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詩集 ―Migratory Bird―

蒼空の残り香

君から香る匂いが変わった


いつものせっけんじゃない


シャンプー変えたのかな


それとも制汗剤かな


キレイな汗の香りもいいけれど


これはこれで悪くない


柑橘系のように爽やかで


花のように甘やかに


少しエッジの効いたミントもある


世界にたった一つだけの香り


誰も知らない僕の一番好きな香りだ


去り際にふわっと舞い踊り


ほのかに鼻腔をくすぐっていく


ジメッとした空気の中


一輪だけ咲いた虹色の香りで


僕は君色一色になってしまった


今年もまたやって来たんだ


紺碧の空が運んでくる夏の香りが

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