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「なあ、最近妙な事件多くない?」
「あれだろ、犬や猫が行方不明になるってやつ。この前、俺ん家の近くの谷山さん所の犬も被害にあっていまだ行方不明みたいだぜ」
「でも、何匹かは見つかったんだろ?」
「ああ、でも死んでたそうだぜ。しかも明らかに殺されて」
「なんでわかんだよ?」
「その死体、心臓がなかったらしいぜ。綺麗に胸の部分だけ穴が開いて。明らかに誰かが意図的にやったもんだってさ」
「なんだよそれ、惨いな。・・なんで犯人はそんなことを?」
「俺が知るか。そんな異常な奴のことなんかわかるわけないだろ」
「それもそうか・・・」
そこで、二人の男子の会話は終了した。
今、この町では連日ペットが行方不明になる奇怪な事件が起きている。
失踪したまま見つからない場合もあれば、さっきの話のように奇妙な死体で発見されることもある。
浮いた話もないこんな町では事件のことはすぐにまりに広がり、今や町は事件一色に染め上げられていた。
それは僕としては少し嬉しいことだ。
それがどんな内容だとしても自身が世間に注目されるというのは悪くない。
そう、なにを隠そうこの事件の犯人はこの僕なのだから。
けど異常者扱いされるのは心外だ。
これでも僕はあくまで理知的に動いているだけなんだから。
そう、実験。
僕の夢を実現させる仕方のない行為なのだから。
ことの始まりはある一冊の本。
あれはなんて題だったろうか?
忘れてしまったが、そこには人の心臓を使った黒魔術、不老不死の法が記されていた。
黒魔術なんて全然現実的じゃないし何とも嘘くさい話だが、そもそも不老不死なんてことがそもそも現実離れしてるんだ、それでもやると決めたからにはこの道を行く。
生半可なことで手に入れれるものでもないだろう今の科学でも成し遂げることは不可能。
だからこそ非現実的なものにこそ不死の秘密があると僕は考えた。
ならこの黒魔術だって試す価値はあるだろう。
けどさすがに人を殺すわけにはいかないので今は動物で代りを立てているというわけだ。
本当は人間でやるべきなんだけど常識ある僕はそんなことはしない。
だから動物での代用。
医学とかでもある動物実験というやつだ。
初めはぎこちなかった解剖も今は慣れたものである。
殺しは好きではないけど、作業が手際よくいくのは気持ちがよかった。
最近はもっとよく死を知るために新しい殺し方を模索しいる。
今こっているのは生きたまま心臓を抜き取るという方法だ。
なかなか大変な作業だけどこれは体の構造を知るための解剖と死の研究が同時にできて非常に効率がよく僕のお気に入りだ。
それに心臓は生命の象徴とも考えられているので最も気になる体の一部だったしね。
気づけばそんな虐殺の日々が僕の日常となっていた。




