役立たず。
あたしのクラスでは、いじめがある。
あたしの幼馴染み、里香子も、いじめの対象だった。
あたしは里香子を助けたかった。自分がいじめに合うのが怖くて、助けられなかった。
”役立たず”。
いじめが始まったのは、本当に些細な出来事だった。
新学期が始まって、里香子が口論をし、それが原因だった。
「はぁ!?お前何言ってんの。ふざけんなよ!」
そう言われ、突き飛ばされた。
それが始まり。
いじめはどんどんエスカレートし、里香子は次第にボロボロになっていった。
だが、あたしには、「大丈夫。私の近くに居ると惟夫までいじめられちゃうよ、さぁ、行って」
そう言っていた。
助けたかった。自分がイジメに遭うのが怖くて助けられなかった。
里香子は自殺した。
あたしはついに助けられなかった。
あたしの馬鹿、役立たず。
里香子はもう、帰ってこないんだぞ、どうするんだよ、自分。
助けてれば...助けてれば里香子は.....