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どうなってるんだ!

最終章になります。

「あれ?祐一が休みなんて珍しいな」


10月に入って最初の木曜日俺は祐一が席にいない事に気づいた。


「そうね、祐ちゃんと一緒のクラスになってから初めてじゃない?」


由香も祐一が休んだ事に驚いている。


「孝連絡は?」


「何で僕に聞く?」


「委員長だから」


「浩二は委員長の僕を何だと思っている?」


「クラスのおじいちゃん」


「お前な...」


俺と孝のやり取りを見ていた由香は横にいた川井さんに聞いた。


「浩二君バカな事やってないの。瑠璃ちゃん先生から聞いてない?」


「何も聞いてないわ」


「そっか」


結局祐一が休んでいる理由が分からないまま

1日が終わった。


(明日は来るだろう)


俺と由香は軽く考えていたが、

金曜日になっても祐一は姿を見せなかった。


「おい祐一はどうしたんだ?」


「由香、瑠璃子、何か聞いてない?」


佑樹や花谷さんも祐一が来ない事に痺れを切らした様だ。

何だかんだ言っても祐一は俺達の大切な仲間なんだと再確認する。


「和歌ちゃん私達も何も聞いてないの」


川井さんは先生に直接聞いたが私用で休みますとしか連絡は来ていないとの事だった。


「孝、お前委員長なんだから電話でもしたらどうだ?」


「佑樹お前まで...一体委員長の僕を何だと思っているんだ?」


「特進クラスのとっつあん」


「浩二や佑樹から僕はどう見えてるんだ?」


孝は悲しそうな顔で川井さんを見た。


「はいはい馬鹿は話はお仕舞い」


花谷さんが最後を仕切って祐一の事は分からないまま終わった。


由香と分かれて家に着いた俺は祐一の事が気掛かりだった。

(明日こそは来るかな?)

そんな事をのんびり考えていた。


「浩二、電話よ!」


母さんが俺に電話がかかって来た事を教た。


「ありがとう。誰だろう?」


「清水君だって」


母さんは受話器を俺に渡しながら言った。

(清水?誰だろう?)

俺は清水なる人が誰か分からないまま電話に出た。


「もしもし、電話かわりました」


『もしもし、ごめんね浩二君』


「その声祐一か?」


『うん祐一だよ』


俺は祐一の苗字が清水と忘れていた。

出席で聞いてるはずなのに。


『ごめんね2日間も休んじゃって...』


「それはいいんだが、どうしたんだ急に?」


祐一に聞いてみるが電話の向こうで明らかに言うのを躊躇っている。

俺はこれは明らかに不味い事が起きている事を察する。

 

「律子か?」


祐一は俺の秘密を知っている。

俺は思いきって祐一に聞いた。


『...そうだよ』


確か律子は妊娠して家族の反対で今回は諦めて...処置をしたと祐一に聞いたが。


「で、律子がどうかしたのか?」


『いないんだ...』


「え?」


『いなくなったんだ!久もりっちゃんも2人共だよ!赤ちゃんも何もしてなかったから今4ヶ月に入ろうとしてるし。

僕は何も知らなかったんだ。でも誰も信じてくれないし...』


大変な事が起きていた。



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