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演説、各様



 と、題しておこんばんはです。豊臣亨です。


 年のおかげで仕事を終えますとヘロヘロになってしまいまして何もする気にもならず、PCデスクに向かっても違法なアニメサイトでアニメを見ておるか(ひ〇わりでみておると時事ネタも豊富ですし)、やほーニュースをみておるか、ようつべで動画を見ておるか、というのが日常の過ごし方となってしまったわけであります。とはいえ一応、見たいアニメがあったもので、dアニメを契約しましたが、逆に見たいアニメというのはどっしり腰をすえてじっくり見たいので仕事終わりにちょこちょこ見るものではない、という悲しい結果に。


 まあ、時々動画で見たくなるのが、




「ギレン・ザビ演説 ~ガルマ国葬~銀河万丈さんの生演説」




https://www.youtube.com/watch?v=aN4ztZKuXHc




 でありまして。


 セリフを文字に起こしてまで一緒にしゃべりたくなるw


 せっかくなので、以下にセリフを。




「我々は一人の英雄を失った。しかし、これは敗北を意味するのか、否!


始まりなのだ。地球連邦に比べ我がジオンの国力は30分の一以下である。


にもかかわらず今日まで戦い抜いてこられたのは何故か!?


諸君! 我がジオン公国の戦争目的が正しいからだ!


一握りのエリートが宇宙にまで膨れ上がった地球連邦を支配して54年、


宇宙に住む我々が、自由を要求して何度連邦に踏みにじられたことか!


ジオン公国の掲げる人類一人ひとりの自由のための戦いを、神が見捨てるわけはない!


わたしの弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ! 何故だ!!!


この悲しみも、怒りも、忘れてはならない。それをガルマは死をもって我々に示してくれたのだ。


我々はいま、この怒りを結集し、連邦軍に叩きつけて、初めて真の勝利を得ることができる。


この勝利こそ、戦死者すべてへの最大の慰めとなる。


国民よ、立て!!


悲しみを怒りに変えて、立てよ国民!!


ジオンは諸君らの力を欲しているのだ。


ジーク・ジオン!!!」




 こんな戦争指導者がいたら、奮い立たねば嘘でしょう。扇動されるなという方が無理。


 もし、かの大東亜戦争当時、


「陛下の赤子、諸君らの愛してくれた山本五十六は死んだ! 何故だ!!!」


 と東條閣下が叫んだなら、良くも悪くも日本人は文字通り火の玉となったのではないか、と妄想する次第でありまして、日本の為政者の演説下手は民族性でありますので仕方がないにしても、それでも国家存亡の時ぐらいはこれくらいの演説は欲しいところであります。


 皆様もこれを機会にギレン閣下の演説を口ずさんでいただいて、精神を高ぶらせてはいかがでしょうか。


 しかし、立てよ国民、で動画をつれづれ見ておりますと、こういうのが出てまいりまして。




「外山恒一の政見放送 [2007/03/25]」




https://www.youtube.com/watch?v=B0Qa9-KiRUo&t=1s




 わたしはこのお人は知りませんで、恥ずかしながら動画が流れて初めて知った次第であります。ギレン閣下のセリフを当てられている動画などがあって、いろいろいじくられているお人のようであり興味をもって動画を見ておりますと、こういった政見放送が見られました。東京都知事に立候補した時のもののようであります。


 もう、一見するなりハチャメチャで、紹介するときのナレーションからしてぶっ飛んでる。



「異端的極左活動家となり、いまどき、政治犯として二年投獄され」



 いまどきってw


 ナレーションからこんな塩梅で、ご本人の演説もなかなかでありまして、名台詞だけでも拾ってみますと、




「政治改革だとか、なんとか改革だとか、わたしはそんなことには一切興味がない。


 あれこれ改革して問題が解決するような、もはやそんな甘っちょろい段階ではない!


 こんな国はもう見捨てるしかない こんな国は滅ぼせ!」




「わたしには建設的な提案などひとつもない! 


 いまはただ、スクラップ&スクラップ! すべてをぶち壊すことだ!」




「諸君! わたしは諸君を軽蔑している! このくだらない国を、そのシステムを、支えてきたのは諸君に他ならないからだ! 正確にいえば、諸君の中の多数派はわたしの敵だ!」




「少数派の諸君、選挙で何かが変わると思ったら大間違いだ! しょせん、選挙なんか、多数派のお祭りに過ぎない!」




「多数決で決めれば、多数派が勝つに決まっているじゃないか!」




「いま進められている様々な改革は、どうせすべて奴ら多数派のための改革じゃないか!」




 演説自体は抱腹絶倒間違いなしですが、しかし、その中身を伺うとところどころ真理を突いているのが実に面白い。


 はっきり言ってしまえば、民主主義と言っても結局のところ西洋イデオロギーの一種であって、東洋人とは根幹的に肌に合わないものなのであって、歴史を真摯に伺うと畢竟、名君、良臣、賢儒によって支えられた江戸時代の方が、よっぽど現代の愚民政治よりはるかに人間のレベルが高かったのであって、そもそも明治維新にしたって、江戸時代の優れた人々が成し遂げたものであることは疑いようがない。


 明治以降の、デモクラシーならぬ、デモクレイジーとイデオロギーに脳みそ毒された現代人に、明治維新のごとき、人類史に燦然と輝く偉業を成し遂げらるはずがないことは誰もが思うところでありましょう。


 天下の愚法としてとみに有名な「生類憐みの令」を、次代の将軍で、たった三年しかその地位にいることができなかった六代将軍家宣公が、有益な部分である、捨て子は撫育するように、といった良い部分は残しつつもダメな部分はばっさりと斬って廃したように、はっきり言って現代の為政者ごときよりはるかに江戸時代の為政者の方が、総合的にみると優れている。


 さらに、江戸時代の儒学者は、正しい学問を修めて、自身の生きざまをもって人々に指し示すことができたわけでありまして、現在の、知識人だの文化人だの進歩派だの、しょうもない愚論ばかりひけらかして、中身がすっかすかで、当人は到底よそ様にお見せできないような愚劣な連中とはそもそも次元が違うのであって、人間の出来が根幹からして違う。


 かつての日本人は、我が身をもって我が人生を証明する、という気骨があった。


 なので、外山恒一(とやまこういち)氏もそういう部分を見て、現代の愚民政治に愛想をつかしているのであり、おっしゃることはよく分かりますね。


 多数決で決めれば多数派が勝つに決まっているじゃないか!


 けだし、名言でありますw


 そういう意味でいいますと、わたしもTVを見なくなって久しいですが、TVをしょうもなくしたのはそういう、大衆迎合的、愚民的制作であって、大衆のレベルが下がれば下がるほどTVに求めるものが劣化して、必然レベルがどんどん下がっていったのであり、TVも悪いが下らないものを求めた大衆だって十分に悪い。悪循環。


 こういう言葉もあります。




【天下の興亡は匹夫も責めあり】




 天下、世が平和になるか乱れるかは、匹夫、つまらん大衆にだってその責任がある




 これは明の末、清の初めの儒学者、顧炎武(こえんぶ)の唱えるところ。


 この人は清の侵略に反抗して義勇軍を組織したのだとかで、国家の責任は為政者、統治者にのみに帰すると考えがちでありますが、明の滅亡に伴う争乱をつぶさに観察して、天下の趨勢はすべての人間一人一人にあると気が付いたのでありましょう。


 外山氏の、


「諸君! わたしは諸君を軽蔑している!」


 というのも、つまり、


「天下の興亡は匹夫も責めあり」


 ということなのですよね。


 多数派、という安楽、おざなりに流され、自分自身をなおざりにし、日々を堕落するしかない。


 わたしは外山氏を見ておりまして、ピンと来ました。多分、同じ波長を持つものだ、とw


 彼の、




「最後に、一応言っておく。わたしが当選したら、奴らはビビる! わたしも、ビビる」




 というセリフにこそ、彼の人間性が現れているのですよね。まさしく、あの政見放送はただのショーであって、彼なりの演出であるのです。きっと、わたしが安岡先生に出会うことなく、イデオロギーだけに出会っておったらああいう人間になったのだろうなぁ、という気がいたします。


 とは申せ、本物の為政者の演説はさすがでありまして、これは安岡先生の書から伺いましょう。




『政治を導く思想 「貞観政要」を読む』  株式会社ディー・シー・エス




 これは米国はニクソン大統領の演説でして、p277




「我々は内外ともにアナーキーの時代に生きている。


 我々は過去五百年にわたって自由文明が創造したあらゆる偉大な制度に対して、心無い攻撃が加えられているのを見る。このアメリカで諸大学が組織的に破壊されている。世界中の小さな国々が内からも外からも攻撃を受けている――今や試されているのは我々の力よりも、我々の意志と性格である。今やすべての米国人が問い、かつ答えねばならない疑問は、次のことである。


 世界の歴史上最も豊かな、最も強い国家(即ちアメリカ)が、公正な平和を実現するためにあらゆる努力を拒否し、我々の警告を無視し、真剣な協定を蹂躙し、非武装国民の中立を侵犯し、捕虜となっている我が同胞を人質に利用しているグループによる真っ向からの挑戦に対して、立ち向かう性格を具えているか。


 もし我々がこの挑戦に立ち向かわなかったならば、他のすべての国々は、アメリカがその圧倒的な力にもかかわらず、真の危機が訪れた時、期待に応じてはくれないということを公告されるものであろう。


 ――わが国のために、またベトナムの平和と自由のために戦っている四十万の勇敢なアメリカ人の生命に比べたならば、十一月の選挙で、わが党が勢力を伸ばすかどうかなどは問題ではない。この危機に行動を起こさないことによって、アメリカがこの重大時期に自由勢力を導く資格がなくなるかどうかに比べれば、我が一期だけの大統領に終わるかどうかなど取るに足らぬことである。


 アメリカが二流国家となり、その百九十年の誇るべき歴史上初めての敗北を感受するのを見るという代償を払って二期連続の大統領となるよりは、私はむしろ一期だけの大統領で終わりたい――」




 ニクソン大統領といえば、東西冷戦に雪解けをもたらし、電撃的にチャイナを訪問した大統領ですね。


 この演説の内容を伺いますと、50年ほど前のものですが、まったく現代の問題ですね。国内騒乱に、対チャイナ戦とすべてが現代に通じております。まさしく、米国の偉大はこういう精神によって証明されていると言ってよいでしょう。


 余談ですが、浅間山荘事件で立てこもる左翼連中は、自分たちが左翼陣営のためと死をもって戦っておる最中、ニクソン大統領が訪中したことで自分たちの存在意義が水泡に帰したことを悟ったとか。ウケるw


 また、安岡先生はJ・F・ケネディ大統領の演説も取り上げられていまして。p279




「「世界の長い歴史を通じて、自分の最大の危機にその防衛の任に選ばれた世代はわずかしかない。私はこの責任を厭わず、かえってこれを歓迎する。


 我々の中の何人も、そのところを他の国民に、あるいは他の世代に替わってもらいたいと思う者があるとは信じない。この仕事に我々の尽くす精力と信念と貢献とは、わが国とこれに尽くすすべての人々に光明を与え、その光輝は真に世界を照らすであろう。


 ゆえにわがアメリカの同胞よ、諸君の祖国が諸君のために何をしてくれるかを問うな。諸君が祖国のために何を為し得るかを問え」



 思わず襟を正さしめられる。ケネディはこの演説を堂々と為し得た。


 しかしすでにニクソンのアメリカは、この時より風気が弱まっているようである。ニクソンの苦衷を察することができる。政治家に、宰相に、この演説を国民に向かって痛烈にしてもらいたいのは、実はこの頃の日本においてである。


 おそらく、日本の大臣が議会でこんな演説をすれば、たちまち非難囂々(ごうごう)で、時代錯誤の嘲笑を(こうむ)るであろう。それでも私は信ずるのであるが、国民の大多数は必ず内心共鳴すると」




 こんな演説が出来る人は間違いなく英雄でありましょう。


 米国は、一握りの人間の欲のためにこの偉大な英雄を暗殺したわけですが、これが米国にとってどれほどの損失であったか、恐らく我々が想像できる以上の、とてつもない損失だったでしょうね。しかも、これは米国だけの話には終わらない。


 左翼イデオロギーに対して敢然と対決することを厭わなかったケネディが暗殺され、左翼イデオロギーとの対決をさけたニクソンが訪中した。


 現代に続く問題は、実はケネディ暗殺によって引き起こされているかも知れないのだとしますと、今後に続くであろう世界大戦を想像すれば、それによって我々日本人が受けるであろう損失を想像すれば、とてつもない歴史の転換があったのかも知れません。


 まあ、少なくとも今後数百年、日本の為政者に、


「諸君の祖国が諸君のために何をしてくれるかを問うな。諸君が祖国のために何を為し得るかを問え」


 と言える人が現れることはないでしょう。


 ですが、これだけは言えるでしょうね。


 今後、左翼イデオロギー、チャイナとの対決が起こるであろう世界にあって、実は、どこぞの半島の反日行為は、我々の闘争心を惹起し、敵対国家には毅然と立ち向かわねばならない、という精神を我々に植え付けることに成功しているのであります。


 戦後、GHQやら、左翼によって完全に遺伝子レベルまで腑抜けとされてしまった我が日本人は、この愚劣な反日行為によって、その眠っていた、腐っていた、へし折られていた闘争本能が呼び覚まされているわけです。


 間違いなく、第三次世界大戦にあって最前線の一角となるであろう日本に、今後必要となるであろう武を鼓する精神を磨いてくれた彼ら半島国家は、ある意味救世主であるのです。


 だって見てください、いまだに半島やらチャイナやらに媚びへつらっている連中に対して、日本人は敵愾心をむき出しにしておるわけで、そんなことはつい最近まで考えることすらできなかったではないですか。


 なので、レッドチームの仲間に成り果ててしまった彼らに十二分に感謝しつつ、完膚無きまで叩き潰してあげましょう。それが彼らに対する恩返しであります。



 と言ったところで本日はこれまで。






 小公女セーラのOP・EDを聴きながら。


 ちなみに、最終回で、セーラをさんざんイジメたラビニア・ハーバートが、



「きっと何十年も経って、あなたがダイヤモンドプリンセスからダイヤモンドクィーンになった頃にね。その頃はきっと私、アメリカ大統領夫人になっていると思うけど」



 と言い放った時、奴は本物だ、と思ったものです。


 したらば。



7/17 追記


どこぞの、とある半島民に、我々が言える最後の言葉はこれであります。




「ありがとう。そして、さようなら」

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