2022年 賀正
中共肺炎に始まり、中共肺炎に終わった2021年も過ぎ去り、新年の夜明けでございます。
あけましておめでとうございます。豊臣亨です。-人-
まあ、新年を迎えても、中共肺炎はいまだ終息の気配を見せず、世界はいつまでこの中共肺炎に振り回されるのか、しかも、ついにというかなんというか、中共も中共肺炎が蔓延しており、さらにさらに、別種の疫病まで発生しておるとか、なんとか。疫病も永遠に古びることのない新しい問題であり、それこそ「スター・トレック」に登場する「Q連続体」という神に近い精神生命体にでも人類が進化しない限りは永劫付きまとわれるものだけに、もっと抜本的な防疫体制をしかないといけないのかも知れません。
いえ、視点を変えれば、生物は家畜化すればするほどその本来の生命力が減衰するのが当たり前で、もっと言えば、こうして文明が高度化すればするほど様々なストレスによって病に対する抵抗力を失うもの。都会生活を甘受するだけではなくもっと原始的な活力を養う、本質的な生命力を養おう、という声も沸き起こるべきなのかも知れませんね。
ではとりあえず、去年の干支を振り返ってみましょうか。昨年は辛丑(しんきんのうし、しんちゅう)でした。
まず、辛の字の意味は。
「この「辛」という字は丄と干と一とを組み合わせた文字である。丄は上を表し、干は求める・冒す意味である。今まで下に伏在していた活動エネルギーが、いろんな矛盾、抑圧を排除して上に発現するという文字であり、したがってそこに矛盾、闘争、犠牲を含むために、つらい、からいということも出てくるわけです。
後漢の名高い「白虎通」という書に、辛は「殺傷」の意を含むということが書いてあります。よって、これは前年の庚(庚の意味は主に三つ。第一は継承・継続。第二は償う。第三は更新。前年からのものを断絶することなく継続して、いろいろの罪・汚れを払い浄めて償うとともに、思い切って更新していかねばならないということ)を受けて、
「更新することを断々乎として実行してゆかなければ、必ず殺傷を含む、からい目・つらい目に遭うぞ」
ということです。そこでどうしても斎戒自新しなければならないのです」
丑の字は、
「「丑」は又と丨の合字で、右手を挙げた形、事を始めんとする義を表すとされ、「はじめ」と読み、また丑は紐で、結ぶ意とし、やしなう(畜養)意ともする。子に発生したものが、やや長じ、これを整え、養うものである。
説文学から言うと、母のお腹の中におった嬰児が体外へ出て、右の手を伸ばした象形文字です。今まで曲がっておったものを伸ばすというところから、「始める」「結ぶ」「摑む」という意味をもっておる。丑に糸偏をつけると紐であります」
昨年の干支、辛丑は、それまで伏在しておった問題がいよいよムクムクと頭をもたげ始める、という意味をもつ年でありました。そして、いつまでもグズグズとことに対処できないどこぞの総理と違って、さすが白人は果断であり、それまで中共に遠慮していた米国までもが、はっきりと中共を敵と認識し経済的に中共を締め上げ、その余波を受けてどこぞの半島などは尿素水不足に陥る、という事態を生み出しました。
こういった断々乎とした対応などは、とうてい日本の良くするものではありません。何せ、西欧世界などは古来様々な民族の流入による混乱と混融を繰り返し、およそフランス以外は数多の国が治乱興亡を繰り返してきただけにぐずぐずしておっては亡国の憂き目をみる、という危機感が強いのでありましょう。米国についてゆけば100年安泰、などとやっておる連中とは一線を画します。やはり、日本の政治家に大戦略などできるはずもないので米国の金魚のフンをやるしかないと言うのに、現在の総理はこともあろうに媚中の気配を見せておるとか。
こういうどっちつかずの対応が、ますます事態の混迷を深め、それこそ、
「更新することを断々乎として実行してゆかなければ、必ず殺傷を含む、からい目・つらい目に遭うぞ」
というのに、全くなんにも理解できないのでありましょう。
では、2022年。今年の干支は「壬寅(じんすいのとら、じんいん)」であります。
例によって例のごとく、安岡先生に教えを請いまして、『干支の活学』 プレジデント社 から伺ってみましょう。p125
「「壬」は孕むすなわち妊の姿であり、また荷なう・事に当たる意(任)をも表しています。(中略)活動する人物が輩出する。これを「壬人」と申します。壬人すなわち任人で、事に任ずる人物です。おそらくいろいろ活躍する諸種の人物が輩出するでしょう。
しかるに、ここに悪いことがあります。壬人という語に、よい意味の「事に任ずる」人ばかりではなく、むしろ、この時局に便乗して、自己の野心を逞しゅうしようとするよからぬ人間の輩出することを示す意味のあることで、壬人といえば多く佞人の意に用いられます。
「壬佞、憲綱を冒触す」(唐書・姚崇)とか、「壬人位にありて吉人雍蔽(ふさぎおおうこと)す」(漢書・元帝紀)とか、そういうものがふえるというのです」
また、p127
「「壬」は、亥の内在するものが増大する形で、故に中の一が長いのです。胎児ならば大きくなってお腹がふくらんでいる姿を表し、それが妊娠の妊である。また壬には「ひっ提げる」という意味があって、いろいろの問題を持たなければならぬということから、イ扁をつけて任という字にもなる。
だから壬の字は、亥の年の諸問題がいっそう増大して、そのために任務・仕事がますます惹起してくる。したがってそれを立派に処理する、事に任ずる人物がどんどん出てこなければならないのですけれども、どうも私心・私欲・野心を逞しゅうする人物の方が多く出ると見なければならない。これはいつの時代、いつの世の中もそうなりがちであります」
とあります。では、「寅」の字は。p164
「「寅」の字の真ん中は、手を合わせる、約束する象形で、下の八は人である。「つつしむ」の意があり、寅畏という語がある。また寅は演に通じ、進展を意味する。敬んで協力することを寅亮ともいう。転じて同寅と言えば同僚であり、同僚の誼は寅誼という。
志を同じうするもの相約し、敬んで時務を進めねばならぬのである。しからずんば畏るべきことになる」
また、p166
「「寅」は何を意味するのか。寅の字の宀は建物、組織、存在を表し、真ん中の百(の日が田の字w)は人が差し向かいになっておる象形文字で、手を合わせる・約束する・協力する意を表し、下のハは人です。だから<つつしむ><たすける>という意味がある。しかし助け合うには一人ではどうにもならない、志を同じくするものが助け合うのです。そこで寅には同僚という意味があって、同寅という熟語ができておる。助け合うというところから、寅亮という熟語もあります。
また、助け合っていろいろの妨害・公害などを排除してゆきますので、昔の人は寅清という語を造っております。そうして初めて人間は進歩することができる。それが氵扁をつけた「演」<のびる>であります。演説、演技、などの演は進展を意味します。
しかし物事は進んできておる時に失敗するものである。その恐るべきものを古代農耕民族は虎で表現したのです。日常生活の中で彼らのもっとも警戒し恐れたものは何かというと、おそらく虎であったに違いありません。虎は黄河の流域から満州・朝鮮にかけて棲息し、昔は日本にもおったということでありますが、その恐ろしい虎を、干支の知識が民衆に普及するにつれて、いつしか寅に当てはめられるようになったというわけです。
何も知らない人は、寅に<畏れつつしむ>意味のあることを知らず、なにか景気のいいことのように思い込んでおる人がたくさんおりますけれども、意味は本当は反対であります」
とあります。
2022年は、やはりいろいろの問題をはらみ、現れるものであるからそれに対するように、また乗ずるように人物が輩出する年である。なので、志を同じくする人たちで手を組み、協力、強調し敬意をもって、足をすくわれぬように事に当たらねばならない年、ということでありましょう。
ちなみに、前回の壬寅は1962年で、昭和37年であります。wikiを見ますと、いきなり出てくるのが、
1月9日 - キューバとソビエト連邦の間で貿易協定発効。
キューバ危機の惹起ですね。これを順を追って見てみますと、
2月3日 - 米ケネディ大統領、キューバへの全面禁輸を指令。
10月14日 - アメリカ合衆国U-2偵察機が、キューバにソビエト連邦製核兵器が設置されたことを確認。ジョン・F・ケネディ大統領が10月22日にテレビ演説で全国民に公表。
10月22日 - 米ケネディ大統領、キューバ海上封鎖を表明(キューバ危機)。
11月1日 - ソビエト連邦、キューバ国内に設置したミサイルの撤収を開始。
11月20日 - 海上封鎖撤回によりキューバ危機終了。
キューバがソ連と貿易協定を結んだ、それはつまり、米国にとって喉元に匕首を突きつけられる状況になりかねない。そこで米国はすかさずキューバを経済的に締め上げた。と、なると当然キューバはソ連に泣きつくわけで、ソ連はこれに乗ずる形でキューバに核ミサイルを配備。このことを米国の偵察機が発見。
米国は、さぞかし心胆を寒からしめたでしょうが、しかし、決して退かず、それどころか核戦争も辞さず。という覚悟でソ連との交渉を続け、やがて自分の頭上に核の炎が輝くことを恐れたソ連は退いた。
こうして今を見ますと、北が核を持っている日本と似ていますね。まあもっとも、中共も核をもっている時点であの状況での米国よりはるかに今の日本は悪い状況ですが。
さらに、米国とソ連は、冷戦下、激しく干戈を交えながら、
2月10日 - ベルリンで、U-2撃墜事件でソ連に拘留されていたアメリカの軍人フランシス・ゲーリー・パワーズと、アメリカで収監されていたソ連のスパイルドルフ・アベルが交換によりそれぞれ釈放される。
とあるように、両者はありとあらゆる手段を以って相手をしのごうとするも、相手に対する敬意を決定的なまでに失ったわけでもない。
どこまでも無礼で、常識も礼儀もへったくれもなく、条約も守らず自分の都合だけを押し付け、ただ日本を口汚く罵るしか能がないどこぞの半島とはえらい違いです。ソ連は、そりゃいろいろあったでしょうが約束は守った。だから、最終的にキューバから撤退するという選択ができたのでありましょう。なんだかんだで、相手に対する敬意を失うことはなかったのでしょう。ソ連側から言えば、王手、とも言える一手を打っておきながら核戦争回避でただちに撤退という行動を起こしたわけですから、そう考えれば凄まじい決断をしたわけですね。
批判批判と、批判するだけで逆に自分が批判されたら無視か相手を恫喝する、また対案、代案を出すこともできない日本の左翼の体たらくと比べれば実に立派な対応、即応力と言えるでしょう。そんな生ぬるい連中から北方四島返せ、とか言われても米国相手に丁々発止の謀略戦を繰り広げてきたソ連からすれば、相手にする価値を微塵も感じないかも知れませんね。
「推参なり!」
と一喝してやりたくなるでしょう(ちなみに、相手から推参なり! と言われた場合はでしゃばるな無礼者が! と言われた意味になりますw)。
そう考えますと、ソ連と交渉するよりはるかに絶望的なのが近くにいるものです。
なので何度も言うように、日本は米国の金魚のフンと成り果てて、ただただ協力し、歩調を合わせて対中共、対半島に、つつしんで、半島に同調するかのように堕落すること無く毅然として、相手に対する敬意を決定的に失うこと無く応対しなければならない、ということでしょうね。
まあ、半島なんぞは官民そろってポッケナイナイして、潜水艦の命とも言うべき軍用ソナーが何故か魚群探知機にすり替わってしまうような底なしの阿呆ぞろいなのでまったく恐るるに足りませんが、中共は違いますね。それまでは半島と同じく、劣化コピーを生み出すことしかできなかったが、昨今は自国の空母に電磁カタパルトを搭載するなど、最新技術の習得に躍起になっています。たとえそれが最終的にうまくいかなかったとしても、その失敗から学びうるものは少なくないでしょう。
本気で、中共は米国と戦争して勝てるだけの戦力を扶植するつもりなのです。
米国と一回戦った程度で骨抜きにされて、従順なポチ公に成り果てた日本人とは根幹的に、野心や気骨が違います。何が恐ろしいかと言って、悪事を働くに一切の良心の呵責を覚えず悪事に邁進できるものほど恐ろしいものはありません。京都アニメーションの犯人のように、やったらどうなるかすぐに分かることを平然と行ってしまう人間が一番恐ろしいのです。
2022年も、対中共を睨んで、油断も遅れも許されない状況は続くことでありましょう。
ですが、もう一度繰り返しますと、壬寅は伏在しておった問題に対し、新たな人材が輩出し、志を同じくする同志が手に手を取り合って対処するべき年であります。
幸いにも、かつての大日本帝国時代と違って、今の日本は独力で事に当たる必要はありません。米国、英国、豪州、インド、台湾、また昨今の自衛隊との共同訓練ではフランスやドイツ、オランダ、イタリア、カナダ、フィリピン、ベトナム、ニュージーランド、スリランカ、パラオ、と様々な国と訓練を通じて友好を深め、対中共への脅威を共有しているわけで、一帯一路ですべての国を足下に踏みつけにしようとする中共とは、完全に一線を画すものであります。
まさしく大和民族の精神、和を尊ぶべき新年なのであります。
ちなみに、他にも昭和37年には
6月5日
北島三郎が「ブンガチャ節」で歌手デビュー。
日付不詳 - ジャニーズ事務所創業。
とあります。人々が相集って物事を始めるに適した年、なのでしょう。とは申せ、好事魔多し。だらけること無く中共肺炎に備え、つつしんで、新年をお祝いいたしましょう。
それでは、また一年、よろしくお願いいたします。-人-