幼馴染は好きじゃないので幼馴染の妹を幸せにします
中高一貫公学学園———全国でもトップクラスの頭脳の者たちが集う学園。その学園ではとある生徒がいる。それが.....
「うっわすげぇ.....あれが奏様か.....。」
「美人で成績も優秀、おまけにスタイルも良いし、本当生徒の鑑よねぇ。」
天音奏。学園では奏様と呼ばれている生徒。皆の憧れとなっている。そんな奏は基本クールだが、ある一人の生徒、と言うか幼馴染にだけ甘くなる。それは・・・・・「zzz...zzz...」
「もうっ、おーきーてっ!」
「んぁ?うぅん....」
この男、天聴凛である。美男だが、成績は普通|(学園内)、運動神経優秀、行動力◎の隠キャ。
「あのなぁ...勝手に入ってくるなって何回言ったら分かるんだ?」
「幼馴染だしいいじゃーん別に窓から入ってくるなって言ってないし。」
「まさかお前が窓から入ってくるとはなっ。と言うかどこからでも入ってくるなよ!こんの運動神経バケモンがっ」
「あんたも人のコト言えないと思いまーす!」
と、このように凛の前では甘くなるのだ。なぜ学校ではクールなのか、凛でさえ分かっていないが、掘り返しても良いことは無いだろう。きっと。
「ハァ・・・・・じゃ準備して澄の所に行きますかね。」
「なんで私の家って言わないの〜?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「無視⁈傷つくぅ.....。」
家を出て10秒後、天音家は二人の目の前にあった。
「いくらなんでも近すぎだろぉ....良いんだけどさぁ...」
「そう言って実は嬉しいんじゃないのぉ〜?」
「そうじゃないとも言い切れないかもな。じゃ澄に会いますかね。」
そして部屋に行くと、
『ん?澄起きてるよな?物音はするけど.....うーん、まぁいいか。』
いざ澄の部屋に入ると、着替え中の澄と対面し、石化した。
「・・・・・・・・・」
石化したまま立っていると、
「あ、あのぉ.....」
と目の前から部屋の主である天音澄の声が聞こえた。
「ご、ごめんなさい!凛兄・・・・ぼくに構わず、ゆっくりしてていいですよ?」
「いや待って?なんでそんな冷静なの?恐怖を感じるよ?ねぇ?」
「別に怖がらせるつもりはなかったんですけど......」
「あ...や....うん。ごめんこちらこそ。」
そんな潤んだ目で見られるとこっちが悲しくなるってぇ、
心配させないように来てるけど泣かすのは良くないな。ええ。
「む〜〜じゃあ僕の頭撫でてくださいっ。そしたら許してあげますっ。」
「チョロインかっ。別にいいけど....ほーれよしよし。」
「っと、そろそろ時間か、学校行ってくるわ。」
「あ....うん。いってらっしゃい。凛兄。」
澄は色々あって学校には行けてない。そんな澄を心配しているが、『学校に行かないの?』なんては聞かない。
澄のことを心配しているから。いつか学校にいけると良いんだけど。
「・・・・なんか凛兄といると心がぽかぽかするな・・・・・ふふっ。」
彼は知らない。彼女の恋心を。
彼女は気づいていない。自分の恋心に。
そしてこの物語は誰も知る由もない。
どうもミラクルです。
えー、取り敢えず読んで頂きありがとうございます。
短編ですが、伸びたら改良して長編にしたいと思います。ぜひ面白いと思ったら拡散お願いします!