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目覚めたらそこは異世界だった  作者: 柊 空音
第3章 救いの記憶
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第3章15 「再会」

「嘘だろ?」

「どうしたの?侑」

「今、SNS…えーとこの世界の掲示板的な所に…」


俺は、フィリアと茜にある写真を見せた。


「ココア…?メル…?」


俺達は衝撃を受けた。


「何で?2人はあの時…」

「でも、この恰好は絶対にそうだよ。侑」

「ああ、この世界にこんな恰好をした人は見た事ないからな」

「早速探しに行かなきゃ」

「色々な場所から目撃情報があるから、それを辿ればもしかして」


茜もその話を聞いて、


「手分けして探しましょう」


こうして、俺達は夜中だったが、外へ出て探す事にした。

先程より、情報が減って来た。時間が経つ毎に人が街に居なくなってくるからだ。

しかし、都会という事もあって、足取りが掴める程度の情報は常に広まっていた。


「どこまで行ってしまったんだよ」


情報は有ったものの、やはり簡単に見つからなかった。

夜中だったのが、いつの間にか日が昇っていた。

その時、茜から連絡が来た。


「見つかった?」


どうやら、茜の方も見つかっていないらしい。


「いや、見つかってない」


そう返事をした。

そして、


「じゃ、一度戻りましょう」


茜の提案で一度戻る事にした。

無作為に探しても時間が経つだけと判断したのだろう。


「はぁ、すばしっこいわね。あの子達」

「移動距離的にそんな遠い所行った様には見えないんだけどな」

「3人で探しても駄目なんて、ココアとメルは迷子の天才かしら」


フィリアがそう言った時、つい可笑しくて笑ってしまった。


「フィリア、迷子の天才って(笑)」

「な、何よ!?本気で言ったのよ!?」

「解ってるよ(笑)」

「侑!!」

「はいはい、夫婦喧嘩してる場合じゃないわよ」

「それもそうですね」

「あれ?フィリアちゃん、否定しないんだね?」

「もう!!茜さんまで」


こうして、ちょっと時間を置いて、捜索再開しようとした時だった。


ピンポーン


「こんな朝早くから誰だろう?ちょっと待っててね」


俺は、フィリアと茜にそう言って、玄関のドア穴から誰かを確認したら、


「え…」


そこに居たのは、紛れもなくココアとメルだった。

俺はそっと扉を開く。


「ココア、メル」


俺が2人の名前を呼んだら、2人は涙を浮かべて、


「侑!!」

「侑さん!!」

「良く戻って来たな2人共」


俺は2人を褒める様に頭を撫でた。

俺達が玄関での再会を聞いてか、驚いたフィリアと茜を駆けつけた。


「ココア、メル」

「フィ、フィリアああああ」


ココアにとっては、助けれなかった親友との再会にまた涙した。

そして、またメルもまた涙した。


「フィリアちゃん」

「メル、久し振りだね。ありがとう。ずっと見てたよ」


俺達は、また会う事が出来た。もう出来ないと思っていたのに。

こうして、伝説の物語にまた新たな1ページが加わった。


to be continued…

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