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美尻研究家 美尻三郎  作者: ミタラリアット


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六話 「プロダンサーの尻」

ある日のこと。美尻のブログに、思わず二度見してしまうようなコメントが付いた。


 「私こそが黄金の尻の持ち主かもしれない」と。


 美尻はすぐさま着替えて支度をする。


 「玲子!玲子!」


 玲子を起こしに行くと、玲子は「うーん…待って…」とまだ眠たそうにしていた。


 美尻は、「ついに!!!ついに黄金の尻の持ち主が現れたかもしれない!」と興奮を隠せない。


 玲子は「うるっさいわね…支度するから待ってて」と、まるで子供に付き合わされる親のように美尻を部屋から追い出して冷静に着替えに行った。


 「渋谷のイベント会場で会いましょう。だってさ」


 ドア越しの美尻の声に、玲子は「なるほど?朝ごはん食べたら出るわよ、三郎」と穏やかに応じた。


 朝食後。二人は自ら黄金の尻の持ち主かもしれないと名乗り出た女性に会いに行くため、渋谷のイベント会場へと出向いた。


 「名前はチサキさん。世界に羽ばたくプロダンサーだ。」


 美尻が説明すると、玲子は「へぇ?また随分とすごい人があなたのブログを見てるのね」と感心した。


 「やっぱり発信を続けることには価値があるんだな!」と美尻は胸を張って言った。


 「チサキちゃんはどこかなぁ???」


 いつもの変態面を浮かべ、自称・黄金の尻の主を探す美尻。


 「ここよ~!美尻ちゃぁぁん!!!」


 同じく変態面を浮かべて美尻に飛びつくチサキ。


 美尻は「ぐへへ…ぐへへ…」と顔を歪ませる。


 チサキは、「も~会いたかったぁ~…」と美尻に接近する。


 玲子は「ぇえ!?」と驚く。


 美尻は「チサキちゃぁん、僕にお尻触らせてぇ」と指を卑猥に動かした。


 「はぁい♡」と言われるがまま尻を突き出すチサキ。


 「良いのか?良いのか?」と戸惑う玲子。


 美尻は、巧みにチサキの尻を触り、撮影する。


 喜んでいるようにも見えるチサキ。


 玲子は、この世の何が正解で、何が間違いなのか、わからなくなっていた。


 「ねぇ、美尻さん???私のダンス、見てくれるわよね?」


 美尻に抱きつきながら問うチサキ。美尻は「もちろんさー。チサキちゃんのためなら!」と張り切って応える。


チサキは「ありがとう~。じゃっ、出番まで待っててね~~??」とステージの方へ走っていった。


 「チサキちゃぁん…」美尻はもうすっかりチサキの虜になってしまっている。


 玲子は「はぁぁ…」と頭を抱えた。またフライパンを振り翳す時が来そうだ。なんて思いながら。


 ステージは既に他のダンサーで盛り上がりを見せていた。

 だが、大衆の目当ては彼らでは無かった。


 やはりこのイベント一番の目玉はチサキ。

 チサキの登場を前に、人々が集まってくる。


 「すごいわね…さっき見た時はここまで人がいなかったのに」


 玲子が言うと、美尻は「チサキちゃんは世界でも三本の指に入るプロダンサーだからね!」と返答した。


 玲子は「彼女がどんな踊りをするのか楽しみね!」とステージに注目する。


 美尻と玲子も含め、大衆は皆彼女が現れるステージに注目した。


 大迫力の序曲と共に「こんにちは~!」と大衆に挨拶をしながら現れるチサキ。


 「チサキー!!!」「チサキー!」「チサキさぁーん!」


 待ちに待ったチサキの姿を目にして熱する会場。


 「チサキちゃーん!」大衆に紛れて美尻も声を上げる。


 大歓声の中、会場に官能的な音楽が鳴り響く。


 身体を柔軟に動かし、観客の歓声に応えるチサキ。


 さすがはプロダンサー。自分の魅せ方を完全に理解している。


 「ぐへへ…ぐへへ…」チサキのセクシーな仕草に、美尻の表情も崩れていく。


 「チサキちゃぁぁん…」と自分の変態的な世界へ籠ってしまう美尻。


 玲子は、「あなたって人は…」と美尻に呆れて頭を抱える。


 ステージが終わった後、チサキは美尻に駆け寄る。


 チサキは「ね?私こそが黄金の尻でしょ?」と美尻に問うが、美尻は「違う…確かにかなり好みだが、黄金の尻と呼ぶにはまだだ…」と写真を見ながら評価する。


 「まだ違うの?」と玲子は驚いた。


 チサキも「えー、!?」と声を上げる。


 「黄金の尻は一体どこにあるんだよー!!!」


 美尻も声を大にして嘆くのだった。


 帰り道。玲子と二人で並んで歩く美尻。


 「黄金の尻…黄金の尻…」とブツブツ呟く美尻。


 玲子は「私、気づいちゃった。ひょっとしてあなたが本当に求めてるものって…」と何かに気づいたように言うが、美尻は「黄金の尻以外に求めてるものは無い!!!明日も尻を探すぞ!玲子!」と、玲子の話を聞かなかった。


 玲子も、そんな美尻の様子を見て、「まっ、いっか。」と呟いた。





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