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とおりあめ
とおくのほうからきこえてくるのは
ひかりのやりがくうきふるわすおと
すこしずつそらがくらくなってきて
あまおとがぽつりとじめんをうった
かおをあげたらいっぱいのしずくが
くものきれたさきからひかりうけて
ひとつひとつかがやくにじのしずく
ずぶぬれになったかみもせいふくも
からだもかおもなみだだってみんな
きらきらのあとはまっさらになって
ゆらゆらとゆげがそらのぼってゆく
とおくのほうにさっていったものは
つよいおとやひかりだけじゃなくて
にじのしずくやゆげにのっていった
むねのいたみともどかしいきもちと
やりきれなくっていっぱいのなみだ




