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2話 復帰


 桶と手袋と鼻まで隠せる布を出して、早速作業に取り掛かるヒイロ。部位を水できれい優しく洗った後、勢いよく振り向きセツナを見る。


「先生、浄化魔法をお願いします」


「わかりました。浄化(ピュリフィケーション)


「ありがとうございます」


 浄化を済ました部位を魔法袋にしまうヒイロ。

 内臓が美味いなど今だ半信半疑だが、楽しそうに作業をするヒイロを見れて満足気な表情の三人。


「こっちは臭いがキツいなぁ~ (ウォーター)


 次に巨大な胃をナイフで切り、内容物を取り出してから桶に入れて魔法で水を張る。


「ほうほう、色々と食っとるのう」


 ドモンは内容物を観察しているが、


「なにか手伝うことはない?」


「なら、腸を出して伸ばしてもらえますか?」


「わかったわ。ほら、ドモンもセツナも手伝ってちょうだい。じゃないと調理しても食べさせないわよ!」


「「わかりました!」」


「じゃ、みんなこれを付けてください」


 レインの一声で動き出す二人。ヒイロが手袋と匂いを和らげるための布を渡すと、皆、装備して作業を手伝い始める。


「先生。これにも浄化魔法を」


「はいはい、浄化(ピュリフィケーション)


 胃の処理が終わり、続いて小腸、大腸の洗浄も終わっって、再度セツナに浄化魔法を頼むと一通りの処理が完了した。


「よし、これで完了です。みなさんありがとうございました。遅いので調理は明日にします」


「そうね。ちょうど店も休みだし。今日はもう遅いし疲れたから明日にしましょう」


 笑顔のヒイロと少し疲れた表情のレイン。その会話のやり取りを聞いていた男性二人が驚きの声を上げた。 


「食えんのか?」


「食べられないんですか?」


 美味いか不味いかはわからないが、未知の味には興味津々だった二人。とても残念そうに肩を落とす。


「こんな夜更けに戦闘し解体作業後、ヒイロと私にこれから料理しろってこと?」


 口調は穏やかだが、その鋭い視線で直ぐに察するドモンとセツナ。


「ま、まさか、そんなはずはなかろう」


「そ、そうですよ。明日が楽しみですねー」


 ドモンとセツナは直ぐに回避行動を取り、事なきを得た。



 次の日のお昼、ヒイロは一人裏庭で昨日処理したモツの下ごしらえをしていた。


「わし達は冒険者ギルドへ行ってくる。昨日仕留めた獲物を売ってくるから留守番を頼むぞ」


「わかりました。それじゃ、僕は料理の下ごしらえして待ってますね。今夜はバーベキューです」


「あら、楽でいいわね。帰りに野菜を買ってくるわ」


「レインさん、それじゃこのメモに書いてある調味料と香辛料もお願いできますか?」


「わかったわ」


 そんなやり取りをした後、二人は冒険者ギルドに行ってしまった。


「僕もランク上げしないとなぁ。いつまでも初級じゃ格好つかないし……でも戦闘は苦手なんだよなぁ~」


 そう言いながら、ひたすら巨大な部位をテーブルの上で、食べやすい大きさに切り分けるヒイロだった。



 ドモンとレインが並んで歩き、冒険者ギルド前に到着すると、入口にはセツナが待っていた。


「遅いですよ、二人共」


「お主が早すぎるだけだ」


「最初の一言がそんなんじゃモテないよ。わかってないわね、セツナ」


 軽口を叩き合いながら、笑顔で挨拶を交わし三人揃って中へと入る。久しぶりに来たギルドホールは、何も変わりがなく、懐かしく思いながらも受付へと向かう三人。


「おい、あれ」

「ああ、まさか?」

「なんだあの義手?」

「いや、義足も凄いぞ」

「あの眼帯、魔道具か?」


 混んでいる時間帯ではないが、併設している酒場で待機(昼間から飲んでる)している冒険者達から注目を浴びる三人。その会話は聞こえるが無視しギルドホールを突っ切る三人。


「本日はどのようなご要件で?」


「再登録をお願い」


 受付嬢からの問いに、代表してレインが答えると、今度は職員達も交えてギルドホールは大騒ぎとなった。


「うるさい!何を騒いでる?」


 すると二階の部屋から、制服がはちきれんばかりのガチムチマッチョの熊族の獣人が出てきて、大声で注意すると静まり返る冒険者ギルド。


「よっ!久しぶりだな、アルゴ」


「おお、ドモンか。久しぶりだな」


 気にせず、片手を上げて気軽に挨拶をするドモン。ひさしぶりに戦友の顔が見れて嬉しそうなアルゴが二階から階段を降りようとすると、


「儂らがそっちにいく。部屋で話がしたい」


「お、おう。しかし……」


「大丈夫じゃ。ほれ」


 気を使うアルゴに義足を指差しアピールするドモン。


「何だそれは?凄いな!」


 驚くアルゴの下へ、軽快に階段を登っていく三人。もちろん一階にいる皆からの視線も三人に釘付けだ。そして三人が部屋へと入ると、


「しばらく誰も通すな」


「「「はい!アルゴギルドマスター」」」


 大声で一階の職員達に指示を出して、ギルマスであるアルゴも部屋へと入り扉が閉められた。



 中ではメガネをかけたエルフの女性がソファに座った三人にお茶を出す。


「俺のは?」


「お茶はお客様用です」


「はい、わかりました……」


 ギルマスからのお茶の催促をキッパリと断るエルフの美女。


「久しぶりね、ターシャ。それとも副ギルドマスターと呼べばいいかしら?」


「やめて、レイン。今まで通りターシャでお願い」


「「ふふふふふ♪」」


「それで話ってなんだ?」


 女性二人が話に花を咲かせると、本題までの道のりが遠くなると思い、アルゴがドモンに問いかけた。


「再登録を頼みたい」


「なんだと?」


 すると今まで黙っていたセツナが口を開く。


「戦闘は問題ありません。勿論、以前の階級に戻せというつもりは無いですよ、アルゴ」


「セツナ……お前、それって見えるのか?」


「はい、勿論。昔よりいろんな物が見えすぎて困ってしまいます」


 アルゴの質問に、困ってしまうと嬉しそうに言うセツナに、驚きと少しの恐怖を感じた部屋の中の一同。


「とりあえず、昨晩訓練がてら狩った魔物で判断してくれ」


「………… わかった。とりあえず解体場にいくぞ」


 部屋にある別の扉から、職員用の通路を通り地下の解体場に向かった一同。そこには部下に指示を出しながら多くの魔物を手早く解体する熟練の解体師がいた。


「ここなら大丈夫だな。おい、親方も立ち会ってくれ」


 アルゴが場所を指示しその解体師へ声を掛ける。


「おう、これは懐かしい顔が揃い踏みだな」


「ひさしいな親方」


「お久しぶり」


「親方、いつもお世話になってます」


 ドモンとレインは懐かしさに喜ぶが、セツナはお礼の挨拶をする。セツナの挨拶にアルゴは不思議に思ってたずねた。


「よく会っているのか?」


「はい、親方はここで出た屑肉を、いつも纏めて孤児院に寄付してくれるんですよ」


「「「ほう~~~」」」


「お、俺のことはいい。それよりここに来たってことはさっさと獲物をだせ」

(((照れてる)))


「そうじゃのう。よっこらせ!」



 ドモンの魔法袋から出た魔物達を見て、驚く冒険者ギルドの面々。


「それでは再登録の手続きをしますので先程の部屋へ」


 獲物を出し終わると、ターシャが先程の部屋に三人を誘導して手続きをしてくれる事になった。


「高く買い取ってくれて助かるぞい。帰りに酒を買い足せる」


「そうですね。こんなに稼げたなら魚も買って戻りましょうか」


「ヒイロに頼まれていた調味料や香辛料も野菜と一緒に買わなくちゃ」


 通路を歩く三人は相場より高めの査定をしてもらえたことで御機嫌だ。

 予算が増え、それぞれ帰り道での買い物を楽しみにしているらしい。



 解体場に残ったアルゴと親方は悩んでいた。


「こいつら中級への依頼対象なんだよなぁ」


 出された魔物達を見ながら呟くアルゴ。


「ああ、久しぶりに黒狐(ブラックフォックス)なんて見たぜ。しかも魔法一発で眉間を撃ち抜いている。毛皮は綺麗なもんだ。解体の腕がなるぜ」


 高級毛皮の素材となり、中級の中でも討伐難易度が高い黒狐(ブラックフォックス)を撫でながら、うっとりした目で見る親方。


土蜥蜴(アースリザード)も一撃で頭砕いてるな」


 陥没した頭部を見ながらアルゴが言う。


「オーガも一撃で首跳ねてるぜ。見ろよこの切り口。流石元上級だ。腕は鈍ってないらしい」


 その腕前に感心する親方。


 各魔物をそれぞれ見分していくが、仕留め方がどれも見事なものだった。


「それぞれ、ソロで討伐したって言ってたんだが……」


 この魔物達は、それぞれ一対一で対峙し仕留めたと聞いている。

 基本中級への依頼と言っても、それはパーティーで受ける依頼である。ソロで狩れる実力のある冒険者は少ない。


「流石に中級に戻したって、直ぐに上級に上がっちまうだろうさ」


 どうせ二度手間だという親方。


「そうだな……もう上級でいいよな?」


 今後の面倒な手続きを想像して、考えをやめたアルゴ。


「ああ、この成果を伝えれば皆納得するだろうよ。文句があるなら同じ事をやってみせろって言ってやれ」


 その通りである。同じことが出来る実力者は上級以上なのだから。どうせ中級で燻っている者達が妬み嫉みで文句を言うだろう。なら実力で示せと言えばいい。冒険者は実力が全てなのだから。 


 ギルマスと親方が討伐された魔物を見て、三人の復帰ランクを考えていたが、答えが出たらしい。


 話し合いが終わり、部屋へ戻るギルマスの足取りは軽やかだ。


(ずいぶんと嬉しそうだな。無理もないか。しかし凄い物作ったなヒイロ……)


「さて、やるか」


 アルゴの後ろ姿を見てそう親方は思いながら、解体作業の準備を始めた。



「必要事項の記入は以上です。御三方お疲れ様でした」


「「「ふう~~~」」」


 ターシャから貰った書類に記入が終わったところで、ギルマスが戻ってきた。そして一言ターシャに告げる。


「上級だ」


「でしょうね。わかりました。早速手続きしてきます」


 当然だとわかっていたかのように返事をし、三人の書類を取り部屋から出ていくターシャ。


「中級でいいんだか?」


「そうよ。上級になったって店はやめないわよ」


「私だって私塾が忙しいので依頼はほぼ受けれませんが?」


「うるさ~い。いいんだよ。依頼なんて受ける受けないは自由だからな。それよりお前達が中級だと、今の中級や上級から文句が出る。その対応が何より面倒なんだよ!」


「「「…………」」」


「だから黙って上級に戻れ。いいな、これはギルマスとしての指示だ」


「わかった」


「わかったわよ」


「わかりました」


「よし、これで無事終わったな。あ~疲れた。帰りに受付で上級ランクの証明タグを忘れずに貰って帰れよ


「よし、早速酒屋じゃ」


「急いで魚屋に行けばまだ残っているでしょうか?」


「先ずは香辛料から買って次に八百屋ね」


「お前ら、なんか楽しそうだな?なにかあるのか?」


「バーベキューだ」「バーベキューよ」「バーベキューです」


「なんだそれは?」


「アルゴ、仕事が終わったら酒持って家にこい」


「お、おう」


「ターシャも誘ってきてね」


「わ、わかった」


 三人が部屋を出て一階に降りるとターシャが待機していた。


「皆様、こちらをどうぞ」


 そう言われ、各自手渡出された物は、新品の金色に輝く、懐かしの品だった。



 三人は冒険者ギルドを出て、それぞれが希望する店が違うので一旦別行動で買い出しに行き、ドラン工房へと戻る頃には、日も沈みかけていた。


「おかえりなさい。モツの準備は終わりましたよ」


 山盛りに切り出された部位の数々。鉄板の下の炭には火が入りパチパチと音がする。


「それじゃセツナの魚を捌いちゃうわね」


「わしも野菜位なら切れるぞ」


「それじゃ魔法で氷を出してお酒を冷やしておきます」


「なら、僕はタレを作ります」


 なんともスムーズなチームプレーの分担作業。買い足し持ち寄った物を、それぞれ手に取り作業する。


 セツナが買ってきた魚をレインが捌く。

 ドモンの酒をセツナが氷魔法で冷やす。

 レインが買ってきた野菜をドモンが切り串にさす。

 ヒイロは香辛料と調味料を合わせタレ作りを始めた。


 しばらくして、アルゴとターシャが扉をノックし訪ねてくる頃には、全ての準備が整っていた。


「邪魔するぜ。俺のとっておきの酒を持ってきた」


 そう言って装飾が施された瓶を持ってきたアルゴ。


「お邪魔します。これよかったら後で食べて」


 ターシャは果物がふんだんに乗ったタルトを持参してくれた。


「いらっしゃいターシャ」


「間に合ったな、さぁ入れ入れ」


「これは名店のフルーツタルトではありませんか?流石同族。わかってますね」


(なんか凄いバーベキューになっちゃったな。久しぶりにモツを食べたかっただけなのに……)


 それぞれにグラスやジョッキが行き渡ると、アルゴが勝手に音頭を取り始める。


「それでは、三人の上級冒険者復帰を祝って乾杯」


「「「乾杯」」」


「上級冒険者!」


 何も知らないヒイロだけが驚きの声を上げた。



「こいつは美味い!酒に合う」


「しかし、こんなに内臓が美味いとは……」


 モツの美味さに驚くドモンとアルゴ。


「それでヒイロがね、恩返しにって作ってくれたの」


「これをヒイロ君が!良かったですねレイン」


「もう嬉しくて嬉しくて。それよりアルゴとはどうなの?」


 久しぶりに会ったレインとターシャは、お互いの近況を語り合っていた。


「しかし、このタレは素晴らしいですね」


 焼かれたモツを二種類のタレに交互に漬け、口へ運ぶセツナ。


「先生、肉もモツは沢山あるので半分持って帰ってください。でも孤児院のみんなは食べないかなぁ?」


 大量に食べきれないほどある肉とモツを、欠食児童の巣窟への土産として提案するヒイロ。


「ありがとうございます。恐らく直ぐに無くなると思いますよ。みんな美味しい物への嗅覚は鋭いですからね」


 内臓を食べる習慣が無いことを心配するも、セツナは杞憂だと言った。


「新鮮で、ちゃんと洗浄して、浄化魔法があれば安全なんですけどね」


「ふむ……ヒイロ、これって教会の副収入になりませんかね?」


「あっ!なると思います。先生、後で処理の仕方を書いて渡しますね。そうしたらみんなも沢山食べれるし、お金も稼げますね」


「本当ですか!ありがとうございます。なら報酬は品質チェックも兼ねて、いつでも処理済みのモツをヒイロが貰えるってことでいいですか?」


「やったぁ!作業大変だから凄く嬉しいです。次は煮込みもしてみたいなぁ」


 教会では光魔法や回復魔法を使える者が多い。モツを食べる為には浄化は絶対だ。それを利用し仕事にしてしまうことを思いついたセツナと、協力を申し出るヒイロだった。



 バーベキューも終わり皆で片付けをした後、中庭ではドモンとアルゴが二人で飲み直している。


「ドモン、また復帰するとは思わなかったぞ」


「訓練していたら楽しくなってしまってな。別に低級からでも良かったんじゃが」


「いいんだよ。ギルドが上級と判断したんだ。しかし、ヒイロは凄いな!三人の為にここまでするなんて」


「そうじゃのう。本当に自慢の……」


「拾ってずいぶんと経つだろう。もう養子に迎えればいいじゃないか」


「うむ……しかしのう……」


「ヒイロは喜ぶと思うぞ」


「………………怖いんじゃ……」


「何が?」


「ヒイロに断られるのが怖いんじゃよ…………」


「そうか……」


 それからは会話も無く黙って酒を酌み交わして、夜は更けていった。



 リビングではタルトを食べながら食後のティータイムを楽しむレインとターシャがいる。


「ターシャ、それで結局どうなったのよ?」


「アルゴは家の前まで送ってくれたけど帰っちゃって……」


「誘ったの?」


「言えなかった……」


「なら、今夜が勝負ね!必ず誘うのよ。最悪具合が悪くなったフリをすれば肩を貸してくれるだろうし、抱えて運んでくれるはずよ」


「そうね、今夜が勝負よね。頑張る!レインはどうなの?その、子供とか?」


「そうね……子供ね……」


「もし、そうなったら賑やかになるわね♪」


「でも他種族との子供は授かりにくいし、それにヒイロは人間だから彼が巣立ってからでもいいかな……」


「そうね……人間種の寿命は短いから……」


「でもターシャは覚悟の上でしょ?」


「もちろんよ!アルゴを見送る事になるけれど、今を一緒に精一杯楽しもうって言われたわ」


「そっかぁ……」


 こちらはこちらで深い話をしていたが、アルゴは何も知らない。結果は後日わかるだろう。



 二階の部屋では、セツナがモツの処理を書いてくれるヒイロに質問をしていた。


「ヒイロ、依頼があったら私達のような魔道具?は作るんですか?」


「そうですね……受けるか受けないかは依頼人によると思います」


「しかし、もう私達三人のことは噂になってるはずです。近い内に依頼が来るかと……」


「そっかぁ~ならこの技術を公開して、みんなが作れるようにすればいいですね」


「いいんですか?恐らくもの凄く稼げますよ」


「う~ん、別に儲けるため作った訳じゃないです。それに不幸な人が沢山救われるなら良いことだと思いますし……」


「そうですか……」

(本当にあなたって人は……)


「書き終わりました。先生どうぞ」


「ありがとうございますヒイロ。是非今度、教会にモツの処理の仕方を教えに来てください」


「はい、わかりました」


 何気ない会話をしている間、セツナは特殊スキルの並行思考を使い、頭をフル回転して今後ヒイロをどう守るかを考えていた。


 自分の義眼の魔道具はかなりの繊細で特殊な物だが、ドモンやレインのような義手義足の需要は計り知れない。

 戦争や事件事故の被害者達、先天性的に欠損のある人々。

 人それぞれ早さは違うとも、魔力操作と筋力の訓練でほぼ確実に使えるようになるだろう。

 諦めてしまった生活、いや人生に、光を灯す発明。 

 絶対にこれを知った、がめつい貴族達や商人達は金の卵と思うはずだ。

 しかし、それではヒイロの考えや思いに背くことになる。ならばどうやって実現し、魔の手からヒイロを守るのか。何気ない会話をしながら、セツナは一人考えを巡らる。


 二次会も解散となり、アルゴはターシャを送っていくと二人で帰っていき、セツナは一人、夜の風に当たりながら今後の段取りを考えながら教会へと帰っていった。




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