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魔術師は強かった  作者: 中山おでん
第二章 アラストロ編
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第13話 休日



「ふぁ〜ぁ、もう朝か。」

ベッドの中で目が覚めた。

それにしても、昨日はとても疲れた。

俺達は、昨日迷宮探索をしていたら、いきなり魔王の直属の配下とかいうやつに出会って結構危ないところまでいったからな。あの後エレアの凰級回復魔術で傷は全部治ったけど、あれがなかったらしばらく冒険とかできなさそうだったからな。エレアと回復魔術には感謝だな。


で、あの後、冒険者達は目を覚ましたので、一緒に帰ったのだが、冒険者達を助けたということで、冒険者ランクが6に上がった。まあ今金には困っていないからどうでもいいんだけどな。


そんなことを考えていると、自分のベッドで剣を磨いていたガイエルが俺が起きたことに気づき、


「ああ、やっと起きたか。もう昼になるぞ。」

と言った。もうそんなにたったのか。


日が眩しくて目が覚めたので、起き上がって、周りを見渡すと、エレアがいなかった。


「あれ?エレアは?」


「エレアは出かけたぞ。どこに行ったかは知らんがな。」


「そうか。じゃあ俺も出かけてくる。」

そう言い、俺は部屋を出た。昨日、助けた冒険者達にお礼と言ってたくさんお金はもらったので、そのお金を持っていった。


---------------------


街の中心部に来た。アラストロは魔術都市なだけあって、魔術関係の店が立ち並んでいる。


「とりあえず、本屋にでも行くか。」


前に来た本屋とはまた違う本屋だ。この街は本屋が多い。そして大きい。本も魔術関係がほとんどで、それほどこの街で魔術が進歩しているということだろう。


そういえば、魔王や昨日戦ったフィリルについて詳しく載っている本とかはあるのだろうか。でも、魔王が封印されたのは確か1400年ぐらい前だったよな?そんな昔の文献が残っているのか分からないが、一応探してみるか。


そう考えながら歩いていると、本屋に着いた。


「よし、魔王についての本を探してみるか。」


---------------------


探し始めて2時間ぐらいが経った。いろいろ探し、文献も残ってはいた。でも、1400年前とは言え、世界を恐怖に陥れたというすごい肩書の割には、残っていなかった。


だいたい、書いてあったことを要約すると、


1500年ほど前からこの世界に突如魔王という存在が現れ、世界を恐怖に陥れた。たくさんの魔人族を従え、人族をたくさん殺し、さまざまな都市を崩壊させてきた。しかし、1400年前、勇者によって封印された。


魔王についてはこれだけだった。

あと、フィリルをはじめとした配下五人衆についてもほとんど残っていなかった。

魔王にはそれぞれ魔術、剣術、防御、謀略、回復担当の配下がおり、それぞれが自分の担当するものに長けていた。

ぐらいだった。


前世の日本だったら1400年前のことぐらいたくさん残っているのだが、この世界はあまり残っていなかった。

でも、色々と本を読み漁ったので、どっと疲れた。


「もう宿に帰るか⋯、うん?」


ふと、本棚を見てみると、一冊だけボロボロの本が魔術の本の中に紛れ込んでいた。


「なんだこれ?」

その本が気になり、本を取り出し、パラパラとめくってみてみると、俺は驚いた。



「この字、日本語だ⋯」


その本は、ページがボロボロで読みづらかったが、確かに日本語で書かれていた。


俺は、すぐカウンターに行き、


「これください。」


「この本変な字で書いてあるけど本当に買うのかい?」


店員のおっさんに聞かれたが、


「買います。」

そう言うと店員は少し不思議そうな顔をしたが、

「その本はボロボロだし字も読めないから値段のつけようがない。タダであげるよ。」


「本当に?ありがとうございます。」


何についての本なのかも確認せずに買ってしまったが、日本語で書かれている本を手に入れただけでも大きな収穫だ。

俺は本屋を飛び出して宿に向かって走り出した。と、その途中の服屋にエレアがいた。

服を見ていたようだが、俺が急いでいるのに気がつき、


「あれ?ショータ、そんなに急いでどうしたの?」


「エレアか、ちょうどいい、一緒に来てくれ。」

そう言い、エレアの腕を引っ張って走り出した。


「え?ちょ、どうしたの?」


「面白いものが見つかったんだ。」


「面白いものって?」


「まあ後で説明するよ。」


--------------------


宿の部屋に着いた。ガイエルは出かけていたのか、部屋にいなかった。


「ねえショータ?どうしたの?面白いものって何?」

部屋に着くなり、エレアが質問してきた。

「そうだな、俺の母国の言葉で書かれた本、みたいなものだな。」


「ふーん、そういえば聞いたことなかったけど、ショータの母国ってどこなの?」


「うーん、ここからはるか遠くのところだな。」


「ふうん、よくわかんないけど遠いんだね。」


「ああ、とりあえずこの本を読んでみよう。」

そう言い、俺は本を開いた。

「何この字?全く読めないけど、ショータ読めるの?」


「ああ。」

そう言い、俺は本を読み始めた。

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