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「って、お前の言ういい場所ってここかよ」
「そっ!ショッピングモール。ここなら暖かいし暇もしないでしょ」
「確かに暖かいけどよ、ここはあくまでお前にとっての良い場所であってオレはあんまり楽しめそうに無いんだが」
偏見かもしれないがどうもオレは女の買い物は長くて男からしては退屈なものになってしまう気がしてならない。
(やっぱり付き合わないほうが良かったか?)
そんな考えがつい頭に浮かぶ。
「はぁ~ホントアンタって考えてることがすぐ顔に出るわね。そんな顔しなくてもいいわよ、別に買い物まで付き合わせる気はないから。そんなに嫌ならアンタはそこら辺で時間潰しててよ。こっちも一時間位で終わると思うから」
「えっ!?いいの?」
由美の予想外の言葉に驚く。
由美のことだか荷物もちでもさせられるかと思っていたのだが。
「そう言ってくれるのならお言葉に甘えようかな」
「わかった。じゃあ、一時間後にまたここに集合ね」
そう言うと由美はよほど買いたい物でもあったのか、すぐに人だかりの中へと姿を消していった。
その速さといえばまるで忍者のようだ。
脳内で由美の忍者姿を想像して少し笑う。
あの性格じゃアイツに忍者は向かない、せいぜいどこぞのわがまま姫といったところか・・・。
そんな想像を膨らましていき・・・途中で馬鹿らしくなりやめた。
休日に一人妄想を膨らませ暇つぶしをする高校生、はたからみるとけっこう痛いヤツである。
さすがにそんなイタキャラは駄目な気がする。
うん。
そもそもこんな想像をしてしまってるのは今暇なのが原因なのだから、どこか暇を潰せる場所を探せばいいだけのこと。
そしたらこんなアホな想像をしなくて済む。
うん、そうしよう!!
そして、何か面白そうな所はないかと辺りを見渡していると偶然にも見知った顔を一つ見つけた。
(ちょうど良い。アイツなら色々無駄な情報を知ってるし、話し相手ぐらいにはなるだろう)
足は軽やかにヤツの元まで向かって行った。
今日の私はうまく振舞うことが出来ただろうか?
学のヤツはあの爆発事故以来なにかと一人で悩んでいるように見える。
今日もそんな学の気晴らしになるかと思い外へと連れ出したのだけど、どうにも普段通り振舞う自信が無く逃げ出してしまった。
こういった自分の弱さが時々嫌になる。
普段学に接する態度がああだから、こういった時どう気遣えばいいか分からなくなる。
だから逃げた。
「はぁー。駄目だな私って」




