day2 〜小さな変化〜
目が覚めると道路に立っていた。景色が暗いため夜だろう。
「なるほど、こんな感じで続いていくのね。」
手には携帯を握りしめている。
咄嗟に携帯の画面に表示されている日付を確認する。
この日は…頭を回転させるものの、特に何も思い出せない。
「よりにもよってこんな些細な痴話喧嘩の日だなんて…」
無駄なタイムリープかもしれないと思うとため息が出た。
(帰ろう。しょうもないことで私の堪忍袋の尾が切れただけだろう。帰って私から謝ろう。)
「ただいま…」
「うわっ!」
私の帰宅と同時に彼が携帯を落とす。
まるで私がここにいるのがおかしいかのように。
今までケンカして家を飛び出し、いつも彼が何度も電話をかけながら走って私を探しにきてくれていた。
「那智…あのさ…」
細々と話す彼の言葉を遮って勢いよく頭を下げる。
「ほんっとーにごめんなさい!」
「え?」
彼は言葉を詰まらせる。
「私がいじけちゃった!大したことないのに!本当にごめん!嫌かもしれないけど水に流して欲しい!」
どうしたらいいのかとオロオロとしている。
それもそのはず、私は付き合ってから今まで自分から謝ったことがないのだ。
我ながら自己中であったことを反省した。
ただ、問題は何で喧嘩したのかが皆目見当がつかない。
喧嘩など離婚前では日常茶飯事だった。
「申し訳ないんだけど…」
チラッと彼を見る。
「何で喧嘩したか教えてくれる?」
たとえどんなことで私がキレていようが今の私にとっては些細な問題ではなかった。
しかし、彼は口をつぐみ話そうとしなかった。
きっと話すことで思い出した私が激昂することを懸念しているのか。
(ほんと私ってそんな思いさせてたんだな…)
「やっぱいいや!」
私の一言に安堵したのか初めて目線が合う。
「もし、もし今後また私が怒ったら、無視しといて!」
「え?」
彼は怪訝そうな顔をする。
「私が怒るのってさ、自分の気持ちがうまく伝わらなくてだし、時間経てば今みたいに怒ってたこと忘れるから!いつも通り接し続けて欲しい…わがままかな?」
彼はうーんと悩むと答えた。
「それで那智がスッキリするなら。」
(よしよし、過去を変えることなんて簡単じゃん!)
浮き足立ってウォークインクローゼットに服をかけにいく。
その時ふと目に入ってしまった。
彼のゾーンにあるあの小さな黒い紙袋。
別れるまで渡されることのなかった。高級そうな紙袋。
(……。そうよね。そうだった。)
彼と離婚した理由、それはすれ違い、彼の不倫。
唇を噛み締める。
今日喧嘩して追いかけてこなかったのは。
そしてその時落とした携帯で連絡していたのか…
(もうこの時から彼は…。)
感情のままに紙袋を投げてしまいたかった、踏んづけて捨ててしまいたかった、なんなら私が身につけてやろうか。
ため息をつく。
今更どうしようもない、どうせ何しても私は別れるんだから、そして私は…。
「なら私はどうしたらいいんだろう。そもそも…」
(どうしたいんだろう。)
胸が強く締め付けられるも答えはどこにも見当たらなかった。
こんにちは!
やっと梅雨!かと思えば一気に暑くなって夏を感じる時期ですね…深夜は涼しいのでエアコンの設定温度や時間を悩む時期です。
今回は短めの話です!ほんとーに些細な喧嘩しても激しい喧嘩してもすぐ忘れてしまう性格なのでネチネチ言われ続けるのは苦手で即終わらせたい、なんなら喧嘩したくない性格です!ですがプライド高めなので人とぶつからずにはいられない性格なんですよね…いわゆるめんどくさいタイプです!
喧嘩しない人が羨ましい…。次回から少しだけ人によっては重めの内容になるかもしれませんが完全フィクションなので思い詰めてしまいませんように…




