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はね
じぶんのせなかにもしも
はねがはえていたらって
かんがえたことないかな
わたしはいっつもおもう
はねがはえてたらきっと
わたしはどんどんたかく
もうあがれないとこまで
そのぎりぎりまでとんで
あとはしぜんとおちるの
したをむくんじゃなくて
うえをむいてだいのじに
おひさまをあびておちる
かぜをかんじておちるの
どんどんちかづくじめん
せなかのはねにかんじる
くるってひとまわりして
めのまえにせまるじめん
いっきにはねはばたかせ
じめんすれすれをとぶの
つちのにおいがわたしの
はなさきをくすぐってく
そしてやますそにきたら
またそらたかくめざして
わたしははねはばたかす
こんどはもっとたかくに
せかいがみえるとこまで
まあるいせかいがみえる
あさとよるのさかいまで
せいとしのさかいめまで
ゆくことができたのなら
きっとわたしのいるいみ
わたしがいきてるいみを
かんじられるとおもうの
だからわたしのせなかに
ちいさくってもいいから
おねがいはねをください




