あなたなら。
「私、別れたい。」
「は・・・・・?」
私は恋人である彼に言う。
「何言ってんだよ?」
「だからね、別れたい。」
「なんで、」
彼の顔を見たくない。
だから下をむく。
涙が出そうだから。
「あなたに、好きな人がいるから。」
「なに、いっ、て、」
驚いた顔をしてるんでしょうね。
でもね、本当に。
知ってるよ。
「いいの、何も言わないで。
決心が揺らぐから、何もしないで。」
深呼吸をする。
心臓が潰される感覚がする。
「私はあなたといても、幸せになれない。
あなたの目線はいつもあの子。
そんなに想ってるなら告白してよ。
お願い、私と別れて。」
涙が出る。頑張れ、私。
あと少しだから。
「私にはあなたを幸せに出来ない。
私にはもったいないくらいよ。
だから、やめて。
あの子なら、きっと、あなたを幸せにする。
どうか、その暖かい手で
幸せをつかんで。
あなたが望む未来に私はいないけど、
私はあなたが好きよ。」
最後だよ、私。
最後に、さよならって言いなさいよ。
「だからね、私の大好きなこの手をほどいて。
もう私を忘れて。幸せになって。
大好き。ありがとう。」
もう、限界なんだよ。
接続語なんて今はわからない。
言いたい事だけ言えればいい。
「さよなら。」
あなたならきっと幸せになれるよ。
だから、だから、
私なんて忘れて、早くいい人見つけてね。
私の愛した人。
バイバイ。
幸せってなんだろう。
形が無いものはわからない。
でも私も誰かも幸せになれるといいな。
という意味を込めました。
別れが一番辛い。怖い。
それでも前に進みたいんだよ。