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だらけきった恋愛模様  作者: Sonnie
第一章
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お掃除と隠し事

第一二話です。

「掃除をしよう」


「めい、お前今ネットで彼氏はどこに物を隠すか見ただろ」


「どうして分かったの?!」


めいはシンに言い当てられたことに驚いていた。


「なんの脈拍もなく、携帯を弄っていたら、突然掃除をしようってなればそう思うだろ」


「勘が…いや、そんな事無いよ、ただ部屋が汚いなーと思って!そうよ、彼女としてのお仕事!」


最近、だんだんとうちの彼女がダメキャラになってきたが大丈夫だろうか…

そんな心配をよそに、めいは掃除を迫る。


俺はそのままベッドの下を彼女に見せる。


「ほら、何もないだろ?」


「なんで見せるのさ!」


「いやだって、掃除の必要ないだろ…」


そもそも、部屋はそこまで汚くない、ただごみ箱が積もっているだけだ。


「じゃあ、もう直接聞くよ、シンは何冊ぐらいあるの?」


「ストレートだな」


「男子ってどのくらい持っているか気になるし…」


「逆に女子ってどのくらい…そもそも持っているの?」


「女子のってさ、規制緩いからわりかしみんな持ってるかも…」

「本当?」


「私は家の都合で持っていないけど…まぁ持っている子は持っているとだけ言おう。」


「へぇー、じゃあ清楚系の女子って二次元の存在?」


「断定はできないけど、まぁ宝くじで1等当たるぐらいの確率だと思う」


「たとえがリアル…」

そんな現実知りたくなかったと感じるシン。


「で、シンはどのくらい?」

「なんで、俺限定なんだよ…俺は持っていないぞ、そもそもおまえがいるんだから、捨てたよ」


「…」


「なんだよ」


「じゃあ、初日にこの下覗いていたら…」


「速攻で別れたよ」

「しません、すみませんでした。」

流石に調子こき過ぎたと思ったのか謝るめい。


「クラスの男子とはいつもそんな会話?」

「まさか!」

めいは驚きながら言う。


「クラスの男子とはそもそも話さないかな…相手が色々話してくれるからそれに合わせる感じ…話さない時もせいぜい学校の話題触れれば会話は持つし」


「シンとだけだよ、こんな話するの」

めいは笑顔で答える。


「そうか、貧乏くじひいたな」

「なんでそうなるの!」


突っ込みをいれるめい。


「兄さんー」


すると、弟がやってきた。

「どうした?」


「この前に貸した漫画どこか知らない?」

そんな事を聞いてくる弟。


「あーあの恋愛漫画?」

シンはそれが何にかを思い出した。

最近はやりの漫画だ。


「そうそう、陸上女子のやつ」


「おっかしいなーどこ行ったっけ?」

思い当たる所を見ても見当たらなかった。


「探す?」

中々見つからなかったので、めいはシンに聞いてみた。


「そうだな…」

一人で探すよりも三人の方がいいだろう。

勝手に弟を計算に入れて、シン達は探しものをするのだった。



こうして、3人で部屋を探したのだったが…

しかし…見つからなかった。


「あれ?俺どこに置いたっけ?」



「あれ、女友達から借りたやつだから、失くしたら弁償しなきゃいけないけど…」

弟が不安な事を口にする。


「まぁ、漫画一冊ぐらいなら最悪何とかなるけど…一オタクとしてそれはしたくないなー」

商品を無駄に一つとかなんかこう心に来るものがある。


「最後はどこにおいたか思い出せないの?」

「うーん…」


そこでふとっ思い出す。

「あぁ!確か…めい、お前に貸したよ」


「え?」


「ほら、一週間前に」

めいに思い出させるために聞く。


「そうだっけ?」


「てか、兄さん…借りた本を別の人に貸さないでよ…」

「ごめんごめん」


他人の物を…まぁ身内の物と思っても、貸すのはやはり間違っている。

反省するシンだった。


「うーん、じゃあとりあえず、家に帰ったら確認するよ」

めいはとりあえず了承をする。


「悪いけど、めいさん、そうしてもらえる?」


「いいよー」


こうして、今日のデートは終了した。



場所は変わって、めいの部屋


「かばんにはなかったからなー」


部屋のどこかにあるはずだと考えるめい。


その部屋にはシンには見せられないものでいっぱいだった。


まずは、どこかで見た事のあるでかいクマにぬいぐるみ。

その顔にはシンの写真が貼られた。


めいはそれをどけて、下にないか見る。


流石にここには無いかな…


次に洋服棚を開ける。

そこには彼女らしい清楚な服装がいっぱいあるが、なぜか男物がハンガーにかかっている。

深くは考えなくてもどのような目的でめいが使っているかは想像にお任せしよう。


「ここにもない…」


極めつけはベッド…


そのまくらはシンの部屋の枕カバーと一緒だ…


ただし、こちらのはシンのより、少しだけ汚いように見える。


まくらをどかすが、やはりそこには目当てのものがなかった。


机にもなく、たんすにもなかった。


「どこだろう?やっぱりないのかな?」


そんな諦めかけていた時にふとっある所を思い出した。


「そうだ」


そしてめいはそこをみる


「あった!」


彼女が見たのはベッドの下


昼間にシンと話した話題がヒントになって彼女にここを探させたのだ。


「シンにあったって連絡しなきゃ」


そういい、シンに連絡する。


シンから了解っと返信が来る。


シンに彼女の部屋の現状を見させるなら見せたいが、それはまだ当分先の話になるだろう。

だふんっ


探し物を終えためいはぬいぐるみの抱き着く


「あー疲れたーやっぱいいなーシンぐるみ」


当人がいれば、やめろと即答でいうだろうが、今は本人がいないので遠慮なく抱くめい。


ぬいぐるみの手を動かし、ぬいぐるみに抱かれるようにめいはした。


「こう、おっきなシンに抱かれると安心感湧くなー」


うふふといいながら、ぬいぐるみに寄り添うめい。


この部屋で2番目に安らぐ場所で(一番はまくら)めいは安堵のため息をつきながらリラックスをする。


すると、お母さんに呼ばれる。


そこでめいは切り替え、先程の落ち着いた表情から変わり、緊張を持った表情で母の返事に応じる。



「今いきます」


そのぬいぐるみの手を惜しそうに思いながら、めいはぬいぐるみから離れ、そして部屋を出る。


出る間際に部屋の様子を見るめい。しかし、すぐに明かりを消して、部屋を出る。


部屋には謎の静けさを残して、どこか哀愁を漂わせるのだった。






ここまで読んで戴き有難うございます。


作者のモチベーションに繋がりますので、面白いと思っていただけた方は評価や感想の方をよろしくお願いします。

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