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はじめてのだんじょん 4



「てかちょっと待て。」


俺はなぜかシルバーリザードの隣に転がっているさっき宝箱から出てきた石

を見ながら言う。


「お前何を投擲した。」


「...」


フロスはそっぽを向いて、黙る。


……


「フロスちゃん?」


俺はとびきりの笑顔をフロスに向けて問いかける。


「さっき、」

「な に を 投 げ た ?」


「...」



「お前仮にも宝箱に入ってたアイテムを使い方も知らないまま的に投げてんじゃねええええええ!!」


俺の口から咆哮が繰り出される。


フロスは少し不服そうな顔をみせつつしょぼんとしている。


くぅぅ...


そんな顔したら怒りづらいだろ...


「...にしてもこれ割れるどころか傷も入ってないじゃないか。」


この石、やけに硬いな。フロスが投擲した石は今までは砕け飛び散ってもはやなくなっていたのにこれは原型をとどめている。


「やっぱ宝箱に入っているだけあるな。」


そう、宝箱はやはり「宝」箱である。誰もゴミ箱を漁るやつはいない。


「よほどの、もの好きとかいがいは、ね。」

(ホームレスの方でそういうことをせざるを得ない人は仕方ないと思います。)


「フロス、何でもかんでも投げちゃだめよ?」


「ん。...」


俺はフロスの頭をナデナデし、さっきのトカゲの戦利品を漁る。


シルバーリザードはそれぞれ

ナタ、丸い盾、銀のアクセ、デカい鍵を持っていた。


おそらくこのデカい鍵、ボス部屋かその戦利品の宝箱とかだろう。


「よし。ボス部屋を探しにいこう。フロス。」


「いく。」


────



「サモン・アンデッド。」


俺はシルバーリザードを召喚する。

レベルは倒したときに丁度上がった。


「そしてこれ。」


俺はナイフにバチバチと電気を発する毛を纏わせる。


するとエンチャントダガーは雷光を纏う。


「もうただの作業だな。」


そして俺は心を無にして、ひたすら目の前のモンスター達の首に向けてナイフを振る。


次と♫その次と♪その次とっ線を引き続けた♬

このまま君を連r(殴)



「ふんっ余興にすらならぬ...」


俺はくさいセリフをモンスターに対して、吐く。


きっきめぇ。


ここまで来たらなんかレアドロするモンスターとか経験値を沢山落とすモンスター来ないかな。←フラグ



………



ん?なんか金色に光る...なんだ?蛇?


俺の前方には金色に輝く蛇がいた。こっちに気づいていない様子だ。


「アタックチャンス。...」


俺はしゃがんでその蛇に近づく。

そしてエンチャントダガーに炎を纏わせて、一撃を


というタイミングで、だいたい距離が5メートルに迫るとき、気づかれてしまった。


は、速い。


蛇は凄まじい速度で這いずり、逃げ出した。


なのでとっさに、後ろでそれを見ていたフロスに


「フロスっ!!何か投げろっ!!あの蛇を逃がすな!!」


と声をかけた。


「ん。」


とフロスは相槌を打ち、そのへんに転がっていためっちゃでかい瓦礫を蛇に向かって投げた。


───ドォォォオオオオオ


なんでこのタイミングで普通の石じゃなくてデカいのをぶん投げるんだろう。


まあいい。とりあえずこの金の蛇は持っておこう。


俺は頑張って瓦礫をどかす。

そこにはぺしゃんこではなく、きちんと形を残して仕留められてた蛇がいた。


フロスは意外と器用なのかもしれない。



ちょっと文字すくねー

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