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「また二人で登校かい?でも今日はいつもより早いんだね、いつもなら二人とも遅刻ギリギリで登校してくるのにどうしてだい?」
「別に明には関係ねーだろ」
「まあ、大体予想はつくよ、おそらく学は白井さんに何か頼た、それで、学校に早めに向ってるってわけだ。どうだい、違うかい?」
フフと、笑いながら明はそう語る。
(コイツはなにかと人のことを探ってきやがる。探偵かなんかのつもりだろうか)
「そのとうりよ。でも学のヤツ私が部室の掃除手伝うって。って言っても断るのよ。どう思う明。」
「へー良いじゃないか手伝ってやりなよ学。君、いつも白井さんに朝起こしてもらってるじゃないか。君の朝が遅いせいで白井さんいつも遅刻ギリギリなんだからさ、恩返しと思って」
由美の言葉に明も乗ってくる。
(由美のヤツ明を仲間にしてオレの気を変える気か?誰がそんなことで心変わりするかよ)
「へっ、別に起こしてくれなんて頼んでねーよ。その女が勝手やってることだ、別にオレが恩返しする必要はないね」
「なんですってーーー!!!」怒りが頂点にいったのか由美の背後にはもるで炎が燃えたぎっている様なオーラが見える。
(やっべ、言いすぎたか)
だがそれもつかの間、次の瞬間にはそのオーラも消え、
「もうアンタなんかには頼まないわよ!!行っこ明」
と、明の手を引き走り去ってしまった。一粒の涙を残し。
「何だよ由美のヤツ、何も泣かなくても・・・」
女の涙ほど居心地の悪いものわない。なんだか自分がとんでもなく悪いことをしたかの様な罪悪の鎖が胸を締める。
「あーなんだってんだ、クソ!」
そう一人空に叫び、独り歩きだした。
歩いて四分ほどした所で一台の販売機が、目にとまった。
「コーヒーでも買うか」
温かいものを飲めば少しはこのモヤモヤした心を癒してくれるかもしれない。
まあ、実際、飲んでみるとそんなことはなかったが、この凍えた体は十分癒してくれた。
温かい液が食道を通り胃にたっする。そして、そこからゆっくりと温もりが体の隅々へと広がっていくのだ。
(温かい)もう一口飲もうとしたところで、急に背中に衝撃が走った。
「よっ」 「ぶー」
背中を叩かれた事によって、食道まできていたコーヒーが一気に口まで逆流する。
「げほ、げほ」「うわーキタナイのー」
聞きなれた声がする、そしてこの悪気のなさ、こんなことするのは一人しかいねー。
「テメ-何すんだ水希」「えへへ、おはよう学くん。びっくりした?」
そう笑いながら彼女は、スカートのポケットからハンカチ取り出しながらオレへ近づいてきた。
「ちょ、おい何すんだよ」「ほら、動かないでまだ口に付いてる」
「ばっ、それくらい自分でできる」
そう言いながら、彼女の白く細い手からハンカチをとる。香水でもつけてるのか一瞬いい香りがただよう。
「ふふ、もしかして学くん照れてる?」「なっ、違う」「本当ー?剥きになるところが怪しいよー」
水希は顔をズイと、近づけてくる。
「なっなっ、近づくな!」
(クソ、本当彼女といると調子が狂う)
彼女に名は志党水希、頭脳明晰、容姿端麗の美少女である。
性格は明るく人懐っこいためみんなからも人気のある学園のアイドルのような存在だ。
「あれ?今日は白井さんいないんだね」「別にいつも一緒って訳じゃねーよ」
「へーそうなんだ。じゃあ今日は私と学校行く?」
「え?」「うん、そうしよう」
(なに言ってんだ水希は、大体オレなんかが水希と一緒に登校なんてしたらクラスのヤツラになんて言わっれるか)
「ちょっと、何でそうなるんだよ」
「えー、だって私、学くんと行きたいし、学くんは嫌?」
「嫌ってわけじゃ・・・」「なら、ほら」
水希の細くやわらかいてがオレの手を包む。
「え、あ、ちょっと」「ほら、行くよ」
そうしてオレ達は学校へと駆け出していった。




