5 兄妹と新スキル
レベルアップという声とともに黄緑色のウインドウが開いた。
「スキル『気合撃』、『ソードスタン』を習得しました」
【気合撃】
剣で一直線上の範囲にいる敵に攻撃する。
範囲攻撃、物理攻撃
【ソードスタン】
剣で攻撃し、稀に敵をスタン状態にする。【LUK】を上げれば成功率が上がる
状態異常、単体攻撃、物理攻撃
「おっ、新しいスキルをゲットしたな」
「そっか、同じパーティーだから経験値が等分されてお兄ちゃんもレベル上がったんだね!」
「ステータスポイントは1レベルアップごとに3か。ステ振りどうしよっかな~、まあ無難に【POW】と【SPD】でいいか。」
【POW】に1ポイント、【SPD】に2ポイント入力し、確定を押した。
「じゃあ私もおんなじ感じでステータス振ろっと」
「『気合撃』!おりゃあああっ!」
俺はスライムに向かって気合撃を発動した。HPゲージが一瞬で無くなり、スポンッという音とともにスライムは消えた。
「お兄ちゃん!スライム一撃で倒せるようになったね!私も頑張るよ!『気合撃』!!」
兄妹でSPポーションをがぶ飲みしながらひたすら草原のモンスターを倒した。
「SPポーション無くなっちゃったよ。レベルも20まで上がったし、いったん街に戻って装備整えよっか。」
へとへとになりながらアヤがしゃべっている。メニュー画面を開くと、4:00と表示されている。
「アヤ、もう現実世界で4時らしい。ちょっと疲れたしログアウトしようか。」
「確かに、今から寝たら明日の学校もずっと居眠りになっちゃうな~。」
「町に戻らないとログアウトできないっぽいからいったん街に戻ろうか。」
「そうだね!」
そうして二人は始まりの街ウィステリアへと戻っていくのだった。