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試験開始!①

人間界に着いた私たちは、とりあえず近くの国に入国した。お母様が学園がある国の近くに転移させると言っていたから、多分この国にあるのだろう。

「すっげー賑わい!わくわくするなあ…」

ニールの言う通り、本当にすごい。人間たちがたくさんの文化を創っていることは本で読んだけど、ここまでとは思わなかった。

「やることやったら散策しようぜ!」

「そうだね。じゃあとりあえず宿を探して、学園の入学試験を受けるための手続きをしよう!」

お母様からお小遣いをたくさん貰ったから、お金には困らないだろうけど、使いすぎには気をつけなきゃ。平民じゃないって思われないようにっ…。

「なぁ、入学試験の手続きってどうやるんだ?どこで出来るか知ってんの?」

「必要な書類はお母様が用意してくれたから、これを学園の事務室に提出するだけよ。」

「なんだ、それだけなのか。なら、さっさと済ませて飯にしようぜ。人間界の食べ物って美味いんだろ?楽しみだなあ…」

本当に食べるの大好きだなあ。…かくいう私も人間界の食べ物は凄く気になってるんだけどね。



私たちは入学試験までの間、人間界を満喫した。

満喫しすぎて入学試験の筆記試験に向けた勉強を忘れるところだった。正直、勉強しなくてもできる気はするけど。自分たちが創ったものだし。まあ念のため。


そして、いよいよ今日は入学試験の日。

実技試験もあるらしいから凄く楽しみだなあ。魔法を創ったのは私だから、どれだけ人間たちが魔法を発展させてるのか、すっごく気になってたんだよね。

「リエ!すげーよ、この学園!この前は正門のところしか見てなかったけど、めちゃくちゃ広い!」

「それに一つ一つの建物の造りが頑丈だし、デザインも綺麗だよね。伝統がある感じがするし!」

ところどころ魔法も使われてるっぽいし、学園ってすごいなあ。

「受験者の皆さんは各教室に移動してくださーい!」

受験者らしい多くの人が校舎内に入っていく。

「いよいよだな!」

「頑張ろうね!」

ニールとは違う教室だったから、お互いに声をかけあって別れる。

教室の机の上にはすでに問題冊子が置かれていた。ここの試験問題は相当難しいらしいし、わくわくする。

『始め!』

監督者の一言でみんなが一斉に問題冊子を開く。

よーし、やるぞぉ!

(問1:魔法はどんな原理によって発動されるか。)

(問2:魔物だけが持つ特徴とはなにか。)

…あれ、簡単すぎない?こんなの基本中の基本だよね。最初の問題だし、後半が難しいのかな。

最後まで解いたけど…やっぱり簡単すぎ!なんのひねりもないし、みんな満点取れるレベルよ。今年はたまたま簡単な問題だったってことなのかなあ。


「終わったー!おつかれ、リエ!」

「ニールもお疲れ様!ちゃんと解けた?簡単な問題ばかりだったし大丈夫だとは思うけど。」

「ばっちり!簡単だったし。」

やっぱりニールも簡単だって感じたんだ。

「君たち、あの問題が簡単だったの?すごいね!」

誰だろう。それにあの問題は簡単じゃない、みたいな言い方してるし。

「誰?」

ニールが聞く。にしても、綺麗な顔してるなあ。男の子…だよね?

「これは失礼。驚きが先走ってつい、ね。改めまして、僕はリンドン国第一王子アルフォールだよ。アルって呼んで欲しいな。」

王子なんだ。道理で綺麗な顔をしてる訳だ。

「王子だったのか!俺はアヴニールだよ。ニールって呼んでくれ。よろしくな、アル!」

「私はニールの双子の姉でリエートだよ。リエって呼んで。私たち、この街に来たばかりだからいろいろ教えて。よろしくね、アル!」

…あれ?なぜかアルが驚いた顔をしてる。

「どうしたの?」

「あぁ、ごめん。王子って立場上なかなか君たちのようにフレンドリーに話しかけてくれる人はいなくってね。少し驚いただけだよ。すごく嬉しい。」

そっか。そりゃそうだよね。私たち今平民のふりしてるから、尚更恐れ多いって感じの対応しなきゃだったかなあ。まあ、嬉しそうだから、結果オーライってことで!


「実技試験を始めるので、受験者の皆さんは集合してくださーい!」

受験者の間に緊張が広がる。そんな中、楽しそうに話す私たち…

「いよいよだな!あー、わくわくする!」

「だね!どんな魔法が見れるかなあ…」

またまたアルが驚いた顔をする。

「君たちって本当に他の人とは違うよね。面白いなあ。」

そういうアルも楽しそうだね…

さあ、実技試験頑張ろう!!

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