魔法少女2
さて、俺は今子供のころに昔遊んでいたとても大きな公園にいる。公園と言ってもほんとに広くさすがに広すぎるんじゃない?といった広さをしている公園のため子供のころはよく迷子になったが、鬼(愛しの彼女)から逃げている現在はありがたい、基本的にこの公園でのかくれんぼは広すぎて見つからないのだ。
と、そんなことを考えながら歩いているとアスレチックエリアについた。そう察しのいい人は気が付いたかも知れないが俺は今から、この体の性能チェックを始めようとしてる。
理由?そんなもんもしかしたら戦うことになるかもしれないから、できることできないことを確認しておきたいだけです。そのためにはアスレチックが一番いいんですよ。たぶん!
というわけで俺はまた魔力でろと念じながら彼女の家の窓を割った要領で体に魔力を回し始めた。うーんこれも用練習だな、魔力が体に回りきるのが遅い気がする。漫画でよく見る「遅い!」って言われて斬られる未来が見える。一瞬で体を強化できるようにならないといざというときにまずかもしれない、スマホにメモしておこう
メモを取り終わり、アスレチックの入り口に行き、スタート姿勢を取って走り出すと、
「ゴンッ!!」
と前方の柱に思い切り鼻をぶつけた。どうやら体が丈夫になっているらしく痛みは少しだったが、今の一瞬で分かった。運動神経がない俺だとこの強化状態は制御できないようです。
たぶん体はハイスペックPCレベルまで性能が向上してるのに実際に使用する人がパソコンに疎いおばあちゃんみたいな感じになってる。
「これは、きょう一日は体の慣らしかな…」
というわけで今日はずっとアスレチックに体をぶつけまくりました。
制御はできるようになった。698敗
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「体がいだい…」
どうも昨日深夜3時にようやく体の制御ができるようになった俺です。ゴンゴン鳴らしながらアスレチックに挑戦していたので巡回の警備員さんに何か言われるかもと逃げる覚悟をしていたのだが、誰も来なかったので思う存分練習できた。俺は昔から物覚えがとーーーても悪いので数をこなさなきゃいけないのだ!
のそりとベンチから体を起こし、モバイルバッテリーにつないでいたスマホを手に取る。うーん今は朝6時か、今日はどうするか、俺がいまやるべきことは昨日のうちにスマホにメモしておいたのでちらりと確認してみる。
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1 体の制御
2 朱音に見つからない
3 朱音の敵の情報
4 朱音の能力及び魔法少女仲間たちの能力把握
5 いつどこに強敵が現れるのか調べる
6 倒せる手段を考える
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うーん、どうしようまずは情報だよなぁ、敵の情報が分からないとどうしようもないし、それと一番重要なのは5だな、これを知らないと介入しようがない…いやでもどうやって調べるか…
とそんなことを考えながらベンチに座っていると急に後ろから冷たい気配とスッというアニメで何度か聞いたことがある刀を鞘から抜いた音がした。あっ、これまず
「動くな、少しでも動いた様子を見たら斬る」
「…了解」
怖いっす。声はとてもきれいで透き通る声をしていたけど、あまりにも平坦な声だ。斬るぞコラ以外の感情が欠片も載っていないほんとに動いたら斬るという意思のみがひしひしと伝わってくる。
「…貴様、何者だ。魔法少女でもないくせに魔力を持っているとは」
「え?」
「とぼけるな、ちっ擬態能力を持った境界の獣とは…新種か?」
「待て待て待って!アイム人間!アイムヒューマンです!」
俺が必死でそう言うと後ろで首をかしげるような気配がした。
「人間だと?バカなありえん、魔力はヌイたちと契約した少女達以外持つことができないはず…」
後ろの気配の人はそう言って考え始めてしまった。ので俺もシンキングタイムに入る。多分おそらくメイビーだが後ろの方は魔法少女さんだと思う、ただこの魔法少女さんは朱音がいっていた恋に関係する情報は持っていない?のか?おそらくあの朱音のことだ俺に逃げられたという情報は朱音自身の仲間に共有してるはず、「情報共有の大事さは身に染みて知ってるんだ…」と死んだ目で言っている朱音を見たことあるからそれは間違いない、ということは朱音の仲間ではない魔法少女か?
「…では、答えてみろ自称人間とやら、貴様はどうやってその魔力を得た?」
「あっ、その答えるんでこの腕下ろしてベンチに座ってお話するとかーー「却下だ」うっす説明させていただきやす」
あっ、刀ってやっぱり冷たいんすねー、って冷たい!今絶対わざと首筋にあてたよね!あ、ごめんなさい嘘です、刃の部分を付けないで!
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俺氏説明中
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「なるほど、理解した。嘘を言っている反応もなかった。ひとまず信じよう、急に刀を突きつけてしまいすまなかった、では私はこれで」
魔法少女さん(仮)はそう言って帰ろうとしていたので、俺は振り返って声をかけようとするとそこには黒髪ロングのおそらく学校指定のジャージを着た美少女ロリがいた。
おいこの子絶対小学生だぞ、ていうか顔面偏差値たっかいなおい
うっそん、声質的に大学生くらいかと思ったぜ、あとしゃべり方も…っとそれは置いといて俺はなるべく動揺がでないように努めながら声をかける。
「あの!君は魔法少女であってるのかな?」
「ん?ああそうだが」
よっしゃ来たぁ!推定朱音の知り合いじゃない魔法少女ちゃんだぁ!情報!情報を引っ張ってやる!ケケケケ悪いなちびっ子!俺は口のうまさなら自信があるんだ!
「な、なら聞きたいことがあるんですが!」
「ふむ、まぁいいだろう先ほどの失礼なことをしてしまったことへの謝罪だ。ある程度答えてやる」
話が早くて助かります!ただそのしゃべり方違和感がすごいです!声質にはすごくあってるんですけどね!
「では、まず朱音っていう魔法少女を知っていますか?」
「ん?あぁ、知っているが波美野町の朱雀だろ?おそらく魔法少女界隈で知らんものはおらんぞ、やつ最強だし」
「ああ、その最強につ…いて…え?最強?」
最強?ん?なんだって?急にえげつない情報がぶっこまれたせいで頭がショートしかけたぞ?
「えーとそれは赤いリボンを付けた高校二年生の女の子で間違いない?」
「あぁ、確かに奴は赤いリボンをつけていたな、学年までは知らんが」
うっそーーーん、俺の彼女最強だったの?じゃあ、その彼女が勝率3割になってる敵っていったい何なのさ、と考え込んでいる俺を見て彼女は不思議そうにし、ハッと何かを思いついた顔をした。
「もしかして祖奴が貴様の彼女なのか?ほーー!そうなのか!」
なぜかテンションが上がっておられる。「そーか!彼氏彼女か!我も高校生になったら彼氏とかできるのかの!?」とテンションが上がっている。あらお可愛いこと…
「うん、まぁそうなんださっきも説明した通りその彼女のために動きたいんだけど情報が足りなくてさ」
「よかろうよかろう!何でも聞くがよい!魔法少女歴半年の我でいいなら何でも答えてやるぞ!」
あっ、ありがてぇ!半年でもありがてぇ、情報が欲しいんす…ほとんど何も知らねぇんです…
「ならまず朱音の強さから聞きたいっす!」
「よかろう!我もちらっと見たくらいで詳しくないが、炎を使っておったぞ、それも消えない炎だな、あと自分を燃やして再生もしてたし一点に炎を集中させてビームとか撃ってためっちゃ早かったな」
つっよ…
「ただ再生に関しては疲れるからという理由で致命傷以外は直していなかったな、あーそういえば境界の獣にとどめを刺すときの技はすごかったな、終局 朱天ノ斧だったかな?あれ出した瞬間斧が空間すべてを燃やしたせいで我の氷全部溶けおったし」
「斧を振ってもないのにそこにあるだけで獣が燃えて灰になったからな、その灰すらも次の瞬間に燃えてたし」とロリは続けて言った。
いやこっわ…俺の彼女こっわ、ラスボスというかチートキャラみたいな性能してるじゃないですか…どこの総隊長だよマジで、なんでその力があって負ける確率の方が高いんだよ
「ありがとう、ええっとそういえば名前聞いてなった…」
「ん、あぁ確かにな我の名前は青野 瑠華小学5年だよろしくな、そちらは?」
「瑠華さんね、覚えた。俺は三月 優だよよろしくね」
こうして俺は一日目にして情報提供者を手に入れた。