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更新無。途中完結  作者: るんやみ
第二章 学園生活~
38/52

28 体育祭part4

「篠崎さん、次競技ですよ? 押し付けちゃって、ごめんなさい」

「う…ハァ…ん…い、いいよ」


遥の汗が留めなく地面に跡をつける。心配そうに水筒を持ってくる青色おさげの少女。


私は笑顔で受け入れた。何といっても、同じ組の女子が謝ってくれたので、少し心が暖かくなった。

しかし、萌えたり、水筒を受け取って休む間もなく即刻競技へと狩り出される。なので、水筒はやんわりと断っておいた。

次は、借り物競争。これもフラグ立ちまくってる競技なのだが…。一位……フヘヘ。



「遥姉ー!」


そんな内心やばい私に私より高い背の妹ちゃんは、両手に拳を作り「ファイト」と目を細めて言った。


「うん」


私は明るい笑顔で頑張るね、と付け加えた。

危ない危ない、あやうく変な世界へ飛びそうだったなんて焦りつつも。




今日だけで聞き慣れた黒光りするおもちゃの銃声がまたなり響く。

競技が始まった。地獄の運動会の曲が流れる。

幸い私のレースにはいわく憑きもいないし、自由にいきたいと思う。


実況は声を荒げて中継をしている。いつもおとなしい彼が、体育祭では毎年テンションの高い実況をすることで有名らしい。

「ずば抜けています!! 速いのは、ご存じさっきまで超ハイレベルな二人三脚を行っておりました、篠崎 遥ああ!!」

 


群を抜いて、走った先の目の前に白い紙が8つ並んでいる。

お題だろうと思い、野生の勘で右から二番目の紙を手に取った。何故かこの紙に呼ばれたのだ。

お題は…と、紙をペラリと開ける。


「…はぁ!?」


私は視線を落とすと、内容に驚愕した。正直、一番当たりたくないお題だった。

どうしよう、と悩んでいると後ろから追い上げてきた他の組の陸上部が紙に手を伸ばした。



「おーっと、立ち止まって硬直しています! 篠崎! お題はなんだったんでしょうか!!」


いくらフラグが立っててもさ、これは無いでしょ…このお題あれをつれて?くるのか。

私はただ放心した。客席の皆は静かになった私のお題が気になってか、そわそわし始めた。


「今分かった情報ですが、篠崎が引いたのは、校長先生がヅラか気になるので取ってきてください!」



あひゃひゃひゃ、と実況は腹を抱えて笑っていた。この喜びようから見ると多分元凶は彼であろう。そう、彼が仕組んだのだ。

私は眉間に皺を寄せた。

普通、乙女ゲームってたら好きな男子とか…格好いい人とか…ピュアなやつだよね。

なんかほのぼのと甘くて進展したりさ…これはないよ!

甘いというか恐怖だよ。



「篠崎! 意地を見せないのか。その程度なのか!」


未だに元凶の実況は体育祭で一際目立つ、薄青色の髪の少女を煽った。

その少女…遥が来賓のテントをちらりと見ると、ずれたかつらの校長は興味がないのか空を仰いでいる。

それがより、私を煽らせた。



「…今日だけだから。いいよね」


くすりと遥は楽しそうに微笑んで来賓のテントへと駆けた。

流れるような手さばきで校長の見るからにずれているかつらをかっさらった。とても滑らかで先生さえも見惚れていた。気付いていないのは校長ただ一人。

でも、この高校は緩いので先生達も参加で、校長にはなにしようが良いのだ。


いつもの朝会の話の長さに恨みこそが、皆を一致団結出来るためのものなのだ。





陸上部の彼は顔を赤くしながら可愛らしい女子生徒を連れている。どうやら右端が当たりだったようだ。

そんなリア充を瞬く間に追い抜き、私はかつらを片手にゴールテープを切った。


「ゴールテープを一番に切ったのは…皆さんの期待を裏切らない…ピンク組!篠崎い!!あのお題をこなすとは、かなりの実力者だ!」


実況の力強い解説の後、歓声があがった。

とぼとぼと校長の頭には例のものをのせてから、自分の組に戻った。そこには待ってましたというように赤い髪の少年がこちらを見て、破壊力抜群の笑顔を見せる。


「おめでとう」

「いえいえ、会長も。あの親友で選ばれた男子生徒嬉しそうでしたね」

「ん、いや一着とりたかったから適当に選んだだけだな」

「…それ絶対ああの男子生徒の前でいっちゃ駄目ですよ」


遥は、苦笑して違うことも考えていた。ホモなのかと歓喜した腐女子の夢を返して欲しい。

赤い髪の涼くんは呼び出しを受けて


「頑張れよ。ほどほどに応援しとく」


来賓席に戻って行った。



直後に優雅と妹ちゃんが私のもとへとやってくる。優雅は今にも吹き出しそうな顔で私を見ていた。


「優雅?何を堪えているのかな」

「勿論あの光景。よかったね。お前立たされるな、絶対。あはは」


心配よりもその後を見たいと言う優雅。私はじと、と彼を睨んだ。そんな二人にわって入るように妹ちゃんが話し始めた。

「おめでとう!!一着だね!校長は、そういう運命(さだめ)なんだよ!皆薄々気づいてたし、ここで暴露して良かったんだよ」





特殊

百合 鈍感

体育祭長い…

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