、ため息をついて、近くにあった木の棒を立て、離す。どっちにいけばいいか分からないので、適当に棒が倒れた方に、脚を進めた。






~~~~~


この世界に来てからずっと感じていた不思議な感覚。

おそらくゲームであれば、魔力と呼ばれるだろうもの右の手の平に集める。

不思議とどうすればいいかが分かる。自動で取得していたスキルの影響だろう



「ギィイイ」



歩き始めて少ししたら遭遇して、こちらに向かってきている緑色の小さな生物、定番だろうゴブリンに向けて先ほど魔力を貯めた手をつき出す。



ぎりぎり目で追えるくらいの速度で近づいてくるゴブリンに使うのは、フォルテ。

これは、衝撃や波動を操るものだ。初めて使うのだが、衝撃を強めてぶつければ、少なくとも怯ませることくらいは、できるだろう。



ごうっと魔力が抜ける感覚とともに、手から衝撃波がとぶ。

ゴブリンは、ぐちゃぐちゃになって衝撃波とともに飛んでいったが、フォルテの衝撃で俺も反対側に飛ばされた。



「魔力を入れすぎたか。いやでも、どれくらいで倒せるのかも分からないし。」



ともかく、初戦闘は全身打撲程度の被害で勝利することが出来た。

ゴブリンに使い道があるのかは知らないが、ぐちゃぐちゃで何も取れないので気にする必要はない。



「レベルは、、、

さすがに上がらないか。」



ゴブリン一匹でレベルが上がるようなイージーな世界ではないようだ。薄々気づいていたけど。

それもそのはず、普通の人は上がるのかも知れないが、俺にはレベルアップに誓約がある。


これは、どうやらレベルの上限が人それぞれ決まっているらしく、それを失くすために取ったタレントスキル「無限廻廊」の影響だ。


まず、神様が見せてくれたリストにあった説明は詳しくなんてかかれておらず、無限廻廊の説明も「これを持つものは無限に進むことができる」とかその程度のものだ。



しっかり、目的の能力を得ることは出来たのだが、おまけに「誓約《レベルアップ条件》」何てものがついてきた。

まず、レベルアップ時に得ることができるポイントが倍になる能力をもつそれは、誓約らしくデメリットもついてくる。

レベルアップに必要な経験値が4倍になるのだ。


レベルに上限があれば輝いたスキルであろうが、上限解放とセットで来るのはいやらしい。



しかも、無限廻廊のデメリットはこれだけにとどまらない。


タレントスキルには相性があるらしく、どれか一つを取ると別のどれかが取れなくなるなんてこともある。


無限廻廊の場合、その取れなくなるものが異常に多かった。

少ない中で苦労して選んだのがさっきのスキル構成だ。


「契約者」と「運命からの祝福」の効果はよくわかっていない。

スキルも得られなかったし。



そんなことを考えながら、ゴブリンの亡骸を見ていると、背後の草むらから物音がした。


振り替えるとそこには、さっきのゴブリンが3mくらいになり、さらにはち切れそうな筋肉を抱えた化け物が、極太の棍棒を振り下ろそうとしていた。



「うっ、」



避けようとはしたが、その筋肉に似合った速度で向かってくる棍棒を避けられることもなく、ゴブリンのように吹き飛ばされ、木に打ち付けられる。



さらに追い討ちかけたいのか、ものすごいスピードで向かってくる。



「グゥガァァァア」



さっきの攻撃で潰された腕の感覚がない。次同じのを貰えば死ぬ。フォルテを使おうにも、痛みのせいで魔力を操作出来ないし、出来ても間に合わないだろう。



「何であの巨体であのスピードが出るんだよ。

くそっ、バースト!」



このスキルは、一定時間身体能力を強化することができるものだ。チャージが必要で連発は出来ない。これで逃げられなかったら、終わりだ。



小さな木や枝をなぎ倒しながら、緑色の巨体の化け物から距離を取る。

追ってくるが加速し差を広げていく。










「なんとか撒けたか。」



バーストのスキルは20秒程で切れた。その前にあいつから距離をとり、視界を遮っていた巨木の上に登った。



バースト発動によるダルさと、右手の痛みが酷い。

出血はバーストのもう一つの効果である、状態異常解除で止まっているが、痛みはどうにもならないようだ。


それよりも問題なのは。



「最悪だ。」



巨木の上なので、ある程度先を見ることができる。


その目に映るのはそこそこ大きな村だ。何が問題なのかと言うと、住んでいるのがさっきの化け物たちであることかな。


人に会って、聞きたいことは山ほどあるが、あれらと会話するのは難しいだろう。めっちゃ棍棒で潰そうとしてくるし。



「さて、どうしたものかな。」




さすがに突っ切るつもりはないが、奴らの住みかが近いなら遭遇する確率も高いだろう。



最初から、こんな目に会うとはついていない。

どうやら、この世界はベリーハードなようだ。

閲覧ありがとうございます。

見切り発車の部分もあるので、後々修正が入るかもしれません。

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