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保健室

「ん、どこだここは。」


 目を覚ますと、そこは見覚えのない天井だった。たしかさっきまで、体育で3000mの記録測定を行なっていたと思うのだが。


「木下くん、目、覚ましたみたいだね。持久走で倒れたって聞いたから先生びっくりしちゃったよ。」


 保健室の金子かねこ先生が心配そうな眼差まなざで僕を見つめていた。ん、ここは保健室か。全然状況が飲み込めない。


「え?僕、倒れたんですか?」


「そうよ。持久走中に酸欠起こしちゃったみたいだね。木下くんは頑張り屋さんだから無理しちゃったんだね。」


 あ!なんとなく思い出してきた。そういえば、ゴール直前になって一気に目の前が真っ暗になったのを覚えている。


「いや、、それは、」


 先生、それは誤解だよ。ただ単に普段運動しないから体力がなくて倒れたんだよ。心の声が漏れそうになった。


「親御さんには、連絡してお迎えに来てもらうことにしたから、それまでゆっくり休んでな。」


「あ、ありがとうございます。」

 

 僕は、赤面した顔を隠すように、お礼を言った。


 それにしても、金子先生は優しいなぁ。金子先生は、とても綺麗でそして明るく優しいため、生徒の間では非常に人気がある。よく、男子たちが彼氏はいるのかとか話題にしているのを聞いたりする。確かに、金子先生は彼氏とかいるのかなぁ。こんなに綺麗で優しかったらきっと引くて数多あまただろう。


「金子ちゃん、今何時〜?」


 お母さんが、迎えに来るまでの間、僕は布団の中で眠ろうと思ったが、聞き覚えのある声がして僕はびっくりして起き上がってしまった。

 

「えっ?白井さん?」


「お〜、きのっち、どうしたの?なんで保健室にいるの?」


 きっ、きっ、きのっち?きのっちってなんだ?まさか僕のこと?白井さんとはあまり喋ったことはなかったがそんな呼び方をしていたなんて。そもそも、そんなに仲は良くないはずだ。


「えっと、、体育の持久走で倒れた、、」


 恥ずかしい。僕の顔はみるみる赤くなり熱くなってきた。


「きのっちそれ無理しすぎ〜。てか、今日の体育は持久走だったんだぁ〜。」


 無理をしてたわけではない。ただ単に3000mが僕のキャパをオーバーしていただけだ。あれ?なんで白井さんは今日の体育が持久走だって知らないんだ?


「白井さんはなんで保健室にいるの?」


「まぁ色々とね〜。私にも事情があるのよ。」


事情ってなんだ。でもそれ以上聞き出しては行けないような気がした。


「あっ!」


「どうしたの?きのっち?」


 そういえば、白井さんはすごく頭がいいんだった。それが事実であるかどうかいい機会だし確認してみよう。


「白井さんは今回のテストの勉強ってもうしてるの?」


 まずは、勉強の話を切り出すためにテストについて投げかけてみる。


「ん〜、まだ全然〜、きのっちはテストが近くなくても頑張ってるよね。」


 勉強はしてないようだ。やはり、山口先生は僕をからかったんだな。


「白井さんはいつもテストは学校順位はどれくらいなの?」


 僕は、本題に切り出した。


「え、1位。えへへ。」


 今、なんて?1位?山口先生の冗談じゃないの?


「なんで、あんまり勉強しているようには見えないのに、、」


「だって、私、天才だもん。きのっちが今日めっちゃ悩んでた問題もわかったよ。」


 天才って?嘘だ。絶対に裏でコソコソ勉強してるに決まっている。敢えて、ギャルっぽく見せて実は超真面目なパターンだな。あ!そういえば、今日僕が全く出来なかった問題も一瞬でわかってたような気がする。


 ずるい!そんな才能ずるすぎる。僕は、素直に思ってることを言おう。


「白井さん、僕に勉強を教えてください。」



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