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闇の渦と光の糸

作者: 白羽湊

僕を飲み込む黒い黒い渦


がむしゃらに藻掻いて息をする


息を吸っても吐いても止まらない


バタバタさせる手足はいつか動かなくなるのかな


雲の切れ間に見つけた光の糸


掴み損ねてまた落ちる


掴んでいても振り払われる


遠くで聞こえていた音がなくなり


質量を感じていた手足の感覚が無くなる


視界が霞んで


それでも必死に息をする


ただただ沈んでしまわないように


いつまでも光は掴めないまま


沈んだ先に何があるのかも知らないまま


僕はただただ藻掻き続ける



いつか隣にいたはずの彼女が言った


どうして先へも進めず、沈むこともできず、


あなたはもがき続けるのかと


僕が答えられないままに彼女は消えた


光の糸を掴んだのか、それとも闇の渦へ落ちたのか


僕にはわからない


分からないままに今日も息をする


そして明日も、もがき続ける


その意味さえも分からないままに…。



書き始めた時は何のイメージもなくただ思いつくものを書き連ねていました。

そして漸くあるイメージが。

浮かんできたのは『天国と地獄』です。

そんな感じに思えませんか?

人は死したのち、生前の行いによって行く先が変わると言われます。

生きているのは辛くて苦しいものですよね。

どうして生きているのかさえわからないままに、それでも生き続けます。

そんな社会には多くの闇があるのもまた事実。

誘惑も虚言も弱ささえ生きる中では自分を惑わす闇となる。

その闇に染まらぬよう必死で、生きることに必死で、

何かに縋りたくなるのに、掴むことはできなくて…。

生きて、生きて。

苦しみながらも闇に抗い、掴めなくても光を見失わずに生きる。

それが人への救いなのかもしれません。

闇染まらず生きることのできる者は少ないと私は思います。

それでも光を目指して歩み続ける姿こそヒトの清き姿ではありませんか?

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