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-2日目-
それはとても奇妙な音だった。
あまり聞くことのない大気を振るわせる音。
その振動は大地を揺らし、地が鼓動しているようだった。
せっかくの休日の朝はそんな奇妙な朝だった。
起床時刻、午前10時前。
少し起きるのが遅い気もするが、高校生の休日なんてこんなものだろう。
リビングに向かうが人の気配はない。
流石に母さんも仕事へ向かったようだ。
自分の飯もろくに作れない母だが仕事だけは真面目に働いている。
まあ、当然と言えば当然のことなんだが、あの母にしてはすごいことだと思う。
そして唯一そこが、母を大人だと感じるところであったりする。
そんな母さんがどんな仕事をしているかオレはしらない。
ただ今日のように朝から出勤することもあれば昨日のように夜に出ることもあるので、あまりまともな仕事ではないだろう。
てっゆうか、あの母さんが働いている時点であまりまともな気はしないが・・・。
そうくだらないことを考えながら一人朝を過ごす。
一人の朝も慣れればいいものだ。
幼い頃、この広い空間に一人残されるのは言いようがないほど寂しかった。
誰も彼もが、この世界から消えたような孤独。
けれど成長するにしたがって広く見えた空間は狭くなり、寂しいと思う心はどこかえと消えてしまった。
きっとこれが大人になるということなんだろう。
それは誰もが経験する当たり前のこと。
そして何時かは自分がそう思っていたことも忘れてしまうのだろう。
しょうがないことだけどそれが少し寂しい気がした。
そう感傷に浸っていると玄関からチャイム音が響いた。
(誰だ?人がせっかく心境に更けていたのに)
と、毒づきながら扉を開けると由美と明が深妙な顔でならんでいた。
「どうしたんだよ二人して」
この二人が一緒にこの家に来るのは珍しい・・。てっゆうか初めてだ。
その光景にすこし驚く。
そう驚くオレに由美は
「学!ニュース見た!!」
と、奇妙なことを聞いてきた。
「はぁ?ニュース?いや、見てないけど」
良く判らないが素直に答えるオレに由美は体を一瞬ピクと反応させてから目をつぶり
「そう、じゃあ今から私の言うことを落ち着いてきいて・・・あのね、町のほうで大きな爆発があったの」
そう信じられないことを口にした。
あまりのことに言葉がでない。けれど理解できた、朝のあの奇妙な音は何かが爆発する音だったんだと。
「学、大丈夫か」心配してか明が声をかける。
「ああ、悪い少し呆けてた。それでここに来たってことはここいらも危ないってことか?」
心を落ち着け冷静に思考する。
爆発なんて大きな事件がおきたのだここは早く避難したほうがいいだろう。
そう思考するオレの考えを二人は首を振り否定した。
町での爆発は規模は大きいようだがここいらまで被害は来ないようだ。
それお聞き安心はしたのだが、疑問が残るなぜこの二人はわざわざこれお言いに着たんだろう?
こんなことは由美の言うようにニュースでも見れば分かるのに。
「それを言うために二人してきたのか?」
そう、疑問を口にすると二人とも口を閉ざしてしまった。
「?何だよお前ら。確かに爆弾事件なんて大きなことだけどそれにしても二人とも変だぜ」
二人の態度に多少イラつきながら少し強めの口調で話したところで由美が
「学、神矢見た?」
なんてことを聞いてきた




