五話 これって一緒に旅行する約束じゃねぇ
遅くなりました<(_ _)>
相変わらず短いです。
時間前に窓を開けると既にアムリーテは来ていた。
「済まない。待たせたか?」
「いや、そんなに待ってない。」
「どうする。こっちに来るか?」
「いや。寒いのは嫌だ。」
「分かった。俺が出よう。」
そう言って荷物を持ち窓から外に出た。
「まず忘れないうちにこれを渡しておこう。」
昨日約束した紅茶葉と蜂蜜一瓶を渡す。
物を受け取りつつアムリーテは困った顔で聞いて来る。
「本当に良いのか?こんなに貰えるのは嬉しいが、心配だ。」
「いやいや、気にしないで。先行投資と護衛やガイドを頼むのだからね。これぐらいは。」
俺は笑いながら気にするなと声を掛ける。
「それより時計を見せてくれないかな?」
「ああ、これだ。」
アムリーテが出してきた時計を見て時間と日付けの確認をする。
…少しずれているな…
正確には約五分程だが。
長期間こっちに居るとなると元の世界とのズレを計算しないとダメなのか…
ちと邪魔くさいな。
まぁ、数日ぐらいのズレを覚悟していた事に比べれば微々たるものだし良いか!
「アムリーテさん。日数はズレていないですよね?俺が昨日来てたのは間違いないよね?」
「アムリーテと呼べ。さん付けなどしなくて良い。それで昨日来ていたのは間違いないぞ。」
「ありがとう。時間が微妙にズレているんだよ。もしかしたら日数のズレもあるのか気になってね。」
「時間のズレがあるのか…私達エルフは余り気にしないが人族には大事だろ?大丈夫なのか?」
心配そうに問うてくるアムリーテ。
いやあ~、美女に心配されるなんて嬉しいな。
「まぁ、数分の違いだし、こちらに来ても何か月の滞在する事はないんで大丈夫。」
「それで今日はどうするんだ?我が集落に来るのか?」
「いや、今日はこれで帰るよ。次は六日後の今ぐらいの時間に来れるかな?」
「六日後だな?大丈夫だ。」
「では、六日後に。一応、五日間、こっちの世界で泊まるつもりですが、人族の街まで行って帰って来れるかな?」
「五日か…歩いてだと厳しいな。馬に乗れるか?」
「う~ん…乗れることは乗れるが走らすのは無理だ…すまない…」
「そうか。ではこの茶葉と蜂蜜を売っても良いか?」
「それは土産に渡したのだから好きにしてくれていいよ。」
「うむ。では移動手段はこちらに任せてくれ。」
「頼みます。では六日後にまた来ます。ではまた。」
「ああ、待っている。」
お互い手を上げそのまま背を向け別れる。
さて、休暇を増やせるか交渉してみるか。
窓によじ登りつつどんな言い訳が良いか考えながら元の世界に帰った。
さて、この続きは年内までに|д゜)
チート、裏表水中花も宜しく<(_ _)>