残りの能力
「とりあえず着いたけど、何しようか。」
池に着いた俺はこれからどうするか考えていた。やっぱり空気操作、これを使いこなせたらかなり有利だよな。よし、イメージ。俺が少しずつ浮くイメージ……
「むむむ……。あ!」
イメージし続けていると、少しずつ身体が浮いてきた。ある程度浮いて、今度は逆に落ちていくイメージ……
「!?」
ドサッ!
少しずつ落ちる様にイメージしたつもりが勢い良く落ちてしまった。
「いてて…難しいな。」
それから何度も上がっては降り、上がっては降りを繰り返して、自由に飛べる様になった。何回も落ちて気付いた事は、一定以上の高さから落下するとバリアが展開されるという事だ。コレは嬉しい。ミスって落ちた時とかに使えるな。
「さて、次は空気を固めるか。」
固める……板状にするか?ガラスとか。うーん、どうしようか。とりあえず近くにあった2本の木の間の空気を固めて見た。
コンッ!コンッ!。
「うん。ちゃんと固まってる。……よし!」
俺は固まっている空気を思いっきり殴った。
ガンッ!
「かてぇ!つーか いてぇ!手がジンジンする!」
なるほど、かなり硬いみたいだ。何回か練習して、周りに何もないところで空気を固めたり、固定する空気の形を変えたり、移動出来るようになった。
「…さて、魚とるか。」
俺は覚えたての能力を使って空気で容器を作り、池の水ごとすくい、小さな穴を開けて水を抜き、残った魚を捕っていた。
「いやぁ、楽ちん楽ちん。大漁だな。そろそろ帰るか。」
木の枝に魚を刺し、それを持って帰った。
「ただいま。魚捕って来たよ。」
「おかえりなさい、マスター。まぁ、こんなにたくさん。今、ラティ様を呼んで来ますね。」
「うん。じゃあ俺は魚焼いてるね。」
俺は家の前へ、アズラエルはラティの部屋へ向かった。火をつけ、魚を焼いてると、アズラエルとラティが出て来た。
「お腹すいたー。変態、はやく作って。」
「お前のだけご飯抜きな。」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いてください。」
「はぁ、仕方ないか。あ、アズラエル。聞きたいことがあったんだけど。」
「はい?何ですか?」
「俺の残りの能力の事と、魔法について。」
「そうですね。では、まず魔法から説明しましょう。……」
アズラエルが言うには要するに
魔法は、火.水.土.光.闇.無の6属性に分かれる。魔法には初級魔法、中級魔法、上級魔法、最上級魔法があり、さらにその上に人皇級、地皇級、天皇級と続き、最後に元始天王級となっている。詠唱で技の前に使われる単位で階級が決まる。単位無しでそのまま技を言うと初級、アト・〜で中級、ナノ・〜で上級、メガ・〜で最上級、ギガ・〜で人皇級、テラ・〜で地皇級、エクサ・〜で天皇級、ヨタ・〜で元始天王級らしい。因みに、無詠唱で魔法を使う事は出来るが、世界に数人しか居ないらしい。
そして、元始天王級の魔法を使える人はかつて二人しか居なかったらしい。
そして、俺の残りの能力。
5つ目は[スキル・キャプチャー]
相手に触れる事で相手の能力を使えるようになる。
一度触れば永遠にらしい。
6つ目は[ブレイブ・ブレード]
自分の装備が剣又は弓の時のみ使用可能。自分の力と敏捷力が5倍。
7つ目は[デス・タッチ]
触れたものを腐敗させる。腐敗しない物質は溶ける。
8つ目は[ノー・チャント]
魔法を無詠唱で使える。
9つ目は[インフィニティ・チャーム]
その名の通り無限の魔力。どんなに魔法を放っても魔力切れを起こさない。
最後に[エターナル・ライフ]
永遠の命。老いる事も死ぬ事も無い。
……もはやチート。
能力が全てチートになってしまいました…。