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楽しい合宿 その1

 秘密を由香に伝える事が出来た。

 ようやく重荷を降ろせたのだ。


 ホッとしたので合宿の様子を書いておこう。


 例のノートを取り出した。


 ――――――――――――――――――――――



[合宿1日目]



[結団式]


 まずは楽しく自己紹介。

 由香の時、沸き上がる男共の喚声。

 祐一の時には男女の喚声が。


 俺も笑顔で自己紹介。

 2回目だから大丈夫、去年の轍は踏まないさ。

 いきなり響く女の子の悲鳴。

 失神者が数名出た。

 由香に叱られた、加減しろって。

 後は数名の男共からも怒号があった。

 由香が俺の彼女である事を言ってしまった事による嫉妬かと思われる。


 最初の授業は極めて平常だった。

 例の男達とクラスが違って良かった。


 由香と祐一はもちろん同じクラス。


[昼食]  


 俺達の周りに人が集まり過ぎたので夕飯から3人バラバラで食事をして欲しいと塾から要請が。

 由香と食べられないのは寂しいが、みんなから見られるよりましなので了承した。

 由香と祐一も俺が良いならとの事。


『決して由香と食べたくない訳じゃないよ』

 この一言は忘れず言っておいた。


 昼頃後は由香と祐一、3人で近辺を散策したのだが。 


 祐一よ、お前は自然体で割り込んでるな。


 続いての授業も同じく平常だった。


[夕飯]  


 一人で食事になるかと思ったら由香と祐一の3グループに分かれて食事。

 ご飯はとても美味しいが、食べるところは余り見ないで。


 食べにくいから。


[入浴]


 祐一と一緒に入ろうとした男共のせいで、風呂桶が破損し明日からシャワーだけになってしまった。


 夏で良かった。


[自習]  


 塾が用意したくじ引きで選ばれた80人が1時間30分のローテーションで俺の左横に着く。

 右は由香限定。これは譲れない。         

 祐一は俺の向かい合って座る。

 自習だか質問するのに少々不便じゃないか?

 しかし祐一は満足だって。


 ならば何も言うまい。


 初日から12時までの自習は実に疲れました。


[2日目] 


 朝5時45分に起床。

 する事が無いので近隣を散策、途中で祐一と会う。

 朝靄の中、現れた薄着姿の祐一、正直女より女に見えて来る。心臓に悪い。


 因みに由香は朝が非情に弱い。

 6時30分の起床はやはり無理でした

 今日の自習は夜11時までを祐一に提案したが断固拒否され、説得を諦める。 


 朝食前に塾の合宿責任者から授業カリキュそラム変更の提案あり。


 朝の授業、3時間を自習にしたいとの事。

 大丈夫か聞くと、今後の授業に行かしたいと。 

 授業より自習させろ、

 浩二を出せ、

 由香様の空気が吸いたい、

 祐一君に私の洋服を着せたい等の意見で講師の気持ちが折れそう、

 いや折れた。

 講師も自習を見学したいとの事だ。


 由香は構わない、祐一は自前の洋服なら着替えてあげるとの事。

 俺も了解する。


 祐一への疑惑が高まる。


[自習中] 


 前日と同じにしようと提案するも、一部生徒から3つのグループ分けの要求あり。

 取り合えず午前の3時間のみ了解した、


 由香の周りは男共が。

 由香と2人掛けの机での自習を求められたが。

 由香、笑顔で拒否。

 男共泣きながら自習する。

 由香の表情は笑顔なのに怖かった。


 俺は前日と同じ態勢で自習。

 右手に由香が居ないのは寂しい。

 俺のグループが勉強へのモチベーションが一番高い様に思われた。

 たまに笑顔の要求があったのでコッソリとしてみた。

 しかし昼休みに由香にバレた。    

 女の子達の顔を見れば分かるとの事。


 祐一は女の子達から着替えの依頼が殺到していたそうだ。

 当初は自前以外は拒否したが、女の子達が着ていた服を見て心変りしたとの事。

 浩二君、どんなのが似合うとかなと途中聞きに来た。


『勉強しろ』と返す。

 去り際に僕はノースリーブが好きと言っておいた。

 夜の自習が恐い。


 祐一への疑惑が一層高まる。


[昼食] 


 外でのバーベキュー。

 講師達からのお礼とお詫びらしい。

 俺と由香、祐一以外の参加は拒否する。

 ゆっくり食べたいのだ。

 祐一、俺に食べさせようとしないで。

 由香も嫉妬しない。


 清水祐一は男でござる。


[昼の授業]


 真面目に受けないと夜の自習は無いぞと

 講師から脅されたので全ての教室は実に静かだった。



[夕飯]  


 俺の周りに自習の時に勇気が無くて

 近づけなかった子達が集まる。

 時間一杯まで食事しながら勉強。

 泣きながら感謝される。

 笑顔で励ますと失神者多数、由香にまた叱られた。


 由香は肌の手入れの大切さを熱弁している。

 日焼け全盛の当時の時代、由香の先見に

 舌を巻く。


 何故その輪にいるんだ祐一?


[入浴]  


 祐一が来ない。

 一人淋しくシャワー。

 他の男共は風呂桶破壊のお仕置きで施設の庭でホースの水浴び。

 楽しそうで羨ましい。


 祐一は、女風呂に入ったそうだ。

 全員タオルを巻いて入ったそうたが何か解せない。

 祐一がバスタオルを胸に巻いて部屋に戻って来た。


 祐一に対する疑惑が確信になる。


[自習] 


 夜の自習昨日と同じ3人で真面目にする事。

 これは由香も祐一も譲れないそうだ。

 しかし自習中に男連中が騒ぎだした。 


 由香が本気で怒り悪い空気流れる。

 連中と同じ塾の子に聞くと、何かと不真面目な連中で迷惑しているとの事。


 困っていたら俺も絡まれた。 

 激怒した祐一、忽ち連中を締め上げる

 圧倒的な強さ。

 聞けば祐一の祖父の家は空手道場。 


 祐一は2段だと?

 小6なのにおかしくないか?

 あと孫の髪型は良いのか?


 とにかくありがとう、祐一。

 ノースリーブのワンピース。


 とても似合ってます。

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