薬師と楽しい仲間達 前編
いつもの塾の帰り道俺は薬師兄ちゃんに呼び止められた。
ただし今回は3人の男達と一緒に。
「浩二君相談したい事がある」
「おい薬師こいつが?ガキじゃんか」
「話に聞いていたのと印象が違うね」
「僕は特に何も感じないけど」
急に何だ?
ガキだの印象だのって。
「こら!お前達今日は悩みを聞いてもらうのに失礼な!
すみません浩二様、どうしても我々では答えの出せない問題がありまして浩二様のお知恵を貸していただけないかと」
「待てよ薬師、何でそんなにへりくだるんだ?」
「そうだよ話に聞いていたのと随分違うよ?」
「ちょっと待って薬師兄ちゃん、何の事?
悩みとか相談って何?」
「すまない実は今度の秀星祭の事なんだが」
「だから待てよ薬師!
本当にこいつがお前が言ってたあの方なのか?」
「うん僕も信じられないよ」
「信じられない事は無いけどね。でも何かね」
何だこいつら?
いきなり無礼だな。
「薬師兄ちゃんが僕に相談があるのは分かったけどいきなりこれじゃ僕も訳が分からないから帰るね。
それじゃまた」
俺は急いでその場を去ろうとする。
「あ!待って下さい」
「いいじゃんほっとけよ」
「石田!もし秀星祭で失敗したらどうするんだ!
斎藤も何か他のアイデアがあるのか?」
「薬師君落ち着きなよ。確かに司の案は不安があるけど今さら変更は出来ないだろ?」
ん?今石田って言ったな。
聞いた事あるぞ、それに見覚えがあるな。
「ねえお兄さん、石田って言ったけど石田司って言うの?」
「何だ俺の名前知ってるのか?
そうだよ秀星中学1年<眠れる子豹>の石田司様だ」
やっぱりそうだ、石田司だ。
前回の時に高校でクラブの1年先輩でいたな痛くて有名だった。
割りと良い意味で世話になったんだよな。
悪い人じゃないけど、つまらん見栄を張って後輩から秘かにバカにされてたな。
後のメンバーも見覚えはある。
話したら詳しく思い出すかな?
きっと薬師兄ちゃんが結びつけた縁だろうな。
前回は薬師兄ちゃん秀星には行かなかったんだし。
「何だよ急に黙って、びびったのか?何か悪かったな」
「なあ石田よ。姉ちゃんのバレエは凄いのか?」
「うっ!何で俺に姉ちゃんがいるのを!」
「あっ浩二様が覚醒した」
「どういう事薬師君覚醒したって?」
「弘之あれが浩二様の覚醒だよ」
弘之?さっき斎藤って言ってたな。
斎藤弘之か、思い出した。
俺が秀星に入った時に同じクラスだったんだ。
確か怪我で1年ダブったんだ、
なかなか新入生と打ち解けられず何時も2年のクラスに遊びに行ってたな。
2学期から徐々に話せる様になったんだよな。
「斎藤、自称伝説の番長の兄貴は元気か?」
「な、何で知ってるの? みんなにも言った事ないのに」
「僕の事も分かるの?」
「誰だお前は?」
「お前って...北村だ、北村みつる」
「しらん!」
「え?」
「しらんと言った」
「何だよ俺だけ知らないって何か淋しいような、ほっとしたような」
「そ、そんな事はいいんだよ。
何で俺に姉ちゃんがいてバレエしてる事まで知ってるんだ?」
「そうだよ僕の兄ちゃんの話何て恥ずかしくて誰にも言ったことないのに」
「本で読んだ。」
「んな訳あるか!!」




