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美尻研究家 美尻三郎  作者: ミタラリアット


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五話「コスプレイヤーの尻」

 休日。美尻は最近若者の間で流行している縦動画投稿サイトを眺めていた。


 美尻が眺めるスマホ画面には、魔法少女アニメのコスプレをする美少女の姿が。


「ぐへへ…ぐへへ…」


 美尻は興奮のあまり、見るからに奇妙な表情を浮かべていた。


「この変態男!!!!!」


 玲子のフライパンが美尻の頭に景気よくヒットする。


「ぐへっ!」


 美尻はスマホをすっ飛ばし、頭を押さえながらその場にしゃがみ込む。だが、「ご褒美…」と美女に叩かれて幸せそうな表情を浮かべた。


 玲子は「あー、? 彼女? 最近話題よね。」と床に落ちたスマホを拾い、画面に映し出された再生中の動画へと視線を落とした。


 そこには、美尻が先ほどまで見入っていた映像が再生されていた。


 玲子は、「ん? 彼女、イベントやるらしいわよ」とスマホを美尻に見せつける。


 美尻は「なんですと!!」と叫び、「行かねばならぬ!!!」と詳細を調べた。


 土曜日。十時。横浜のとある会場。


「尻を求めて横浜まで来たんだ、今度こそ黄金の尻を!」


 と美尻は張り切って現場に乗り込んだ。


 玲子は「あの子に近づけるかはわからないわよ?」と美尻に言った。


 美尻は「無理矢理でも乱入してやる!!!!」とやる気満々の様子だ。


 美尻はキョロキョロと辺りを見渡す。


 コスプレイヤーたちがウロウロと集まっていた。


「うわぁ…お尻がいっぱいだぁ…」


 大量の尻を前に下心丸出しの美尻。


 玲子は、「この中に黄金の尻はいそう?」と美尻に問う。


 美尻は、「きっとリズちゃんが黄金の尻よぉ」と返答する。


 リズちゃんというのが先程美尻が見ていた動画のコスプレイヤーだ。きっと彼女が黄金の尻に違いない、と美尻は本気で思った。


 美尻はコスプレイヤーの一人の肩をポンポン、と叩き問う。


「リズちゃんに会いたくて来たのですがどうすれば」


 美尻の言葉に振り返った美少女は驚く。「え? 私?」


 美尻も「リズちゃぁぁぁん!?」と驚愕する。


 玲子はさっさと行ってしまった美尻を「ちょっと待ちなさいよ…!」と追いかける。


 美尻は「リズちゃんのお尻触らせて~~」と毎度の如く躊躇なくリズの尻を触り写真を撮る。


 リズは「きゃぁぁぁぁ! 痴漢!」と叫び会場が「痴漢?」とザワつく。


「痴漢じゃないよ!!! リズちゃん僕ただのブロガー…」


 と弁解しようとするが、リズは「もう! 何よこの人!」と不機嫌そうにその場を後にしてしまう。


 遠くに行ってしまったリズは、スタッフのような人と会話する。その様子を見た玲子が、「リズさん、そろそろ出番みたいよ」と美尻に言った。


 美尻と玲子はステージの最前列を陣取る。


 魔法少女のコスプレを身にまとい、パフォーマンスするリズを見届ける二人。


「ほへぇ~」


 あまりにも高クオリティのコスプレショーに、美尻は人としての言語を忘れる。


 リズの出番が終わった後も、ショーを鑑賞する二人。


 ショーが終わったあと、リズが偶然こちらを通りかかった。


「誰なんですかあなたたち、さっきは勝手に私の尻を触って!」


 と感情的になるリズに、玲子は「ごめんなさい! ごめんなさい!」と何度も謝る。


 一方で美尻は「誰なんですか??? ブロガーの美尻三郎です。」と懲りずに名刺を渡した。


「美尻三郎?? 名前まではしたないんですね!」


 リズはそういうと、「下品な人は嫌いです!」とはっきり美尻に言い切った。


 美尻は「嫌われちゃった…」とリズの尻の写真を見ながら落ち込む。


 帰り道。駅まで向かう途中で、玲子は美尻に問いかけた。


「で?? リズさんは黄金の尻だったの?」


 玲子の問いに、美尻は「違う…また黄金の尻じゃない」と下を向きながら歩いていた。



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