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目覚めたらそこは異世界だった  作者: 柊 空音
第2章 絶望の記憶
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第2章17 「魔女に作られた都市」

俺達は大きな間違いをしていた。

この街はずっと支配されていると思っていた。

支配され、市民が怯えて暮らしていると。

でも、様子を見に行ったココアとメルの話からすると、そんな様子は無いという。

そして俺達はそこで勘違いした。市民は操られていないのなら演じていると。

そう、あの時までは…


「取り敢えず、今の所は何ともないね」


街の中心部、市街地までバーンクロスと変わらない賑わいだった。

人が普通に生活し、普通に会話し、普通に笑い合う光景だった。


「本当にここはカイルなのか…?」

「何か調子狂っちゃいますよね」


メルが緊張からかさっきから落ち着いてない。


「取り敢えず、あの喫茶で様子見するか」


俺は取り敢えず歩いてばかりだと思って喫茶で休む事を提案した。


「まぁ、大分歩いたもんね。ココアちゃんとメルちゃん少し疲れてるし」

「わ、私は大丈夫です…」

「わ、私も」

「2人共疲れてるじゃないの。休むの!!分かった!?」

「はい…」

「はい…」


喫茶に入った。この店も特に異常は無かった。

普通に楽しい会話が飛び交っている良い店だった。


「マスター。コーヒーお願いします」

「コーヒー?ここには置いていません」

「え?」


コーヒーが置いていない?喫茶なのに?

俺がコーヒーというキーワードを出した瞬間、さっきまで楽しい雰囲気の喫茶が一瞬で殺気が立ち込めていた。


「何だこれ」

「侑君注意して」

「ええ、分かってますよ」

「侑、いつでも」


俺達が構えた瞬間、マスターがこう言った。


「そんなに構えなくても。私達は敵ではありません」

「じゃ、この周りの空気は何で変わったんだ?」

「これは外部の人嫌いのこの市民の特徴です」

「外部?」

「私達は元々ここの市民ではありません。魔女様が作り上げた街だからこそ移り住んだのです」


その会話内容を理解するのに10秒程掛かった。

この人らは魔女が作ったから住みに来たという事なのか?

疑問しかなかったので、俺は直球にマスターに聞いた。


「何故、魔女なのに?」

「魔女様に何か恨みでも?」

「い、いや…」


俺達のカイルに来た理由がバレる所だった。いや、もしかしてバレているかもしれない。


「魔女様は、私達をお守りしてくれます。昔からもこれからも」

「守る?」

「ええ、王都の連中からです」


王都という単語を聞いて何となく察しがついた。

ここの市民は犯罪者たちじゃないかと。


「王都で何かしたという事しかないよね?」


茜がそうマスターに問い詰めた。もうここまで来たら話を聞くしかないと思った様だった。


「あなた達は何を知りたいんですか?」


マスターはさっきまで普通の顔をしていたが、急に顔つきが変わった。


「この街は魔女に支配されたと聞いていたから聞いたまでです」

「ほう、支配ね」

「はい」


俺がそう答えた瞬間、店の奥の窓が開いた。


「さてと、狙った獲物が釣れた訳だし。魔女様の所へ案内してあげますよ」

「何!?」

「お前等やれ」


俺は急いで剣を引こうとしたが、


「無駄ですよ。さっきから感じませんか?身体の力が抜けるのを」


そういえば、さっきから徐々に抜けていくのが分かった。

いつの間にか魔法が掛けられていたのだ。


「そこの上級魔法師は効かないみたいですね。さすがです」

「この子達をどうするつもり?」

「ただ単に魔女様の元にお連れするだけです。生かして欲しければ大人しく付いて来て下さい」

「わ、分かったわ」


こうして俺達は、馬車に揺られながら魔女の居る場所へと向かった。

俺はこの時、もう終わりだと思った。

嫌な予感というか、決定事項の様に。


to be continued…

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