25 体力テスト
時が過ぎて四月後半となった。今日は、待ちに待った体力テストの日だ。パラによる影響を最も確認出来るこの日を楽しみにしていた。
そして本気を出しても、生徒会達がいるので対して話題にはならないのだ。生徒会が肉体強化の力を持つある種のチート、いわく憑きを使っているのだから。下手すれば私よりも記録が良いかもしれない。
もちろん、私は手を抜く。真面目にやる必要がない、とかではなくて反動がもの凄く怖いのだ。今回は、運動がそこそこ出来る女の子として頑張るつもりだ。
クラウチングスタートの姿勢をとると、先生が黒光りする銃を真上にあげる。腰を上げて緊張感が張りつめる。
パァンとスタートの合図がでた。と同時に走り出す。そこそこの走りを見せました。
その記録を見て、こんなもんかなと納得した。妹ちゃんは、凄く速かった。私と二秒の差があったのだ。流石主人公ちゃんと思った、多分妹ちゃんは運動特化型だろう。
「今年は、盛り上がるな…」
体育教師も呆れ半分、好奇心半分くらいあるようだ。まあ、前例のないいわく憑きの数にヒロインちゃんが混ざれば凄まじい事になる。
私が唯一そこそこの本気を出したのがハンドボール投げだ。これは前世でも好きだったから。
「てええいっ!」
可愛い女子の様な掛け声だが、その記録のせいでぶりっ子感も失われた。ひっそりとペアで計るので、私のペアの眼鏡おさげの子には悪かったな。彼女の頭に目をやると眩しい。真面目ちゃんでも、このゲームの中では青色の髪の毛なんだと、肩を落とした。
いよいよドキドキのチーム分けの時間となった。周りのクラスメイトからもピリピリとした緊張を感じる。
一列に並び、機械らしきものに成績カードを入れると組を表示した紙が逆から出てくる。ここらへんは、プライバシーを守ってるそうだ。私には有難い。何と言っても偏り過ぎだから。
にしても、体育祭なんか何年ぶりだろ…。自分の番が回ってきて、嬉々として機械へと紙を流し込んだ。
でもその紙を見て愕然とした。紙に書かれていたのはピンク組という文字であった。
酷い。オルジィは、私の味方じゃないのか。
この成績の素晴らしいものは、その組の応援団長になる。しかもピンク組は女子限定だ。これが一番ピンク組が嫌な理由だ。当然あのハンドボールの成績を叩き出した私は、応援団長になった。ファンクラブがちょっと…いや、かなり騒がしくなりそうだ。カメラ大量持参っていう噂も…聞いた。
ひっそりと生きたかっただけなのに。
スキル確認
百合 鈍感




