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絶対悪~支配者ダンジョンでの日常~  作者: アクターは正直者?
4/4

街での日常

しばらくまた更新両方とも遅れるかもです

 水底から引き上げられるかのように意識がゆっくりと覚醒していく。

 まず聞こえてきたのは人の声、それも一人や二人ではない。次に知覚したのは、地面の硬い感触。そして、目を開けるとそこにはーーーー


「hello world」


 そこは、まるで映画やアニメに出てくるような中世ヨーロッパ風の街並みが奥の方に広がっていた。建物と建物に阻まれた薄暗い通路、どうやら俺はその街の路地裏にいるようだ。路地裏の先には人々の往来する様子が見られる。

 明らかに日本ではない。ここがサタナエルの言ってた異世界で間違いないのだろう。

 それと、異世界に来たらこのセリフを言いたくなるのは日本人のサガというやつなのであろう。


 服装は、俺が最後に着ていたジーパンに白色の無地の長袖シャツ。その上に、旅人が着るようなローブを纏ったなんともナンセンスな服装だった。

 俺はこれからどうしようかと、路地裏の壁に背中を預け考え事をしていると、ジーパンのポケットに何か入っている事に気が付く。


「これは、手紙か?」


 ポケットの中から出てきたのは、紫色の封筒にこれまた毒々しい血が乾いたような色をした蝋で封をしている手紙だった。

 間違い無いこの悪趣味、サタナエルのやつが書いた手紙だ。

 俺は、早速手紙の封を破り中身を開く、そこにはあの状態でどうやって書いたのか、少女が書くような丸こっい文字で書かれた便箋が入っていた。





『私の下僕へーーーー


 これを読んでいるということは無事そちらの世界に着いたのだな。本当ならばもう少し手助けをしてやりたかったのだが、私を封印した奴等が統治する世界のせいか、これが精一杯だ。許せ。

 この世界について簡単に説明しよう。お前が居るのは、この世界で唯一"ダンジョン"というモンスターが自然発生する巨大な迷宮が近くに存在する街『迷宮都市ラビリンス』。

 私はそのダンジョンに封印を解くためのヒントが隠されていると踏んでいるのだ。

 あと、この世界にはお前の世界に無かった『魔法』や『ステータス』なるものが存在している。本当はお前を属に言うチートにしてさっさと攻略して貰いたかったのだが、封印されているせいか、まともに力を与えられなかった。はっきり言ってしまうとお前はこの世界で特殊な力を持っただけの一般人だ。死んだらまた適合者探すのは面倒なので慎重に攻略していってくれると助かる。それではな。


      ~お前の御主人様 邪神サタナエル様より』



 

 なるほど、やっぱり異世界で間違いはないらしい。それにしても魔法か、どんなものなのだろうか? それに特殊な力というのは、紫紺の光球のことなのだろう。後で確認してみよう。 あとは、ステータス。なんだかゲームのようだ。

 とりあえず、自身の力について確認だな。こういうのは大抵ステータスオープンとか言えば目の前に半透明のボードのようなものが現れてくるはず。


「ステータスオープン!」


 シーン......


 あれ? おかしいぞ。もう一度試してみよう。

 俺は再度「ステータスオープン」と口にする。結果は、


 シーン......


 ダメだった。もしかしたら、やる気が足りないのかと思い腹の底から声を出してみたが不発に終わった。


「おぅふ......ステータスさんお願いします。一度でいいのでそのお姿を拝見させて下さい」


 シーン......


 祈っても無駄だった。俺は途方にくれ項垂れていると、路地裏に靴の音が近付いてきた。

 何事かと、顔を上げるとそこには鉄の鎧で身を包んだ男が二人。俺を怪しむように睨みつけている。

 男達は俺が顔を上げた事に警戒したのか、更に目付きを鋭くし接近してきた。


「お前、ここで何をしている。その服装......この街の者ではないな。御同行願おうか」


「へい?」


 俺はなにが起こっているのか分からず、呆けているともう片方の男が俺の腕を掴み立たせると手を引き歩き始めた。


「怪しい格好に、路地裏で奇声。もしかしたら、邪神教の過激派かもしれない」


 邪神教? なんだそれ? 俺は、されるがまま連行され石作りの建物へと連れて来られ、取調室のような椅子と机が置かれた狭い部屋へと入れられた。

 

「座れ。早速だが、お前あそこで何をしていた? それと名前を聞こうか」


 何をしていた? と聞かれてもな。ただステータスを開きたかっただけですと言っても信じてくれるかどうか......まあとりあえず言うだけ言ってみるかな、


「あ、はい。俺の名前はすず......アルスです! 路地裏では、その......」


「なんだ? はっきり答えろ。やっぱりお前怪しいものなのでは......」


「そんなんじゃありません! 俺はただ自分のステータスが見たかっただけなんです!」


「はぁ?」


 俺は意を決し、真実を口にする。すると、当然の反応だろうか男達は豆鉄砲を喰らった鳩のような顔をして固まっている。

 流石に馬鹿だよな~と目を伏せると、


「ぷっ......バッーハッハハ! ヒィヒイ! 腹痛い! ステータスなんて、道具無しで見れるわけねぇだろ! 子供でも分かる常識だぜ?」


 突然、男達は腹を抱えて笑いだした。今度は俺が豆鉄砲を喰らった鳩のように固まっていると、男の一人が笑いを堪えながら話し掛けてきた。


「お、お前。フヒヒ......も、もしかして冒険者志望のなのか? フヒヒ......腹痛いぜ」


「冒険者?」


 俺が質問すると、「こいつマジか!」と更に笑い声に拍車が掛かる。なんか、ここまで笑われると恥ずかしくなるな......

 男達は怪しんで損したぜ、と言うと冒険者について説明してきた。冒険者とは、ダンジョンの攻略または金稼ぎのため危険を犯し探索する職業を指すようで、冒険者を目指す若者は数多いるが大抵はすぐモンスターに殺されるらしい。

 男達はお前みたいな鈍そうな奴ならやめたほうがいいぜと、再び笑い出した。


 なるほど、ダンジョンを攻略するには冒険者にならないとダメぽっいな危険だが二人を助けるためだ仕方がない。


「あの~、冒険者になるためには何処に行けばいいんですか?」


「お前、本当何も知らないんだな。もしかして、一攫千金でも夢見て出てきた田舎者か? 冒険者ギルドなら、この通りを真っ直ぐ行けば着くぜ。まあ、せいぜい長生きしろよ。あと、俺らはこの街の警備兵だ。困った事あったら言えよ」


「はい。そんなところです」


 警備兵達は田舎者なら仕方ないか、と言うと俺の拘束を解いて外まで送ってくれた。

 少し予想外な展開だったが、有益な情報を入手できたな早速向かうことにしよう。しかし、俺は何故異世界に来たばかりだというのに此方の言葉が理解出来たのだろうか? この街はどうやって見ても日本ではないし、店先に掲げられている看板も見たことがない文字で書かれている。


「ふーん。異世界にもパン屋はあるのか。後で行ってみるか」


 しかし、冒険者ギルドかどんな場所なのだろうか? 命懸けの仕事ということは荒っぽい人がたむろするような、所なのかもしれない。俺はよく西部劇とかに出てくる酒場のような小汚い場所をイメージする。


(怖い人とかは嫌だな......俺、喧嘩とかしたことないし)


・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・

・・


 冒険者ギルド。そこは、俺の予想を裏切る立派な建物だった。外壁は白亜の石壁でできており、重厚な木の扉の前には武器や防具を装備した男女が並び列を作っている。俺はその列に並び建物内部へと入る。そこには、綺麗な木の床。カウンターで受付をする受付嬢。ギルドの隅に置かれたテーブルでお茶を楽しむ女性達。仲間と談笑に花を咲かせる男性達。

 想像を遥かに覆すような上品な空間が広がっていた。


「これが、冒険者ギルド!」

スランプ気味&忙しくて書く時間少ない......


アドバイスや指摘頂けると本当にありがたいです

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