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こっちの世界でもオタクはオタクだし、夢中になる人は、なにかに夢中になる。

ここは変な吸血鬼が営む魔法具店の前。


ちなみにあの後、フロスと一緒に仲直りのアンデッド狩りをしにいった。

俺が倒した数は2。


フロスは...両手では数えられない。

ネクロマンサーはいなかった。


その気になれば俺なんてアリを踏み潰すことと同じくらい簡単にひねりつぶせるだろう。


でも彼女はそれをしない。


なぜなら俺達は仲間だからだ。



ガチャッ


俺は魔法具店の扉を開ける。


「おお来たか。いや来てしまったかという方が正しいな。」


「依頼の品は完成している。受け取れ。」


吸血種は杖を手渡す。


「なあ吸血鬼。」


「吸血鬼じゃなくてワタシはメトゥスという名があるのだよ。」


明かされる本名


「じゃあメトゥス」


「相手に名乗らせたのだから君も名乗るべきだと思うが?」


…くっ、うっぜぇぇええ。

ああ言えばこう言うというお母さんはうざいことこの上ないが、

子供の方もうざいかもしれない。


「...羽村宗助。」


「そうかワムラソウスケ」


「それで聞きたいことを言い給えよ。」


いまこいつにいらついても無駄なだけだ。

俺はため息を付き、用件を言う

「はぁ...この棚にあるものって、購入は可能なのか?」


「そんなため息ばかりついて、幸せが逃げるぞ?」

「科学的にはむしろストレスが軽減されて良いんだよっ!!」


「わめくなわめくな。みっともない。」


「それにここは魔法具店。棚に並べられた商品を買うことくらいできるに決まっておろう?」


「こいつばぁかだなぁ」みたいな視線をこちらに向けて見下してくる。


まじで太陽の下に引きずり出すぞ。(殺意)


俺がここに来た理由はもう一つある。


「戦闘向きの魔法具って置いてるか?」


「...もちろんだとも。」


「これなんてどうだ?弾けると強い光を出す閃光弾。」


いわゆるスタングレネード。


「あとこれはエリクサー。」

「そのへんの雑貨屋の回復薬何かとは違い体力と魔力も回復ができるのさ。」


「...いいな。」


本音。


「そうだろうそうだろうともっ。」


「あとこの若返りの薬なんてどうだ?不老不死は誰しもがなりたがるもn」


「興味ねえよ。」


死ねないなんてむしろごめんだ。死ぬことを人類は恐れるが、逆に一生死ねない、何万、何億、何兆年も死ねないのも嫌だ。

つまり人に生まれてしまった以上、死ぬことを恐れるのは仕方ないってことだ。


「じゃあ、すたnじゃなくて閃光弾3個とエリクサーを5個くれ。」


「金貨6000枚だな。」


「もう血はやらんぞ。」


「ちぇっ。」


「あぁそうだ。ネクロマンサーの杖の説明がまだだったな。」


「その杖はまず、魔法の触媒としてはA級だ。」

「魔法威力上昇、詠唱の省略まあ速射性能だな。」


「固有魔法は、サモン・アンデッド。」

「これは魔力を消費し、その場に通常のアンデッドを召喚できる。」


通常の?他のがあるのか?


「通常ってことはその他もあるのか。」


「ほう、目ざとい、いや。」


「耳ざといではないか。」


「この杖は自分と同じレベルの相手まで、倒した相手をアンデッド化し、収納できるのだ。」


「収納数は5体。」


「もしもこれ以上の力を望むなら、王都に行くと良い。」


「王都には凄腕の魔術研究家がいる。そいつならこれ以上の力も解放できるだろう。」


「ただしそいつの人格には問題がある。まあ言い方は良くないが、いわゆる魔術『狂い』だ。」


「へぇ...。」


まあ行く機会があればだな。


俺はおかしな置物魔法具を触っているフロスに声を掛ける。


「フロス、用は済んだから行こう。」


ギュゥウウ


しかしフロスはそれを離さない。


「ちょっとフロス、はーなーしーてー。」


という他愛もない会話を繰り広げていたら、後ろから、商売のチャンスを見つけたと言わんばかりに声をかけてくる吸血生命体が一つ。


「その商品に目をつけるとはお目が高いなお嬢さん?」

「それは───」


まずい。

このままではこの二人にまじでどうでもいいインテリアをかわされる。


置く家さえないまま買わされ、荷物袋がかさばるのが目に見える。 


「ま、まあ、フロスさんメトゥスさん?」

「今はそれを置く場所がないからさ?」


「ふむ、ネクロマンサーの記念の品として持っておくのもよかろう?」


「だめ...?」


口車と上目遣い。

両サイドから、うっとおしい視線と声が飛んでくる。

君もこの状況に置かれてみろ。発狂の高速道路を全裸で爆走だぞ。(?)


なんか意味不明なセリフとメトゥスの口癖が移っている件。


「ふっ、覚悟を決めたまえよ。」


「わたしの、おかねつかうから。」


「おやおやお嬢さんのお財布かなこれは、ずいぶんと大きく膨らんでいるようで?」

「他の商品もいかがかな?」


「ん。」


「おいいいいい!!」


「フロスっ騙されるなっこいつは口車に乗せて商品を買わせたがる家電屋の店員みたいなもんだっ!!惑わされるなっ!」



俺はフロスのローブの裾をつかみ、無理やり魔法具店の外に出た。



「あぁ行ってしまわれた。」


「ご利用ありがとうございました。」



そして魔法具店の扉は、


───ガチャ


閉まった。


メトゥスさん、魔法オタクでいやらしい商人ですね。

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