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目覚めたらそこは異世界だった  作者: 柊 空音
第1章 始まりの記憶
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第1章15 「これで良いのだろうか」

ココアは実験を開始した。


「えいっ…」

「えいっ?」


ビューンと不思議な音を出したその銃からは音しか出なかった。


「ココア、今何か変な音出なかった?」

「大丈夫です。完了しました…」

「え?終わり?」


俺は今のが終わりだとは思わなかったし、むしろ終わりにしたくない状況だった。


「はい、魔法が通るかどうかを確認したかったのです…もし、爆破とかしてはいけないので実験室でしました…」

「あー納得するようなしないような」

「侑は拘りが強いのですね…」

「いや、誰だって今の見たら心配するだろ」


こうして成功?に終わった実験。実に呆気無い。

そして、俺はココアと一緒に城に向かった。どうやらフィリアに会いたいそうだ。

ん?魔法学校の生徒がフィリアに?と思ったが、その答えはすぐに分かった。


「フィリア、来たよ…」

「あーココアいつもご苦労様。あれ?」

「やぁフィリア」

「侑、どうしてここに?ココアと知り合いだったのですか?」

「あーまぁ色々あってな」


びっくりした。フィリアとココアが知り合いだったなんて。まぁ普通は想像出来ない。


「フィリアとココアは知り合いなのか?」


フィリアはこう答えた。


「知り合いというか、従姉妹」

「え?」


従姉妹?いやどういう従姉妹でもどっから血を引っ張ってきたのか分からないぞ。この2人。


「今、そうは見えないって顔していましたね?」


ココアは何かを読み取ったのか、鋭い事を言う。


「いや、まぁ正直」

「私とフィリアの身分の違いが分かるように、従姉妹と言っても普通の家庭とは事情が異なります…」

「つまり、たくさんの家系があるからみたいな?」

「そういう事になります…」


ココアとの会話でフィリアが、


「ちょっと、身分の違いとか言わないでよ。ココア」

「あっ、ごめんね?」


でも、客観的に見ていた俺には2人の距離は全然無いと思った。

ココアは別として、フィリアはそう思っていると思う。


「侑、何を見ているのですか?」


フィリアの一言で我に返った。


「あ、いや…」

「侑はきっとフィリアと仲良くしている私に妬いているんだよ…」

「え?違うから!!違うから!!」


フィリアは不思議そうな顔をしていたが、ココアは完全に楽しんでいた。

用事も済んだみたいで、フィリアも公務があるみたいで、俺達は帰った。


「ココアさん?そういう事はもっと誤解の産まないようにだな…」

「誤解も何も真実では?」

「返す言葉もありません」


今日みたいな幸せな日々はそう長くはなかった。


to be continued…

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