第1章1 「俺の人生」
俺の16年間の人生なんて良い事は特に無かった。
クラスでは友達少ないし、彼女も出来た事が無い。
まぁ普通の顔で性格少々難だったらモテないわな。
そんなわけでいつの間にかこの人生に飽きてきていた。
そんなある日の夜俺は不思議な夢を見ていた。
「侑?侑?駄目!!死んじゃ駄目~!!」
飛び起きた俺は大量の冷や汗を掻いていた。
その時、
「起きなさいよ~」
いつもみたいに母が起こしに来た。
「侑、珍しいわね起きるなんて」
「ちょっと嫌な夢を見ちゃって」
「まぁ起きたなら良いんだけどね!学校の準備しなさい」
「はいはい」
下に降りると父も居た。
「父さん珍しいね」
いつもは仕事で朝早くから工房に居たからあまり会えてなかった。
父は物作りの名人とまで言われている有名人だった。
そんな父が羨ましくて俺もちょっと前までは物作りをしていたが止めた。
「侑は今日も学校か?」
「平日だから当たり前でしょ」
「相変わらず可愛くないね~昔は「パパ」って言ってたのに」
「もうそんな歳じゃないよ」
そろそろ学校に行く時間になったので俺は鞄を持って行く準備をした。
正直行きたくもない学校に行くのは本当毎日辛かったが、友達も少なからずいるからそいつらと話すのだけは好きだった。
「んじゃ行ってきます」
それが家族に言う最後の言葉だったなんてその時は想像さえしていなかった。
季節は夏。7月初旬だった。
その日はやけに晴れて暑かった。鬱陶しいくらいに。
「暑すぎるだろこれ」
俺は団扇を仰ぎながらもう見飽きた通学路を歩く。
俺はよくスマホを見ながら歩くの癖があったが事故には気を付けているし大丈夫だと思っていた。
「おおおお~来月これが出るのかよ!やりっ~」
毎日見ていたゲーム情報のニュースを楽しみにしている。
でもその日は大好きなゲームの最新情報が出ていて夢中に読んでいた。
夢中になると周りが見えなくなるのは父譲りだった。
その時俺は自分が交差点にいるのに気付いていなかった。
そして運悪くトラックが来て、
「キキッーーーーーーガシャン」
どうやらトラックの運転手も朝早くから運転していて居眠りをしていたらしい。
朦朧とする意識の中で聞いた話だった。
こうして俺は植物状態になった。
to be continued…