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冥闇の底で輝くモノ

 ドクン……ドクン……

 音が、聞こえる。


 なんの音だろう?

 鼓動の、音?


 鼓動、は何?

 なんの、音なの?


 ドクン……ドクン……

 また、聞こえた。


 一体、なんだろう。

 僕には、分からない。


 ここは、どこだろう。

 くらくて、静かで。


 こわい。

 わからない。


 なにがおきてるの?

 

(ーい!ーーー!ーげーーー!)


 ???

 なにかきこえた。


 なつかしいこえ。

 ひさしぶりにきくこえ。


(きいーーーか!ーーーーーやーー!)


 だれのこえ?

 なんの、こえ?


(おい!ーーーいいーーにーろ!)


 このこえをきくたびに、なにかをおもいだせそうなきがする。

 なんだっけ?


 ぼくは、なにをわすれているの?

 くらい……


 ここは、ぼくのせかい。

 くらくて、しずかで。


 でも、ここにいるのはいやだ。

 だって、こわいから。


(返事しやがれ!クソ野郎!)


 へん、じ……?

 ぼくは、どうすれば、いいの?


 ぼく、は、だれ?


(お前は、日陰だ!天月、日陰だ!)


 ひかげ?

 あま、つき?


 ぼく、は。

 あまつき、ひかげ?


 天月、日陰……


 わからないよ……

 ぼくには、なにもわからない。


(てめぇ!それでいいのか!ここで、終わっていいのか!)


 おわる……?

 いやだ。


 おわるのは、いやだ。

 おわり、たくない。


 ほしい。

 セイがほしい。


<[所望]を獲得しました>


 しょ、もう?

 なんだか、みたされるかんじだ。


 ほしい……

 もっと、もっとぼくにちょうだい。


(俺が、てめぇにくれてやる)


 なにを?

 くれるの?


(欲しけりゃ、なんでもくれてやるよ!)


(だから!そこからでやがれ!天月日陰!)


<[仰望]を獲得しました>


 あぁあぁあぁあぁあぁぁ!!

 あたまがいたい。


 いやだ!

 いたいのはきらい!


 やめて!

 もう、ぼくをいじめないで!


 ドクン……ドクン……

 しんぞうが、うごいている。


 ぼくに、ここからでろといっている。

 でも、ぼくじゃでれない。


(……お前は、何がしたい?)


 ぼくは……

 なにがしたいの?


(もう、俺は表に出る事が出来ない。だからさ、お前にエルフィを、任せたんだぞ?)


 えるふぃ……

 すくうべきひと。


(教えてくれよ、天月日陰。お前は、"主人公"になるんだろ?)


 しゅじんこう。

 ぼく、はあまつきひかげ。


 そうだ。

ぼくは……僕はッ!


<[翹望]を獲得しました>


僕は、天月日陰だ!



パキパキ……



グズでどうしようもない詐欺師で、嘘を付くしか能が無かったクソ野郎だった、天月日陰だ!


日本人の、天月日陰だ!

また死ぬようなことがあったとしても!



ピシピシ……



何が何でも!

生き返ってやる!


僕は!

生が欲しい!


<【ราศีพิจิก】……การครอบครอง?>



ガシャァン!


(ようやく出やがったか。遅いんだよ!)


ごめん、心配かけたね。

もう、大丈夫だよ。



僕のいた場所には、大きな赤黒い、まるで血のような色をした水晶があった。

そうか……暗いと思ったらこの中にいたんだな。


一体どれだけの期間いたのかはわからないけど、大した騒ぎにはならないだろうなぁ……。


【天眼】!


ーーーーーーーーーー


スコルピオン・ソウル


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