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2灯目 その少女、緑の化け物を制圧す

2話にしてようやく主人公の名前が決まりました少しは読みやすくなってると・・・いいな?

                拝啓天国のママへ


私こと希優こころちゃんは今とんでもない事になっています


何がとんでもないのかと言うともうそりゃとんでもないもので私の表現力では何とも言えなく…

こう…でけえトンボ飛んでるんっすよ恐竜図鑑とかでティラノサウルスとかの添え物でよく出てくるあの化け物みたいな奴っす


「いや~マジっすかこれ…おおぉぅ…えぇ…」


言葉が出ないとはこの事を言うらしい虫は別に苦手ではないがここまでの大きさとなると別だ私の両腕を広げたとしても届かないトンボ(仮)…複眼?っていったっけこれだけでかいと一種の芸術品のようだ


「さ、触ったらまずいっすよね?食べられちゃうっすよね?」


こころちゃんは適応力がすごいまず恐怖を覚えても好奇心の方が勝ってしまうのだ私の特技と言ってもいいだろうこれは。空を優雅に飛ぶトンボ(仮)を眺めていると周りの景色がおかしい事に気が付いた。

まず言えることは植物がでかい

昔ドライブで行った樹齢数千年の大木が小枝に見えるほど巨大な木で覆いつくされているそれに…


「おわっあぶねえっす!?」


周りの景色を観察していたらさっきのトンボ(仮)がガキンガキン顎を鳴らしながら突撃してきた今日1日だけで一生分の修羅場をくぐってきた気がしたがまさか化け物みたいなトンボに襲われるとは思わなかった。ただ一言言えるのは


「これ天国じゃねえっすねえええええ!!」


旋回しなんとか目で追えるスピードで襲い掛かってきたトンボの複眼めがけてカウンターパンチをお見舞いしてやる。でかくなっても虫は虫なのだろう風切り音と共に放たれた右ストレートを決めると風船のように目が破裂しトンボ(仮)は息絶えた

トンボ(仮)を滅っした右手は痛むが教頭先生の愛車の窓ガラスを割った時よりダメージは少ない。


「いや、本当にここ天国じゃないのならここはマジどこなんっすか…」


お手上げである

周りの景色を見るに、あの崖から落ちて海に流された後に漂流したとか

海に落ちなくて天国のママが奇跡的なの起こして助かったとかではないだろう

まず周りに海がない、見渡す限りの緑だけだ。

そして極道であるこいつらが地獄に落ちていない時点で私がまだ生きているという事を証明する。


「あいてて、こころちゃん思い切ったことするね~死んで無いってことで許すけどもうしちゃ駄目だよ」


頭を打ったのであろうイケメンが頭をさすりながら喋りかけてくる

親分の頭蓋骨を瓶でかち割られたのに加え崖から道連れにされてもこのイケメン力はときめきよりも最早恐怖を覚えるくらいだ


「それにしても…ここどこなんだろうね?姉御わかりまぶっふぉぁぁ」


周囲の異常に気づいたイケメンが問いかけようとした瞬間、空間が歪んだのかと思えるスピードでイケメンが何かに殴打され彼方に吹き飛んだ


「あ~もう!また化け物っすか!?いい加減疲れたっす!帰ってチョコ食べて寝たいっす!」

流石の私も1年という月日を詰め込んだような1日に嫌気がさしていた。

化け物だろうと関係ない国宝とまで言われた(自称)の右ジャブで仕留めてやる…


「お”め”え”、お”ば”、お”ば”さ”ん”い”った”な”な”こ”ろ”し”ゅ”」


オフホワイト、黒に近いオフホワイトで

化物といえば化物だが店長といえば店長だ何時もの菩薩店長の愛称もどこかに消え失せている。

私一人で死ぬのも寂しいので道連れ作戦を実行した弊害が、この世ではない仮に異世界とでもいうこの場所に来てまでもなお怨嗟のごとく店長を化物じみた者に仕立て上げている


「ふ”ん”ぅ”ぅ”っ”」


地鳴りのような気張り声と共に店長の周りが揺れる必殺の一手を私に打ち込む気らしい


「ちょ、店長!ストップ!ストップっす!店長!かあさん!かあさん!ごめんなさい!」


せっかく生き延びれたのにこの様な所では死にたくない一心で普段気恥ずかしくて言えなかったかあさんという言葉が出てしまったがそんなもの関係ない命乞いだ今はとにかく命乞いをするのだ


「こ”こ”ろ…僕のことお”母さんって言ってくれるのかぃ?」


私のかあさんという言葉に感極まったのか怨嗟の鬼と化していた店長が人に戻っていく


「へへついにいちゃったっすね…母さん…なぁ~やっぱ恥ずかしいっすやっぱ店長で!」


「んもぅなんでだよぉこころ~僕をもう一度母さんって呼んでよぅ~」


さっきの殺伐とした空気が消え去り店長はもうデレデレになりながら私を甘ったるい声でイジッてくる

少しイラっとする所もあるが命が助かった事が何より大事だ

本当に良かった私は生きている!


店長と私がキャッキャウフフ乙女空間をかもし出していると急にあたり一面曇り空が太陽を隠したように暗くなった。

雨でも降るのかと上を見上げてみるとそこには3mはあるであろう緑の巨人がいた。


「…んなっ何なんすかこの世界はもおおおおおおおおおおおおおおおおお」


当然だ、いくら何でも巨人が出てきてしまうとそれは現実とかけ離れすぎている


巨大な木だトンボだならまだわかる現実世界にいたものがおっきくなっただけだもの!

もうこんなのロード・オ〇ザ・リングやハリー・ポッ〇ーの奴じゃん!

いくら何でもふるチンの巨人が出てきてしまってはいかにわ・・・た・・・




ふる・・・チン?




ちん・・・ちん・・・まる・・・みえ・・・




「し”も”ね”た”は”や”め”ろ”ご”ら”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”」


緑色に染まったふるちん巨人の出現により菩薩の店長が怨嗟に飲まれた鬼と化した

ふるチン巨人もろとも正気を失った店長に殴られ吹き飛ばされる


消えゆく意識の中でなぜだか菩薩と地獄の閻魔大王は表裏一体という無駄知識と




「姉御・・・なんでぇ・・・」





泣きながら吹き飛ばされる巨人





多分緑色に謎に化け物になっているけどこいつ禿丸君だ・・・




「はは、なんでもありっすかこの世界は…ごびゅぇっ」




頭が痛くなるばかりのこの世界に、岩に頭をぶつけ物理的に頭が痛くなり意識が完全に消える









ねえママ・・・




ここやっぱり・・・・



地獄なのかもしれない・・・・・





           

             ~ママとパパの可哀そうな娘こころちゃんより~






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