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目覚めたらそこは異世界だった  作者: 柊 空音
第4章 英雄の記憶
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第4章16 「魔法の欠片」

「侑、これってもしかして…」


どうやら俺の考えている事と同じ事をフィリアは考えていた。


「ああ、魔法に違いない」


俺がそういうと、フィリアがある疑問点を持った。


「でも、魔法の気配が無かったよ?」


通常魔法なら、こんな人が多い所で魔法を発動させるのは至難の業だ。

それに、俺とフィリアは神の能力である程度の魔法察知は出来る様になっていた。

なのに、全く気配がしなかった。凄く不思議に感じた。


「確かに、全く感じなかった。きっと魔法の何かなのかもしれない」


ゲームでよくあるマジックアイテム。魔法が使えない人間でもそのアイテムがあれば魔法が使えるという便利な道具だ。

でも、この世界でそんな物が存在してはずがないと思っていた。

何故なら、この世界にマジックアイテムという概念がないからだ。

店に売られている訳でも泣ければ、魔法学校でもそういう知識は無かった。

大魔法師でも、それを持っている者は居なかったからであって、推測ではない。


「マジックアイテムがこの世界に存在する様になったという事か」

「マジックアイテム?」


初めて聞いた単語に、フィリアは驚いた様子で聞いて来た。


「魔法が誰でも使えるアイテムだよ」

「そんな…魔法が簡単に使えたらそれこそ」

「ああ、犯罪が増える」


一刻も早く回収しなければ、また平和だったのに争いが起きてしまう。

俺はそう思って必死に探した。

現場を隅々まで捜し、ある物を見つけた。


「これは」


見たところ普通のガラスの欠片に見えたが、よく見ると光っていた。

赤く光った欠片は炎を連想させる輝きだった。


「これに違いない」


早速城に持ち帰って調べてみた。

結果として、欠片の中に魔法を発動する術式が組み込まれていて

大魔法師達も驚いていた。


「誰かがこれを使いあの爆発を起こした」


こう結論を出した。

しかしながら肝心の犯人の検討がつかない。

証拠はこの欠片だけ。でもこの世界に指紋を検出する道具等は無い。

例え、目撃証言があったとしても捕まえるのは難しいらしい。

基本この世界では現行犯での捕まえれる事が多いのでそれが主流となっており、それに付け加え物的証拠が完璧に整った場合のみ現行犯でなくても捕まえられるという不便なシステムだった。

それに今回は、この世界には存在しなかったマジックアイテムなだけに、俺達は迷宮への入り口に立たされた気分で他に何かないか調べるのであった。


to be continued…

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