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祝賀会はこれくらいで。


「おめでとう!」


「「ありがとうございます」」


ここは橋本本家の洋館パーティー会場。

去年に引き続きホテルの宴会場を貸しきって祝賀会を開こうとした当主の橋本喜兵衛さんだったが去年の秋に1度体調を崩されて今回は由香のお父さんからのドクターストップがかかった。


俺は正直少しホットしていた。

由香は『お祖父様大丈夫かしら』と心配している。

今年確か数えで77歳、喜寿を迎えた。


由香よ心配いらない

俺はあの喜兵衛様が100近くまで生きた事を知ってる。


何で知ってるかって?

前回の時間軸の時、正月に里帰りした際に商店街の店先に[祝!橋本喜兵衛白寿]の(のぼり)を見たからだ。

その後亡くなった話も聞いてなかったから100歳を越えたのかもしれない。


だが当然言えない。


祝賀会に集まったのは由香の家族4人。

俺の家族6人。

橋本本家から喜兵衛さんと奥さん。

志穂さんと美穂さんの合計14人だ。


去年の大祝賀会に比べるると規模も小さいかもしれないが俺と由香はこれくらいが丁度言いと笑いあった。

志穂さん美穂さんの両親は学会があると言う事で今回は不参加になった。


和やかに会は始まり。

喜兵衛さんの挨拶。

家のじいちゃんの挨拶。

そして俺と由香のお礼の挨拶と続いた。


その後は会は立食パーティーとなり、

みんなそれぞれお喋りを楽しんでいた。


「由香さん、おめでとうございます」


「ありがとうございます志穂さま」

 

「聞きましたわ、仁政の特進クラスですって?」


「ええ美穂さま、私も驚いています」


由香は苦手な志穂さんと美穂さんにも頑張って応対している。

すると志穂さん達と一緒にいた兄貴が由香に話し掛けてきた。


「凄いよね由香さん、仁政の特進と言えば学芸大学附属中学に並ぶ程の難関だよ。

浩二から聞いてびっくりしたよ」


「お兄さま、ありがとうございます。

でも定期テストの結果が悪いとすぐに一般クラスに落とされてしまいますので気が抜けない中学校生活になりそうです」


「あらそうですの?」


「私聞いた事ありますわ、何でもテスト順位でクラスの席順が決まるとか?」


「由香大変なクラスに決まったね大丈夫かい?」


由香の話を一緒に聞いていた由香のお父さんが心配そうに聞いた。


「パパまだ始まってもいないうちから心配しても仕方ありませんわ」


「そうだが...それにしても詳しいね美穂」


「ええ叔父様、お兄さんが仁政の特進クラスに在籍している同級生がいますの」


「浩二君本当か?」


「ええ本当です。

競走意識を高め勉学の意識を強める為と聞いてます。

でも僕は由香さんと同じ学校に入るため勉強を頑張って仁政に合格しました。  

一緒の学校、同じクラスになれたんです

このチャンス由香さんとまずは中学校の3年間一緒にいられるように頑張ります。

ねえ、由香」


「そうです、私も浩二さんと一緒のクラスになれた事をこの上ない幸運と思っています」


「ゆ...由香」


「パパ由香を応援しましょ。これからも頑張ってね由香」


「ありがとうママ」


「う、羨ましいですわ」


「美穂は有一様と同じクラスでしょう?

私から見ればそれも羨ましいですわ!」


「まあまあ2人共」


「「有一様」」


「こうして今日は学校以外で3人会えたんだから。

浩二と由香さんをお祝いしようね」


「「はい!」」


兄貴、さすがだ。


会も和やかに進み俺と由香は最後に出席者全員に感謝の挨拶をすませた。

みんな帰り支度をしようとしたとき兄貴が言った。


「みなさん今日どうしてもお祝いしたいってお客様が来ています」


「え?誰だろう。由香聞いてる?」


「いいえ」


「じゃあ入ってもらって良いかな?」


「「はい」」


「それじゃみんな入って!」


兄貴が会場のドアに向かって声をかける。


「「「「おめでとう!」」」」


入ってきたのは。


ロングコートに身を包んだ薬師兄さん、石田君、斎藤君、...誰だあと1人は?


「今日は押し掛けたようですみません。

でも僕達4人は浩二君に助けて貰いました。

僕達からみれば年下の彼ですが本当に頼りになる僕達の恩人です。

お祝いの言葉に代えて歌を贈ります」


薬師兄ちゃんの挨拶が終わり会場の真ん中に4人並ぶ。


「You my sunshine my~」


見事なハーモニー。

会場のみんなが唖然とする。

(上手い、上手くなってる!)

曲のアレンジも良いし、スキャットも決まってる

練習したのが良く分かる。


「 take my sunshine away~!」


静まる場内。

そして溢れる拍手。


「凄いよ!薬師君達、凄いね!」


「びっくりしたよ!

浩二、みんなに何をしてあげたの?」


「驚きましたわ!」


「はー外国の歌はよー分からんが良い歌は分かったぞ」


若い人から年配の人まで大好評だ。


「本当に浩二君、薬師さんに何をしてあげて、こんなに素晴らしいプレゼント貰えたの?」


由香も大興奮だ。


「ありがとう薬師兄ちゃん!

曲のアレンジどうやったの、教えてなかったよね?」


「お!聞いたかみんな浩二が驚いてるぞ!」


「やった!」


「サプライズ大成功!」


「浩二、曲のアレンジは白石達だ」


「杏子姉さん達?」


「ああ、白石から伝言だ

『マスター仁政第一合格おめでとう!明信のリベンジご苦労様。

プレゼントを学校の友達4人で作ったから明信に託します聞いてね』

だ、そうだ。ひっでえな!」


「ありがとう、みんな本当にありがとう!」


「ふふふ浩二...」


「なに?」


「次はお返しだ!」


「ああ、感動で終わると思うなよ!」


「そうだ!行くよ!」


「僕は止めたんだよ」


「え?」


一斉にコートを脱ぐ4人。


「あぁ!」


下に着ていたのは見覚えのあるピチピチ衣裳。


「ま、まさか...」



「「「「黙れ!うるさいぞ~」」」」


「や、止めて」


「「「~どうにもブルドッグ ワォ!!」」」



「浩二君!何してこんなの貰ったの!!」


由香に睨まれた。


『お前ら帰れ!』



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