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目覚めたらそこは異世界だった  作者: 柊 空音
第3章 救いの記憶
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第3章4 「初めての事」

私は、茜と一緒に買い物をした。

この世界で暮らす為の服とか必要な物等を探して買った。

特に服等は、この世界では珍しい物が多くて自分では選べないくらいだった。


「この世界の服って変わってますね」

「まぁ、あっちに比べたらそういう反応になるよね」

「この肩とか出てるのとか珍しいですね」

「そういや、もう夏なんだなと思ったよ。帰った時」

「何か、問題とかあったんですか?」

「あっちに帰る時に侑君、3ヶ月で帰るって言ったんだけど、半年以上経ってたみたいで…」

「あーそうだったんですか…すみません」

「いやいや!!良いのよ!!うん!!」

「侑君もフィリアちゃんの今の姿ちゃんと見れる様になったら、きっと喜ぶわ」

「だと良いんですけど」


私達は話しながら色んな服を選び、試着というものも初めてした。

半分は私が自分で選んで、半分は茜が選んでくれた。

私は、この世界のお金が無かったので茜に全部出してもらった。


この世界に来て、初めての事がたくさんあった。

初めて車という物にも乗ったり、ショッピングセンターという場所に来たりして初めての事で嬉しかった。

何より、侑の世界を知れて嬉しかった。

私は、侑の事を分かっている様で分かっていなかった。

それどころか、聞こうともしなかったなと今になって思った。

もっと、話せる事があったはずなのに、話せるうちに話せれなかった。

私がもっと…


「ちょっとフィリアちゃん?聞いてる?」

「え?」

「さっきからぼーとして。大丈夫?」

「あはは、大丈夫です」

「フィリアちゃん、パンケーキ食べに行かない?」

「パンケーキ?パンとケーキを合わせた物ですか?」

「んーちょっと違うかな。私もたまに行くんだけど…もう甘くてとろけてとろけて…」

「そういえばずっと意識下に居たので、甘い物食べてませんね」

「んじゃ、お嬢さん。行きますか。うししし」

「茜さん、怖いですよ?」


私達は、パンケーキを食べに来ていた。

目の前にあるのは、ふっくらとした生地の上にトッピングがされていた。

茜は、注文したパンケーキが来た瞬間目が光だし、獲物を狙うかの如くパンケーキに熱い視線を送っていた。


「では、いただきます」

「い、いただきます」


2人共ほぼ同時にパンケーキを口に運ぶと、


「んんんんんん~おいひぃ」


茜は幸せそうな声でそう言った。


「お、美味しい…」


私は、食べた事も無い味だからだろうか、とても美味しく感じた。

生地はふわっとしてて、クリームとの相性も良い。こんな贅沢この世にあるのかと思った。

確かに私は王女なので、市民から見れば贅沢なのかもしれない。

だけど、これはそれを上回っていると確信した。


いつの間にか、私もパンケーキの虜になっていた。


to be continued…

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