第75話「潤と向き合う決意」
1. 手紙を抱えたままの夜
美陽は、自分の部屋で机に座ったまま、
幸大からの手紙を何度も読み返していた。
(……忘れられるわけないよ)
何度読んでも、心が締めつけられる。
(ずっと、幸大が好きだったのに)
(それなのに、なんで……)
胸の奥が痛い。
涙がまた零れそうになり、
美陽は思わず手紙を握りしめた。
2. 逃げずに、今を生きること
朝になっても、美陽の心は重いままだった。
学校に向かう途中、
ふとスマホの画面を開く。
潤からのメッセージが届いていた。
「大丈夫?」
美陽は、少しだけ迷った後、
**「今日、会いたい」**とだけ返信した。
3. 潤との時間
放課後、美陽は潤と待ち合わせた。
「美陽……」
潤は、美陽の表情を見て、
すぐに何かを察したようだった。
「話したいことがあるの」
2人は並んで歩きながら、
静かな公園のベンチに座った。
4. 本当の気持ち
「潤、私ね……」
美陽は、静かに口を開いた。
「私、幸大のこと、ずっと好きだった」
潤は、黙って聞いていた。
「でも、幸大はもういない」
「これから先、私はどうしたらいいんだろうって……考えてた」
「……」
潤は、美陽の言葉を待っているようだった。
美陽は、大きく息を吸った。
「でもね、私……今をちゃんと生きたいの」
5. 潤と向き合う決意
「だから、潤……」
「私、ちゃんと潤と向き合いたい」
潤は、驚いたように美陽を見つめた。
そして、ゆっくりと微笑んだ。
「美陽がそう決めたなら、俺は全力で支えるよ」
その言葉に、美陽は少しだけ救われた気がした。
「ありがとう」
2人は静かに見つめ合う。
美陽は、幸大とはもう交わることのない未来を知りながら、
今ここにいる人を大切にしようと決めた。
6. それでも、忘れられないもの
帰り道。
美陽は空を見上げた。
(幸大……)
遠く、どこかで彼は生きている。
もう連絡を取ることはできないかもしれない。
それでも――
(幸大がどこにいても、幸せでいてくれますように)
心の中で、そっと願った。




