一人は寂しいけど
もう、鳥はうるさい。
何にも悪くないけどごめんね。
そんな2つが交差して気持ち悪かった。
それに、
ちょっと走ったから、息があがって苦しかった。
学校に行ってもいいのか。
正直、サボりたかったけど、親に心配かけられない。
そうしても、構ってくれずに怒るだけだから。
仕方なく、学校についた。
みんな、親と一緒で私だけが孤立している……
そんな感覚に襲われた。
たかが、親がいないだけなのに。
この場にいないだけなのに、私、何をいってるんだ。
本当に親がいない子に申し訳ない。
そうしたら、肩を叩かれた。
「おはようっ、親、来ないの?」
肩を叩いたその子は高校生にしては
かなり小さい女の子だった。
私も背の順だと前の方だけど、
そんな私より15㎝くらい小さい。
顔も幼いから、下手したら小学生に見えそう。
それに、短いツインテールをしているから、
とても幼く見える。
よく、私の肩を叩けたなぁ。
「来ないよ、弟の方に行くんだ。」
そういえば、その子は
「体育館まで一緒に行こうよっ!」
断る理由なんて、なかった。
一人が寂しかったし、うーん、いいや。
「そうだね、行こっか。」
なぜか、ズーーンと重かった心が軽くなった……
そんな気がした。
「私、緑川梓だよ。よろしくね。」
そんな彼女の雰囲気に押され、
「私、青峯鈴香。よろしく、梓。」
いきなり、名前呼びで呼び捨てだったけど、いいかな?
でも、私は私なんだし。
それに、彼女みたいに、梓みたいに明るくなりたい。
うん、なりたい。
なりたい、目標が出来たんだ。
変われる……かな?
読んでいただき、ありがとうございました。
また、読んでくれたら嬉しいな……なんて。
それでは、また会いましょう、バイビッ!