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ユキの異世界ライフ?  作者: イヴ
初めまして異世界
6/8

冒険者ギルド

「ねぇ、まだつかないのですか?アズラさん。」ラティがアズラエルをそう呼んでいたので俺もそう呼ぶことにした。


俺たちは森を抜け、近くの村まで移動していた。何故敬語かと言うと、移動の途中、アズラから「貴女は外見と言葉が合っていないのでかなり変な目で見られると思いますよ。」と言われたからだ。最初に俺が思う女性の喋り方で喋ってみると二人が引いてしまったので敬語にしている。


「何故ですか?女の子は普通に「うふっ。」とか「きゃはっ。」とか言うのではなかったのですか?」


「残念ながらそう思っているのはあんたくらいよ。それとその喋り方キモい。」


俺だってキモいって分かっている。だが、これをやめようにも他に思いつく喋り方が思いつかないんだ。故に俺は諦めるわけにはいかないんだ!


「まぁ!あなた仮にも女神様でしょう?そのような方がそのような喋り方をしてはいけませんよ。」


「だから気持ち悪いって!それと仮じゃなく本当の女神ですから!」


そうやって2日かけてようやく村へついた。


村はそれほど大きくはなかったが人が多い。どこを歩いても人とぶつかる。その度にあやまっているので流石に疲れる。


「言葉は通じているみたいだけど、文字は読めないですね………。」


「残念ながらこの中で読めないのはあんただけよ。なにせ私は神ですから。」


「仕方ない。覚えますか。」


「その方がいいわね。じゃあ、これから本屋に行く?」


確かに文字はすぐに覚えた方が良さそうだが、それはまだいいだろう。


「いや、その前にまずお金を稼がないと。てことでハロワどこ?」


『マスター。言葉遣いが戻ってます。それとこの世界にハロワは無いですよ。あ、では冒険者ギルドに行ってはどうですか?』


『ほんと?もう完璧に使いこなせてたと思ってた。ありがとな。』


「じゃあ、冒険者ギルドへ行きましょう。」


俺たちは冒険者ギルドへとやって来た。ギルドの中は人がごった返していて、とてもうるさい。奥にカウンターがあり、壁に依頼書がびっしりと貼ってあった。


「こんにちは。ようこそチャドラ冒険者ギルドへ。今日はどうされましたか?」


そう言ってカウンターの下の引き出しから何かの紙を出しながら聞いているのはギルドの受付嬢らしい。茶色で肩まで伸びた髪、歳は…20代後半くらいかな。どうやら俺たちが何をしに来たか分かっているようだ。


「えっと…ギルド登録をお願いします。」


「分かりました。ではこちらの紙に名前と住所、職業などを書いてください。」


そう言ってギルド職員はさっき出していた紙を渡して来た。


「えっと、質問があります。」


「はい、何でしょう?」


「名前は偽名でもいいですか?それと、住所は必ず書かなくてはいけませんか?」


「これはあくまで参考ですので、書かなくてもいいですよ。」


「ありがとうございます。」


俺は字が書けないからラティに代筆して貰った。勿論住所は書かず、名前も偽名だ。名前は女なのに幸成だと少しへんだから ユキ にした。俺はこれからユキと名乗ろう。


「書きました。」


「では、こちらのカードに手を置いてください。」


そう言ってギルド職員は2枚のカードを渡して来た。


「これは?」


「これはギルドカード。あなた達の身分を証明するものです。このカードに手を置くと、自分の名前や職業、ステータスがここに写し出されます。王都へ行く時などに衛兵にこれを見せたりするんです。」


「でも、それだと自分の知られたくないものまで相手に見せることになりませんか?他にも、これを盗まれて悪用されたりしませんか?」


「大丈夫ですよ。これは持ち主以外には名前と職業しか見られないようになっています。そして、持ち主以外が持つとカードが黒く変色します。」


さすが異世界。素晴らしい盗難対策の方法。俺たちがカードに手を翳すと、カードが少し輝き、そして文字が書かれた。カードの右上に星が1つあった。


「では今からギルドの説明をさせていただきます。」


ギルド職員の説明では、

1.クエストは[狩猟][採集][調査]の3つの種類がある。他にも、町の住民からの人助けの依頼があったりします。[狩猟]は、さらに[討伐][捕獲][狩猟]に別れる。

討伐:対象の魔獣を指定の頭数、討伐することを目的としたクエスト。普段は小型魔獣が標的となることが多いが、時には非常に危険な魔獣が対象となることもある。

捕獲:魔獣を生きたままで捕らえるクエスト。討伐してしまうとクエスト失敗になる。

狩猟:討伐、捕獲、好きな方で狩ることのできるクエスト。どちらを達成してもクエストクリアとなる。中には、複数の大型魔獣を狩猟することを目的としたクエストもある。制限時間はクエスト開始から5日間。この期限を過ぎると、クエスト失敗となる。

2.魔獣の素材の換金場所はギルドの裏。これはどこのギルドでも一緒らしい。

3.ギルド内での揉め事は基本的にギルドは不干渉。ただし、ギルドへ被害が及ぶ場合は別。そうなった場合、揉め事を起こした人はギルドの依頼を数日受けることが出来なくなる。これを繰り返すとギルドカードを剥奪。などと再登録が出来ない。

4.カードを紛失した場合は、再発行が可能。

5.不測の事態が起こり、ギルドへの依頼が間に合わない場合、緊急クエストとなり、その町にいる全ての冒険者は強制参加。

6ギルドカードは、6つのランクに分かれており、星の数で決まる。ランクごとに受けられるクエストが別。ランクアップには、対象のクエストをクリアする必要がある。


「以上で説明を終わります。」


「ありがとうございました。」


俺たちはどんなクエストをするか決めていた。


「どれにする?あまり良いのがなさそうだけど。」


「だから私、字が読めないから。」


「これで良いか、ゴブリン退治。」

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