3 兄妹とステータス
「う~ん。自分がどんなステータスか一回見とこっか!」
「えーと、メニュー画面は……、おっ!?」
突然、視界の左にメニューのアイコンが縦に並んで出てきた。
「おおお!なにもモーションしなくてもメニュー画面が出せるのか。いやー、ゲームの進化はすごいねー」
オプション、ステータス、アイテム、スキルなどなど様々なアイコンがある。『ステータス』画面をタップして開いてみると、黄緑色のパネル目の前に現れた。
ラタ
性別 ♂
職業 ファイター
HP 50/50
SP 50/50
【POW】 11
【INT】 1
【SPD】 1
【VIT】 1
【LUK】 1
装備
頭【なし】
背【なし】
手【なし】
服【ビギナーの服】
足【ビギナーの靴】
武器【ビギナーズソード】
盾【なし】
「えーっとアヤ、アヤの職業は?」
「まって~まだステータス画面開けてないよ~」
「メニュー画面開けっ!って念じてみな」
「うーん。開けっ!」
アヤが大声をあげながら腕を上に突き上げた。
「お~!開いた~!えーとステータスを開いてっと。あっ、私はファイターらしいよ!かっこいいねファイターって!」
「初期はみんなファイターからスタートなのか。服も靴も俺とおんなじだし。ステータスのこのアルファベットは・・・【POW】は物理攻撃力、【INT】は魔法攻撃力、【SPD】はスピード、【VIT】は体力、【LUK】は運か」
【POW】の値が11なのはファイターが打撃系職業で、物理攻撃力にプラスでポイントが付くかららしい。
「『打撃系職業』か。他に何系職業があるんだろ。」
「おにいちゃーん、そんなことよりさあ~そこの門からこの町の外に出られるらしいよ!ほかのプレイヤーさんも向かってるし、早くいこ!出遅れちゃうよ!」
アヤが俺の袖を引っ張りながらはしゃいでいる。
「確かにそうだな!じゃあ行くか!」
そう言って二人は広場からのびる大通りを走りながら抜け、門に向かうのであった。